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獲物の分け前〜「TECHII 1986年10月号」

 まとめ買いしておいた「TECHII」をようやく読み終えました。メチャクチャ速読な私には珍しく。
大学に入った年の号で、これは買った記憶がないんですよね。多分、坂本龍一さんが表紙だったから?
それはともかく、「TECHII」って、最初から月刊誌じゃなかったんだ。記憶に全くなかったです。
じゃ、行ってみよー。

・「TECHII 1986年10月号」(音楽之友社)

 表紙と巻頭カラーページは坂本龍一さん。
ちなみに『メディア・バーン・ライヴ』ですね。
鈴木慶一さんや佐野元春さん、成田忍さんのコメントがあったりして、今読むとかなり興味深いです(他にはいわゆる業界の人たちがコメント寄せてます)。
  
 雑誌全体の印象としては、ちゃんとキーボード・プレイヤー向けの雑誌になっていたんだな、と。
アーティスト情報は案外少なくて、「キーボード・スペシャル」辺りとモロ競合していた?と感じました。

 鈴木さえ子さんの連載では七夕の日本青年館でのライヴ写真があって、懐かしく思えました(ちなみに私は2階席でした)。
確かポスター全員プレゼントだったとか、「サウンド・ストリート」(確か平山雄一さんDJだったから金曜日か?)で「HAPPY END」が放送されて、エアチェックしたものを繰り返し聴いてましたよ。

 戸川純さんはカラーページだったけど、何とカセット・インデックスに使える形だったという。いやー、時代ですな。

 特集は「人形音楽」というもので、音楽とサブカルチャーを結び付けようとしたものなんでしょう。
この感じは後々まで引き継がれていきますね、良くも悪くも。
ラジカルTVが紹介されてます。いかにもかと。
実は全く彼らに興味なかったので、今読んでも全く響かないのが正直な感想です。すみません。

 ちなみにかしぶち哲郎さんやサエキけんぞうさんの連載は普段通りの内容でした。

 鈴木博文さんの単独インタビューもあって、10周年記念ツアーについて触れていたり、『ドントラ』についての予告めいたこともしっかり書いてますがあります。興味深い。

 松浦雅也さんの対談にはカメラマンの伊島薫さんが登場。
ジャンルを超えた方々と松浦さんが対談した連載でした。これは毎月樂しみだったなー。

 人気連載だった「MY DEAR RECORDS」には橋本一子さん。
クラッシックとポピュラーに分けての選盤でした。
これは撮り下ろしじゃなくて、アーティスト写真を使用したのかな?ちょっと残念。

 レコード評では『ワースト・オブ・ムーンライダーズ』やデイト・オブ・バースの12インチ「思い出の瞳」などが紹介されています。
まだアナログ盤とCDの売上が拮抗していた時期ですよね。
小西康陽さんの連載にはマンフレッド・マンの『ソウル・オブ・マン』などが取り上げられてますね。この記事は覚えてます。

 キーボードの色々なスペックやデザイン、諸々見るとやっぱり現在と違う部分がとにかく面白いです。時代だなー、と。

 ではまたー。

 

 

 

 

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