Takuya Watanabe

Fusionist:知の越境を促進し、新しい選択肢を提案する人 | 🤝 Produce…

Takuya Watanabe

Fusionist:知の越境を促進し、新しい選択肢を提案する人 | 🤝 Producer @ミーミル|🍕ハッカー飯 | ✏️元アーツカウンシル東京 外部専門家 Twitter → @takuyasays Podcast → http://anchor.fm/portory

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音楽の所在 2.0

0. 同じ川に二度入る事は出来ない。 今のところ、人はタイムマシンを発明していない。 人は生まれて死ぬまで、限られた不可逆な時の流れに中で生きる。 そして過ぎ去った時を遡ることは我々には出来ない。 そればかりか、私たちは、ひとりひとりが異なる感覚で生きている。 我々は共に生きているようで、実は違う時の中で生きている。正確に、まったく同じ過去を思い出すことも、出来ないように思われる 音楽は、時間に構造を与え、流れていく時の感覚をつかむ装置だ。 時にその音の繋がりをふ

    • マトリックス:レザレクションズ 感想文 【観た人向け】

      0:ふたりの人間が愛し合うということ マトリックスの新作、レザレクションズを観た最初の感想は「これは、愛の物語なんじゃないか?」だった。 私は数年かけてシリーズを一通り見終わった程度には知っているが、「マトリックスシリーズの大ファンです!!」というわけではない。 その為、公式の設定について深い知見はない。 しかし、今回は観終わった後に感じた、この映画を「ラブストーリー」として感じるに至った道筋を文字に起こしてみたいとnoteを開いた。 1:繰り返されるデジャヴュと仮

      • Hello, World.

        プログラミングを学ぶ者たちが、 おそらく最初に書き記す言葉。 Hello, World はじめて、意味のある文字列を発信する契機。 機械に指示する言語と、 人間の言語が重なった瞬間。 そんなHello, Worldについて。 環世界という概念がある。 ユクスキュルという生物学者が唱えた概念で、平たくいえば、「生物ごとに違う世界を認識している。」という考え方だ。 ユクスキュルはダニの喩えでこれを説明してくれる。 ダニは明るさ・匂い・温度だけで世界を認識する。なぜな

        • 「自分の選択」を確かめるためにコーチングを受けたら、「自分の物語」が見えてきて感動した話。

          コーチングというものを知っているだろうか。 関心はあって、どんなものなのかは知っていたが、百聞は一見にしかず。この度あたらしい組織で仕事をはじめる決断をするまでの経緯で、このコーチングというものを受けてみたら、想像以上に良い体験ができた。 そんなわけで、初のコーチング体験についての話をしたいと思う。 🤔自分を説明するのは結構難しい私は、いつも自分を説明するのに苦労してきた。 「私は、書店員です。」「私は、銀行員です。」「私は、起業家です。」 何でお金を得ているのか。と

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        • パブリックについて
          7本
        • 次世代ガバメント読書メモ
          6本

        記事

          サイバーパンク2077と、人間の条件、そして未来の俺たちの話。

          (本記事はネタバレを含みます) グッドモーニング、ナイトシティ。 今日は、サイバーパンク2077がどんなゲームなのかはあんま説明しないぜ。 とはいえ、この最高のゲームをプレイしていなくても、楽しめる内容を書いていくつもりだ。 テーマは、未来の人間性だ。なんたってこのゲーム自体、人生なんだから。 当然だよな。 目次 ・バグってるのはお前の方だ ・ユートピアの日陰に ・永遠のコンストラクト ・同じ川に二度入ることはできない ・スマホからはじめる運命=肉体の超克 ・ブレンダンと

          サイバーパンク2077と、人間の条件、そして未来の俺たちの話。

          he/himの自分がフェミニズムを学び出すときにあったら嬉しかった歴史まとめ。

          この記事は、Vox「The waves of feminism, and why people keep fighting over them, explained(by Constance Grady)」と、GWAnet「History and theory of feminism」を日本語訳しながら、なるべくシンプルにフェミニズムの歴史に触れられるようにまとめたものです。 私自身、フェミニズムの思想に強く共感しているものの、男性としてどのように行動し、声をあげ、また考え

          he/himの自分がフェミニズムを学び出すときにあったら嬉しかった歴史まとめ。

          社会にとっての栄養に、善悪はない。 『ソーシャルメディアの生態系』まとめ(2)

          まとめ2では、前回の最後に示した、「生物の7つの特徴」をソーシャルメディアに当てはめながら、社会の生態系を探っていきます。 まず1つ目、細胞による構造。 わたしたち一人一人が社会という生物を織りなす細胞だと想定しましょう。 わたしたちは、いつも自由な意思を持って暮らしていると考えがちです。 それは正しいとも言えますが、例えば2020年の東京都という時空間で暮らしているのと、2050年のアラスカという時空間で暮らしているのでは、行動や考え方は全く異なるでしょう。

          社会にとっての栄養に、善悪はない。 『ソーシャルメディアの生態系』まとめ(2)

