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斉藤哲夫さん祭状態に

 はっぴいえんど再発盤がチャート・インしているみたいですね。しかも十数位に3作とも。かなりビックリしてしまいました。
もはや、はっぴいえんどのアルバムはアルファレコードの荒井由実さんやYMOのバックカタログと近い位置になっているのか?とか考えてしまった私です。
数年前に発売された「URCレコード読本」を読み返したいと思ったのは、映画「福田村事件」のある意味きっかけを作ったかもしれない中川五郎さんのインタビューをチェックしたかったのでした。
まー、斉藤哲夫さんのインタビューも載ってたな、と思い出して先に目を通したら、哲夫さんと竹中労さんが交流があったという内容にビックリ。 
竹中労さんとのやり取りがあったからこそ生まれた曲が「悩み多き者よ」だったとあって更にビックリしちゃいました。

・「URCレコード読本」(シンコー・ミュージック)

 この本の哲夫さんインタビューはとにかく素晴らしいですね。
後にはちみつぱいに参加する渡辺勝さんと知り合って、その後早川義夫さんと出会いレコード・デビューするまでの話だけでも胸熱になりますが、西岡たかしさんと出会って溶け出したガラス箱に参加したりで、あがた森魚さんや鈴木慶一さんㇸと人間関係が繋がっていくのははちみつぱい〜ムーンライダーズは哲夫さん関係のミュージシャンで成立したバンドだった(大意)という鈴木慶一さんの言葉を連想させますね。
おまけに哲夫さんのファースト・アルバム『君は英雄なんかじゃない』の全曲解説、吉田拓郎さんが「されど私の人生」を取り上げる過程など読みどころ満載です。
吉田さんが取り上げた理由は「AERA in FOLK」に以前掲載されてまして、あの曲に使われていたピアノがよかったと語っています。
ちなみにそのピアノを弾いていたのが鈴木慶一さんで、それがファースト・レコーディングだったと記憶しています。

 その後、哲夫さんはフォークのミュージシャンを多く展開したCBSソニーに移籍して、よりポップなビートルズに影響されたと思われる作品を発表していきます。
『バイバイグッバイサラバイ』のタイトル曲での印象的なピアノを岡田徹さんが弾いたり、白井良明さんがレコーディングに参加し、アルバム『僕の古い友達』の裏ジャケットクリスマスの約束」で取り上げた理由というのも、ちゃんとありましてクリスマスに登場したりとムーンライダーズ人脈が花開いた印象があります。
その上、アレンジャーに瀬尾一三さんが参加ししたこともあって、アルバム『グッドタイムミュージック』のタイトル曲のコーラスをシュガーベイブ(の3人、山下達郎さん、村松邦男さん、大貫妙子さん)が担当しています。
シュガーベイブがナイアガラ関連以外のレコーディングに参加したのは、この曲が初めてだったそうです。
「グッドタイムミュージック」を小田和正さんの番組「クリスマスの約束」で披露するまでの過程がちゃんとありまして、オフコース時代には哲夫さんの「悩み多き者よ」をカヴァーしたり、オフコースのイベント「小さな部屋」に哲夫さんがゲスト出演して、オフコースの小田さんと鈴木康博さんとが参加して同曲をセッションしているのでした。
その時々の写真がオフコース・ファミリー発行の「はじめの一歩」に掲載されていて、哲夫さんと渡辺勝さんらしき人が写っています(ライヴレポートによると、ピアノとギターの3人でのステージだったとあります)。
ちなみに「クリスマスの約束」放送後にライヴがあって、大変なことになるんじゃないか?と心配したけど、動員は普段通りだったというインタビューが載ったのはスローハンドという雑誌でした。

・「スローハンド vol.3」(自由国民社)

 雑誌が発売された時期にCBSソニー時代のアルバム3枚がリマスタ近い(雑誌は2007年発売)ので、その時期のエピソードが語られています。

 他に哲夫さんと白井さんの対談が掲載された「ROCKS OFF vol.7」(インタビュアーは小暮秀夫さん)を所有してますがなかなか引っ張り出せない位置にあるので、また別の機会に紹介したいですね。

 ポニーキャニオン時代はユアヒットしないパレードでランクインした「ダンサー」(演奏はムーンライダーズ)や宮崎美子さんのCMでおなじみ「今のキミはピカピカに光って」など代表曲が多い時期であります。

 80年代半ばから後半にかけてはちみつぱい解散コンサートや『武蔵野フォークジャンボリー』などに参加したのも忘れられませんね。

 CDは画像以外にオムニバス盤が若干ある程度ですので、じっくりと増やしていく予定です。

ポニーキャニオンから発売された『プレミアム・ベスト』はレコード会社横断のベスト盤なんですが、ライナーの解説がなかったり、選曲ももう少しバランスがいいと嬉しいかな、と。
他に再録音ベストの『スピナッチ』もありますから、トータルとしてはこちらの方が聴きやすいかもしれないですね。

 個人的には斉藤哲夫さんの評価は低すぎるので、機会があるごとにそのことを強調していきたいですね。

 ではまたー。


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