今日の一枚〜南佳孝『SOUTH OF THE BORDER』
南佳孝さんのアルバムはCDで買い直したものが結構あったんですが、32DH品番の初CD化だったり、CD選書のものは引っ越しの際に手放してしまったのがほとんどでした。
このアルバムは引っ越し前にリマスター盤を買う程度に入った思い入れがあったわけですね。今にして思えば。
じゃ、行ってみよー。。
・南佳孝『SOUTH OF THE BORDER』(MHCL-30006/ソニーミュージック)
このアルバムの編曲は坂本龍一さんなんですよね。
中学生の時、雑誌「ロッキンf」のYMO特集で彼らが演奏に参加したアルバムを紹介していて、南佳孝さんのアルバムは割と早い時期に揃えました。
なわけですから、発売から数年経ってから購入したわけですね。
コーラスにブレッド&バターや大貫妙子さんが参加してますから、その辺含めて夢中になっていた記憶もあります。
ティン・パン・アレーからYMOへの移行期の作品ということで、ブレッド&バターの『レイト・レイト・サマー』と時期的にも音楽的にも近いと受け止めていて、YMO周辺の音楽を聴く集まりでそんなことを力説していたような感じが。
ブレッド&バターの『レイト・レイト・サマー』の編曲は細野晴臣さん中心ですから、ティン・パン・アレーの色合いがまだ強くて、このアルバムは坂本龍一さん編曲なのでYMO色が強いと思ったわけですよ。
ドラムスが高橋幸宏さんか林立夫さんかというのがそう感じた最大の要因だったのかな?今にして思えば。
当時からミュージシャン・クレジットは熱心に見てましたから、なんとなくではありますがわかりやすい特徴は掴んでいたわけです。勘違いも多々ありましたが。
ジャケットを描いたのは池田満寿夫さんですが、当時はクイズの解答者という印象が強かったし、グラビアを撮影したりと謎の人だったわけです。
作詞を多く手がけていたのが来生えつこさんというのも後々まで引きずりましたねー。
まだ来生たかおさんがシンガーとしても、ソングライターとしても注目される前に買ったわけなので。
このアルバムの「日付変更線」や「プールサイド」に「夜間飛行」といった人気曲は勿論最高なんですが、ベスト盤には入らない曲も素晴らしいんですよ。
ブレッド&バターがコーラスを担当した「朝焼けにダンス」や『摩天楼のヒロイン』に連なる流れを感じさせる「早くあいつに逢いたい」にハードボイルドな「ブルーメロデイ」辺りがとにかく好きでしたね。
昨夜、久々に通して聴いたら、アルバム全体の流れがとにかく最高なのでした。
この時期のティン・パン・アレー〜YMO周辺のミュージシャンの方々の演奏力や南佳孝さんのソングライター、ヴォーカリストとしての充実ぶりが一番伝わる作品ですね。
中学〜高校にかけて、こういった素晴らしい作品に触れることができたからこそ、未だにCDを買ったりライヴに行ったりしているように思います。
様々な偶然に感謝。
ではまたー。