読書日記〜ムーンライダーズ+アストロ・チンプス「FLIGHT RECODER」
昨日、ムーンライダーズが徹底研究された「ミュージック・ステディ」を読み返していたら、やっぱりこの本も読み返したくなってしまったわけです。
この本が発売されたのは1990年だから、もう34年前になるのか。結構時間が経ってしまったのね。うーむ。
じゃ、行ってみよー。
・ムーンライダーズ+アストロ・チンプス「FLIGHT RECODER」(JICC出版)
「ミュージック・ステディ」のムーンライダーズ徹底研究は鈴木慶一さんのインタビューが中心なので、鈴木慶一さん視点のムーンライダーズの歴史が描かれていたのが、単行本化によって、メンバーそれぞれのインタビューが掲載され、ようやくバンドの歴史をそれぞれが語る形になったと思ってます。
『アニマル・インデックス』や『ドントラ』『AOR』がライヴによってバンドの作品となったのに近いのかな?
「ミュージック・ステディ」がなくなったからこそJICC出版(現宝島社)からの単行本化だと思います。 市川清師さんがステディの編集長を退いてからも既に時間は過ぎていったわけでして。
そもそも「ミュージック・ステディ」が判型を大きくしたものの休刊してからも数年過ぎてますからね。
市川さんが雑誌「宝島」の編集に携わっていたこともあって、 その流れからJICC出版から出たみたいなんだね。
もしステディ出版から出ていたらどうなったか?と想像することは未だにありますが。
1990年に発売された意味は割と大きくて、鈴木博文さん言うところの「ムーンライダーズ幻想」を作り上げるきっかけのひとつだったように思ってしまうわけです。
ヒット曲がないバンドの単行本が「宝島」を出している会社から発売された意味はやっぱり大きかった、と。
1987年10月の鈴木博文さんのライヴでのroom dinersや1988年12月のムーンライダーズ・オフィスのアンコール出演しか実質的活動がなかった時期だったのもありますし。
アストロ・チンプス(菅岳彦さんと吉原聖洋さん)の仕事が素晴らしくて、その後のムーンライダーズに期待させる内容だったとも言えるわけです。
『THE WORST OF MOONRIDERS』の資料としての充実さは「ミュージック・ステディ」から始まり、「FLIGHT RECODER」で実を結んだと認識しております。
ムーンライダーズの単行本は数々出てるけど、どれも内容が充実していて、資料的価値が高いのはこの本があったからだと思う私なのでした。
ではまたー。