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私が、障害者グループホーム経営時にした大失敗

そういえばこんな事あったな……と、思い出したので、書いてみました。

これはもっと早く記事にしても良い話だと思いますが、すっかり忘れていました。
失敗談なんで、記憶の底に封印してたんですかね?(笑)

時期は、事業所としての指定を受けてすぐ。
つまり、開業直後の話です。


行政のとのやりとり、従業員の確保、書類関係……と、初めての事だらけが続く中、初めての利用者獲得の為に営業をする事になりました。

基本的には指定を受けてからしか利用者獲得に向けた営業が出来ないので、新規開業で利用者のアテがない場合は、初月の仕事は営業活動だけ…という事になりやすいです。

私のホームも同様で、初月は営業だけしかやってないのですが、まだ従業員もいませんでしたから逆にすぐ複数名来られると困る状況だったので、のんびりと構えていました。(遅かれ早かれ満床になるのはわかってましたし)

そんな状態の中、開業した市の障害福祉課の方から

「数日後に障害福祉事業所や親の会なんかが集まる会議があるんですけど、そちらで挨拶されますか?」


という、めちゃくちゃ有難い提案をしていただきました。

実はその直前に「全事業所への広報は半年後になる」というのを聞いてあからさまに落胆したので、本来そう言う場ではないその会議に無理矢理押し込んでくれた…という感じでした。

そりゃ半年はさすがに待てんよな…と、気付いてくれたみたいです(笑)


で、当日意気揚々と会議に参加させてもらってご挨拶をさせてもらったんですけど、親の会関係者からの喜びの声が非常に大きく「ワォ!」という感じ。

会議そっちのけで色んな質問をされて、息子の話をしたりして盛り上がってました。

『これは良い感じにスタート出来そうだな』


と、思ったのは言うまでもありません。


が、一つ気になった事がありました。

その親の会の名称が「重度なんたらかんたら…」という名称でした。

この名前を見て想像したのは、ベッドで寝たきりのまま移動される、色んな医療装置が必要な障害者さんの姿でした。

その親の会のパンフレットにも、そういう状態の方が複数名写っています。

私のホームでは、さすがに知識が無さすぎて、そういった方を受け入れる体制を整えていません。

日中は作業所や生活介護事業所に行かれる方しか想定して無かったので、焦りました。

あまり期待させすぎてはいけない…と思ったんです。

そう考えている時に、ある質問をされました。


「重度の方も受け入れてもらえますか?」


この方達が「重度」というくらいですから、先述したような方しか想像出来ません。

この場だけ取り繕っていざとなったら断るような事はしたく無い…という思いから

『今の我々の体制では、重度の方は難しいです』

と、ハッキリ言ったんですね。
かなり落胆はされましたが、変な期待をさせたら失礼だ、という考えでの発言ですから、後悔はしませんでした。


が、後に自分の知識の無さに後悔する事になります。


この話をコンサルにした所

「うわー、それは勿体無い」

と、言われました。

いやいや、そんなん言うても無理やし利用者さんに迷惑かけるだけやん!と思ったら、こう返ってきました。

「すけじろうさんが想像してる人達は、我々がやってるようなグループホームの対象じゃ無いよ。だから、その人達が言うてた “重度” は単に区分が高い人の事やで」 


そんなのわかる訳ないやろ!(笑)


「重度」の感覚違いと、私の知識の無さが生み出した失敗でした。

でも、このお陰で今の私なら言えます。

「はい!むしろ、区分5や6の強行(強度行動障害)の方向けのホームにするつもりです」

と。

それでも「区分高い方でも対象ですか?」という聞き方をしてくれていたら、全然違ったのにな…と思います。

いや、私が悪いんですけどね。

ちなみに、この一件でこの市から嫌われたのか、私はホームは開業した市からの利用者さんはゼロでした(笑)

すぐに満床になったので良かったですけど、もし苦戦してたら、悔やんでも悔やみきれない一件だったなと思います。

「知らない」って怖い。


二人の障害児の父
すけじろう

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