          「オルタナティヴ」 イマとは別の在り方を探す旅

          「ラテン語の解釈(interpretatio)は翻訳という意味である。異なった思考の様式を、その本質的相違を強調するために比較する通訳は、ある種の翻訳をしている。」(1) カルロ・ギンズブルク もう3年も前になる。 友人たちと共に、「オルタナティヴ鍋」というアートイベント+異業種交流会のような場所を作り始めたのは。 オルタナティヴとは、既存のものに取ってかわる新しいもの。 つまり、「イマとは別の在り方」という意味の言葉だ。 アートは、それ自体、オルタナティヴな価値や世界

          「オルタナティヴ」 イマとは別の在り方を探す旅

          社会は生き物・・・。 『ソーシャルメディアの生態系』まとめ(1)

          面白かった本をまとめてみたシリーズ! 今回は、オリバー・ラケット とマイケル・ケーシーによる、『ソーシャルメディアの生態系』を読んで、自分なりにまとめてみました。 どのように社会にあるアイデア/通念が埋め込まれていくのか。という疑問は、アート・デザイン・そしてビジネスでも大きなテーマです。 ソーシャルメディアが大きな影響力を持つ現在を、生物学的な視点で切り取るこの本の試みはかなりイケてます。 まず、「社会」なるものを生体組織/生き物のようなものだと考え、ひとりひと

          社会は生き物・・・。 『ソーシャルメディアの生態系』まとめ(1)

          スケートボードとストリートとタクティカル・アーバニズムと。

          公園が減った。という以上に、公園で遊ぶ子供が減った。 という話をよく耳にする。 ルールが厳格になり、球技や音のうるさい遊びができなくなっているらしい。子供が遊んだらうるさいに決まっているというか、そもそも公園ってなんだっけという話である。 アメリカ留学時代、家の前でひたすらスケートボードの練習をしている子供がいた。あいつ元気かなあ。どんどん上手くなってたんだよな。 そういえば、2020年のオリンピックではスケートボードが競技化するらしい。ちょっとまだ信じてない() 

          スケートボードとストリートとタクティカル・アーバニズムと。

          『次世代ガバメント』読書メモ (6)

          ID とソーシャルネットワーク  =どうやって行政が個人データを管理する? 公共システムを接木していく際の公民連携 →どのように行う?? PPP (パブリック・プライベート・パートナーシップ) PPPには、中立かつ効率的な公民連携が必要。 システムは、常に市民視点であらねばならない。 まとめ次世代政府に必要な要素・社会インフラの提供 ・アップデートされたサービスの提供 ・コミュニティの再構成(さいごに以下で少し触れる) いかがでしたか?『NEXT GENERA

          『次世代ガバメント』読書メモ (6)

          『次世代ガバメント』読書メモ (5)

          行政が整えたいデジタルインフラの巻 カスタマイズ可能な自走システムが必要=デジタル・インフラはそれを支える仕組みになり得る それぞれが「困った」を解決できる 外からの調達ではなく、自分たちでできることを! <政府が> <仕組みを作り> <サポートする> 事例:Future Bubblers (次回に続く)

          『次世代ガバメント』読書メモ (5)

          『次世代ガバメント』読書メモ (4)

          どうやって行政OSをアップデートする? これまでの整理 大きな政府と小さな政府 その課題 画一化を前提とせず、選択肢や多様性を行政が担保→ これからのガバメント当事者ファーストの選択が行える行政システムが理想(インクルージョン = 誰も排除されない社会) デジタルテクノロジーはこの課題に相性がいい。公的なデジタル・インフラ整備を進める必要がある。 デジタル時代の公的インフラとは???・デジタル/リアル間の連携:生体認証ID, 銀行口座, スマートフォン ・ヴァーチ

          『次世代ガバメント』読書メモ (4)

          『次世代ガバメント』読書メモ (3)

          企業がデジタル化に取り組むと、市民の生活が変わっていく! でもまだまだ社会(行政府OS)は、デジタルに移行していない。 はよ!!!!!! ガバメントイノベーションのニーズ分析 市民リテラシーUP → サービスの質と生産性向上が必要グローバル化→行政によるローカルビジネス保護が必要+グローバル化の恩恵を最大化する行政による取り組みが必要 (次回に続く)

          『次世代ガバメント』読書メモ (3)

          『次世代ガバメント』読書メモ (2)

          近代国家は効率主義! →オペレーションシステムはまとめた方が効率いいよね! 近代化って随分昔の話。(もう時代に合ってない)人間をパーツとして利用していた → 横暴からのデモ!悲劇!! ヒューマンエラーのトラウマ・・・ → デジタル化 これからの行政 → ガバナンスイノベーション:GoogleやFBがやってきた事 = インフラ整備   → 公共セクターの仕事だったのでは? でも監視社会怖い!!!!!!!!「分散ネットワーク」と「市民コミュニティの自助システム」というアイ

          『次世代ガバメント』読書メモ (2)

          『次世代ガバメント』読書メモ (1)

          若林恵さん編集「NEXT GENERATION GOVERNMENT 次世代ガバメント 小さくて大きい政府のつくり方」がめっちゃ面白かった。 ということで読書メモをまとめてみました。 1 公共の変化 「近代化!」 → 「インフラ作るぞ!」 → 「みんな便利!」「みんななんていない!」 → 「ニーズ多様化!」 → 「予算足りひん〜」 そうだ!公共サービスの一部(個別化していくところ)は、民間(市場)に任せよう!⬆︎『小さな政府』**→ うわ〜!市場は弱者に優しくない

          『次世代ガバメント』読書メモ (1)