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ケースから一掴みの5曲~esq Episode編。

 昨日は南佳孝さんの5曲を選びましたが、「プールサイド」をカヴァーしたesq、つまり三谷泰弘さんのソロ・プロジェクトのEpisodeシリーズから5曲ということで選んでみます。
三谷さんは元スターダスト・レビューのメンバーで、現在は山下達郎さんのツアーに長年参加していたり、ソロ・プロジェクトのesqという形で活動されています。
esqのレコーディングやバンド形態でライヴをする際の顔ぶれはギターに飯塚昌明さん、ベースにBARA(榊原雄一)さん、ドラムスには夏秋文尚さん、サックスに山本公樹さんにパーカッションに山口ともさんということが多いですね。

 Episodeシリーズは三谷さんがまだポリスター・レコードに所属していた頃に始まったもので、基本は三谷さんの歌とピアノにコーラスと若干の楽器をダビングする形で録音されています。
三谷さんのスターダスト・レビュー時代やソロ(esq名義)の作品のセルフ・カヴァーだったり、三谷さんが影響を受けた楽曲のカヴァーを収録しているのです。
歌詞カードにある楽曲についての三谷さんの一口コメントが(楽曲への)愛情の深さを感じられて素晴らしいです。

 ちなみにVol.1は8曲入りで、これだけポリスター・レコードから発売されています。
Vol.2(13曲入り)とVol.3(こちらも13曲入り)は三谷さんのレーベルからの発売ですね。
34曲の中から5曲選ぶのはなかなか苦しい位に素晴らしい作品が収録されているんですよね。
なので、今回は日本のポップスをカヴァーした曲から選ぶことにして、オリジナルのアーティストは一人一曲ということにします(すみません)。
それでは行ってみますか。もう少しお付き合いください。

・esq「地球は狭くなりました」
from album『esq Episode Vol.2』(ESQCD-003/esqDesk)

 オリジナルはオフ・コースのファースト・アルバム『僕の贈りもの』収録曲ですね。
この曲はオフ・コースのファミリー・コンサートでメンバーの鈴木康博さんによるギターの演奏で、ファンの方々が歌った録音が残されていますが、実はライヴでの演奏頻度が低いこともあってか、オフ・コースの録音はあまり残っていないようです。
このヴァージョンはオリジナルよりテンポアップしているのと、全編に入っているタンバリンを代表とするパーカッションの音が気持ちいいですね。
コーラスも三谷さんのオリジナルの部分が強いのも素晴らしいです。


・esq「きぬずれ」from album『esq Episode Vol.1』(PSCF-5028/Y.J. SOUNDS)

 オリジナルは山下達郎さんのセカンド・ソロ・アルバム『SPACY』収録曲です。
オリジナルではアコーディオンをムーンライダーズの岡田徹さんが弾いていて全編に入ってますが、このヴァージョンではエンディング近くにちょっと出てくる程度ですね(もしかしたらアコーディオンではなく、サンプリング・キーボードを使用しているのかも?)。
この曲のコーラスは割とオリジナルを再現している部分が多いように思いました。
ちなみに私はこの曲を小西康陽さんが雑誌TECHIIで絶賛しているのを読んでから、意識して聴くようになりました。

・esq「プールサイド」
from album『esq Episode Vol.2』(ESQCD-003/esqDesk)


 この曲は昨日取り上げた通り、南佳孝さんのサード・アルバム『SOUTH OF THE BORDER』収録曲です。
作詞は来生えつこさん、作曲は南さん自身ですね。
オリジナルはティンパンアレー~YMOの時期にほぼ全員揃った形なので、豪華な演奏でしたが、このヴァージョンでは三谷さんのピアノにキーボードを乗せた程度のシンプルな形になっています。
それと三谷さんの声質もあってだと思いますが、南さんのヴァージョンと比べると、かなり爽やかな仕上がりになっているのではないでしょうか?
はっきり言えるのは、どちらも素晴らしい仕上がりだということですね。

・esq「旅立つ秋」
from album『esq Episode Vol.3』(ESQCD-004/esqDesk)    

 オリジナルは荒井由実さんのセカンド・アルバム『MISSLIM』収録曲です。
ラジオ・パーソナリティだった林美雄さんが番組(「パックインミュージック」)を降板するということで、荒井さんが林さんに贈った曲というエピソードを聞いたことがあります。
オリジナルの演奏はキャラメル・ママでした。
このヴァージョンでの三谷さんの歌とピアノはかなりエモーショナルな感じで胸に迫ってきます。個人的にはこのシリーズのベスト・トラックだと思います。

・esq「夏の女王(Dedicated to Esther Willams)」
from album『esq Episode Vol.2』(ESQCD-003/esqDesk)

 最後はやはり三谷さんがスターダスト・レビュー在籍中に書いたこの曲を。
オリジナルはアルバム『In The  Sun,In The  Shade』収録曲です。
これはスターダスト・レビュー時代から三谷さんがリード・ヴォーカルだった曲ですね。
このヴァージョンは飯塚さんの抑えたギターと山口さんのカラフルなパーカッションがとにかく素敵です。

 と、無理やり5曲選んでみました。
山下達郎さん「LOVE SPACE」や荒井由実さん「きっと言える」のカヴァーも入れたかったのですが、少しでも多くの人に興味を持ってもらうには一人一曲にした方がいいと判断しました。すみません。
そして、洋楽から選んだ5曲も紹介したかったですね。これは必ず実現させます。
とにかく、三谷さんには『esq Episode Vol.4』をいつか作ってもらいたい!ですね。

 こうしたアーティストの中でもこだわりの企画盤からの5曲というのも、またやってみたいですし。 
色々とアイデアが浮かんできたので、実現させるように努力します。
明日もまた未定です。じっくり考えますのでよろしくお願い致します。

 ではまたー。

 



 
 
 




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