自給菜園すすめ その4
草は宝だ
菜園を始める時「草をどうしよう?」と悩む人もいると思います。
よく草を「厄介者」にしたり、「草退治」という言い方をしますね。
でも、自然農の自給菜園では草は大切な畑の仲間です。草も野菜と同じ畑の作物と考えたらどうでしょう?
自然農の畑は山林の姿と似ています。
去年ひまわり畑だった畑。
今年は菜種・ジャガイモなどを栽培しています。
その間に、サニーレタスなどが育っている。周りからは全く見えない。
里山は昔から人が管理してきた山です。
炭や薪としていろんな木を利用したり、落ち葉を集めて堆肥を作ったり、
キノコなど山菜を採集したり、そのために下草刈りをして美しい里山を維持してきました。
その里山の畑版が自然農の畑です。
野菜が草に負けない程度に草を抑え、抜いたり刈ったりした草は野菜の近くや通路に敷いておきます。
4月頃。上にあるのは1メートルほどまで育ったブロッコリー。根っこから抜いて土をその場に落とし、横においておく。ブロッコリーの後に、ズッキーニを定植した。ブロッコリーの根で土が豊かになっていた。
草は野菜のマルチングになったり、半年後1年後の豊な土を作ってくれます。
種まきする時は、鍬の幅ふたつ分くらいの土を削ったり草を抜いて種まき場所を作ります。
野菜が育つ過程では草が野菜に触れたり覆いかったりしない程度に草を刈ってあげます。
野菜の成長に直接影響のないところの草は大きく育ててから刈って敷き草や通路に敷いていきます。通路に厚く敷いた所は草が抑えられていて、枯れ草と土の境いめは適度な湿気でミミズや微生物の住みかになっています。
次の季節の種まきはこの通路を利用します。自然農の野菜作りでは、草を利用して畑の湿気を保ったり、刈り取った草で草の成長をコントロールしたりします。また耕さずに草の根を残すので根が豊かな土を作ってくれます。
特にイネ科の草を大きく育てるととても豊かな土になります。先日はすぎな農園の菜種と野菜を交互に植えている畑で野菜の草の手入れをしていました。
野菜のまわりの草は地ぎわから刈り、はなれた所の草は地上20センチくらいで刈っていきました。
野菜のまわりには刈った草を敷くとなんだか野菜が嬉しそうでした。自給菜園は野菜のお世話や対話も収穫と同じ喜びなのです。
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竹渕進 Susumu Takebuchi
1958年群馬県東吾妻町生まれ。
花園大学仏教学科禅学専攻。上智社会福祉専門学校児童指導員科。
31歳で群馬県倉渕町に就農する。
2018年から赤城山麓に農園を移して百姓継続中。
やまの子ども農園の先生もやってます。
2020年は "みんなの自給農園 出張ファシリテーター"はじめました。
ご要望の方は、ご連絡ください。みなさんの畑におじゃまします。
すぎな農園
群馬県前橋市富士見町、平飼い養鶏と自然農で、野菜と穀物を栽培しているすぎな農園です。すぎなは畑の嫌われもの。でも、すぎなは、珪酸をはじめ、多くの薬効ある成分を、地中深くから地表に運んでくれているのです。
“かえりみられなかったもののなかに宝はある”「すぎな農園」という名前には、そんな思いが込められています。たまごは、ひよこからお米を中心としたエサで育てたニワトリが産んだ平飼いたまご。 耕さない畑で、農薬や化学肥料を使わずに季節の野菜を栽培しています。
農業の体験もできます。場所は群馬県前橋市。
●6月・・・7日、14日、18日、23日の10時〜16時、29日の午後です。
お問い合わせは suginanoen@gmail.com竹渕 まで。
●instagram→@sugina_farm
●Facebook→@suginafarm
●note →https://note.com/sugina_nouen
●youtube →すぎな農園 「自給菜園のすすめ」
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