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「他サポは黙れ」の是非 1/3

Twitterでサッカー関連の話題についてチェックしていると、こういう呟きを目にすることってありませんか?

※一部加工しています

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私自身、他クラブの公式アカウントや川崎以外のサポーターのツイートもよく見ているのですが、しばしば上記のような文章を目にします。実際に「他サポは黙れ」といった旨のリプライを飛ばされた経験も何度かありました。

最近も「"横断幕掲出禁止"というJリーグ統一ルールに対して浦和レッズが反対の意を表明した」というニュースに関してどういう反応が起こっているのかをチェックした際、「他サポは黙れ」という呟きを何度か目撃しました。もはや他サポ批判に用いられる常套句と化しているような気がします。

そこで、せっかくなので(?)今回は「他サポは黙れ」という意見について自分なりに深掘りしていきます。
※長くなるので3回に分けます

「他サポは黙れ」と言われがちなケース

「他サポは黙れ」と言われるケースって具体的になんなのか、自分なりに調べてみました――が、パターンが豊富すぎて枚挙に暇がありません。ツイートを検索してみても「補強について口を挟まれた」とか「スタメン起用のあり方についてあれこれ言われた」とか、いろいろ出てきます。

全て紹介しようとするとキリがないです。なので、例として私自身が今まで"他サポが川崎フロンターレに関して言及している様子"を見た中で「はぁ?黙れ!」と感じたものを3点載せます。

①「サポーターやクラブ関係者が起こした不祥事」に対する批判
 例)スタジアム外での喧嘩、スポンサー看板の蹴り上げ、交通事故etc・・・
②選手補強に関する文句
 
例)O久保選手、S藤選手
③「応援のあり方」についての苦言
 
例)「フロンターレの応援は緩い」「相手サポより声が小さい」
※私がYouTubeに載せている動画にも定期的にそういうコメントが届きます

いかがでしょう。皆さんも他サポから言われると嫌なことって何かありますか?上記の他に何かあれば教えてください。

「他サポは黙れ」と言われてしまう原因を調べてみた

個人的な感覚としては「うちのクラブについて詳しくないのに知った口を利かれるのが腹立たしい」とか「関係ないくせに変に口を挟まれたくない」とか、いろいろ理由は思いつきます。が、せっかくなのでそれなりに根拠立てて深堀りしていきたいところです。

そこで、ここでは心理学の観点から分析してみます。

※当方、心理学者ではないので参考程度にご覧いただければ幸いです。間違っている部分がございましたらご指摘いただきたく存じます。

さて、突然ですが「認知バイアス」という言葉はご存じでしょうか?

認知バイアス(cognitive bias)は心理学用語の一種。人が物事を判断する場合において、個人の常識や周囲の環境などの種々の要因によって非合理的な判断を行ってしまうことを指す。

※「バイアス」とは

傾向、偏向、先入観、データ等の偏り、思考や判断に特定の偏りをもたらす思い込み要因、得られる情報が偏っていることによる認識の歪み、といった意味で用いられる語。

専門的な説明はできませんが、少し大雑把にまとめると「我々はついつい道理や論理に合わない言動をとってしまいがち」ということです。
「認知バイアス」と言っても、いろいろと種類があります。

例1)イニエスタが勧めるスペイン料理は美味しいはず(権威バイアス)
例2)過去の対戦成績で大きく勝ち越している下位クラブが相手だと何故か負ける気がしない(確証バイアス)
例3)他サポ「浦和サポは好戦的で乱暴」(外集団同質性バイアス)
※詳細はググってください。

ウィキペディアとか心理学を取り扱っているHPを見てみると、ざっと確認しただけで200種類ほどあるそうです。これも列挙するとキリがないので下記ページを参照してください。

今回はそんな認知バイアスの中から「内集団バイアス」を見ていきます。
ではまず、用語の説明から・・・。

「内集団バイアス」とは、同じ集団に所属する人に対していい評価をしたり、いい印象を受けやすい傾向があることです。学術的には、外集団の者より内集団の者に対して好意的な認知・感情・行動を示す傾向のことです。
「内集団」とは、自分が所属する集団のことで、「外集団」とは、その反対で、自分が所属しない外部の集団のことです。「内集団バイアス」は「内集団びいき」とも呼ばれます。
「内集団バイアス」によって人は、内集団やその構成員を過剰に評価したり、好意的な態度を取ったりします。一方で、外集団やその構成員を不当に評価したり、差別したりします。

私を例に挙げるなら、川崎サポやフロンターレの選手など「フロンターレに関係する人やモノ」に対して肯定的・好意的に捉える反面、他クラブの人やモノには否定的・排他的になりがちーーといったところでしょうか。

確かに今までの人生を振り返ると、思い当たる節は結構あります。「川崎サポ」というだけで何故か無性に親しみを覚えたことや「他クラブよりフロンターレのグッズの方が魅力的」と感じたことが多かったかな。

日常生活でも青と黒のシューズを何故か買いたくなったりスポンサー企業のサービスを好んで利用したくなったりすることも・・・。

当然ですが他サポの中にも人格者は大勢いるでしょうし、品質や値段などをよく確認すれば他クラブのグッズの方が優れているかもしれません。反対に「フロンターレに関係するから」といって全部が素晴らしいかというと、残念ながらそうとも限らないです。私も含めてね。

ただ、今この記事を書いている瞬間も私自身の中では「フロンターレに関係するもの=素晴らしい」という気持ちはありますし、特に明確な根拠があるわけではないけど「フロンターレは他のJクラブよりも優れている」と強く確信しています。他の方がどうなのかは分かりませんが、少なくとも自分はそう認識しています。

自分で言うのもなんですが、内集団バイアスが強く働いているのかなぁと思い知らされました(なお、具体的に他クラブについてどう思っているかは・・・ノーコメントでお願いします笑)。


中途半端ですが今回はここまで。
いや~しかし、働きながら書くと筆が進まないですね(「だったら書くな!」って言われそう)

というわけで、次回も引き続き「他サポは黙れ」と言われてしまう原因を探っていきます。

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