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変かなわたし

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#sugashikararine

バッティングピッチャー

何事も歯に衣着せてでなければ受け取れない様な、
そんな姑息な思いでなく、
何事も包み隠す事もなく、

今ある瞬間をそのまま受け取り、
自分を偽る事無く、逃げ隠れもせず、隠し事もなく、
直接正面から、ストライクを投げ返せる
貴方がいるんだね。

そんな貴方を見る度に、浮き彫りにされる自分がいて、
吹きっさらしの荒野の中に吊るされている気がしてしまう。

2軍3軍には調子を崩してしまったバッター、

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火の精霊に

熱い!!
身体が燃えるようで!!

熱い!!
ヨタカの星が真っ赤になって上昇し
燃え尽きてしまう塊となる様に、、

意識は跳んで行く
真空状態の真っ只中に放り出され、
留置される。

喘いでいる。
喉はからからで、
口は渇ききっている。

私は真っ赤に燃え上がる精霊たちに煽られ、
炎の道を旅している。

燃え尽きてしまいそうな意識の中に、
わずかな かすかな風が吹き、
渇ききった口を湿らす露がした

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其処には

鏡に映る貴方は、私の合わせ鏡。
そっくり同じ、よく似ています。

でも、貴方の鏡に映っているもう一人の貴方は、
幾人もの人が度重なり、まるで違った貴方を映し出しています。

其れはもう新しい貴方。
刻一刻と変化する、新しい貴方の姿でした。

「今」の私はすでに有るものからしか成り立たない。
今此処に有るものからしか形作れない。
それは貴方の一かけら、
幾万もの人々の一かけら。
その 何を感じ 何を

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からす・鶏

からすはお日様の象徴の様に言われます。
太陽の中の黒一点を思い描きます。

鶏は大地を駆け回り、
お日様を一杯浴びて、黄色い「ひよこ」と言う
お日様の子供を産みます。

カラスは空中を飛び空中を管理する
太陽の使者のようにも思え、

鶏は大地を感じ地中を管理する使者のように
思えたりします。

からすは風の精霊であるシルクと交信し、
鶏は大地の精霊であるノームと交信しているのかもしれません。

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「母」―私から―

初めてかも知れない。
私からハグするなんて。

手を離れ、一人で外に出て行く。
母とは違う空を見上げ、風景に浸っていく。
感じる事も、記憶する事も、母から離れてゆく。

そうして久しいよね。
こうして傍にいて、母と手を繋ぎ歩くのも、
温かい縁側でお茶飲むのも。

初めてだよね。
私から。
母の背中に手を回し、「こんなの 初めてかも・・・」
と言ってみる。

「そうか」と言っただけだった。
「お母さ

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見定める事が

一本の敷居に3枚の襖。
一つの口に3枚の扉。
1枚のカードを引こうとして
3枚のカードを引いてしまう様な、奇妙な感覚。

重い 余分なものが絶えず一緒に現れる。

その中のどれが真実なのか。
どれが今この瞬間の現実なのか。

考えを巡らせて決め様とすると
必ず迷ってしまう。

直感を信じる事が出来るだろうか。
自分を信じる事が出来るだろうか。
これが自分の現実だと受けとる事が出来るだろうか。
私の

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着地

着地。
降り立った処から波紋が広がって行く。
波の様に伝わる振動が静まり、
広がる世界は新しい。

視点?感覚の違い?
受けとる世界が変化している。

一歩踏み出し。
また一歩前に。
通る事の無かった道を歩き、
開く事の無かった扉を開き
見る事の無かった風景を見上げる。

聞く事の無かった音。
吹く風は心地好くて、
空は高く広がっている。
広野を抜け 輝く水平線に辿り着くだろう。

視点を変えて、

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無関係に広がって

秋晴れの青空が広がっています。
その下で人が生まれ人が死に、
今日と云う日を生きている人がいます。

当り前の毎日が続くと思っていて、
今日が昨日と変わりなく過ぎて行くと、
其のはずだった時間の中に、
突然変化が訪れてしまう。

その波紋は個人に止まらず、
必ず周囲に伝わってしまいます。

衝撃的に、或いは破壊的に、
気付かぬ程度のことであっても、密やかに。

いつかは有りうる事、想像しうる事。

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因果

因果応報。原因があって結果があると言うので、
現在の無条件の反射的反応は、過去に経験した記憶から来ている。
と思っていました。
確かにそうなのかも知れないし そうなのだろう・・・。

だけど私のように不安や恐れの目を以て考えてしまうと、
何もかもがネガティブな巨大化した恐怖を思い描いてしまって、
罪だの罰だのが襲いかかり、悪の根源、闇の囚われ人となってしまうのです。

そして最悪の最低の、超過激な

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草かほる

草を刈るといい匂い
草の匂いが香り立ちます。

草を目の敵にして除草剤を蒔く人もいるけれど、
草の上を裸足で歩く心地よさも
草の上に寝っころがって、空を見上げる晴れ晴れさも
まだしっかり残っている私にとって、
草は生活共同体の様にしか見えません。

其々の生活様式の違いで、
敵になったり味方になったり、
人間って勝手だなと思います。

だから依り自分の立ち位置には慎重でないといけないのかも知れませ

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眠る

夜中、隣の部屋から突然に、ラジオの音が壁をすり抜けてくる。
静かな安息の闇の中を、ざわざわと切り裂く波が拡がって行く。

”眠れない!!”

夜行性の動物たちも樹も草も、
早起き鳥の鳥たちも、さぞ迷惑なことだろう。

月の光を切り刻み、生命の流れを切り刻み
流れ広がる刃物のような、波の揺さぶりは
激しく強く密になり、生命あるものを狂気に追い詰める。

私はもう一度目を閉じる。
リズムを失いたくない

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失言

あっ 言っちゃった!! と 思います。

後の祭りです。

つるっと口から滑り出た一言。
相手を無視していたんだろう
そんな時のぺらぺら口から出てくる言葉は
平気で相手を傷つけてしまったり 
思わぬ結果を招いてしまう。

どうして繕ったらよいのだろうと思うけど
取り繕おうと思うほどに するほどに
自己弁護 弁解の上塗りになって
余計に相手の傷を深めてしまう。
・・・自分の傷も・・・

自分が惨めで

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どうして?

どうして争うんだろう
どうして戦うんだろう

同じ人間同士で
どうして敵対視するんだろう

こんな小さな家族という世界の中でも
絶えず言い争い事を繰り返してしまうのだから
絶えず食違いや勘違い 
思い違いや自分の勝手・・・

そんな毎日の小さなきっかけが
入り乱れ絡まり合って
どうにも身動きできなくなって
息苦しく窒息死しそうになる。

家族だから余計感情が伴って
伝えたいことの半分も伝えきらない

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