集団社会を重んじすぎた日本と真逆のパプアニューギニア

悪行の観点から見るパプアニューギニア(PNG)


昨日首都に来ると、1人の先輩隊員も滞在中であった。すると、ナイフで切りつけた子どもに対するPNGの人の対応に驚いた話をしてくれた。

ある生徒が他の生徒に対して、ナイフで切りつけた事件が起こった。次の日その学校では、全校集会が行われた。

神父がナイフで切った人はホールから出るように促すと、素直に犯人がホールから出て行く。やったことを正直に言うだけで、悪行が許されたのだ。

ここPNGのキリスト教において悪行を行った人への対処はこのように行われている。キリスト教徒の方にぜひ質問したい。どんなことをしても言うだけで許してもらえるのか、と。これでは悪いことをしたという意識が生まれず、また繰り返すのではないかと疑問に思う。

さらに物を盗んだ場合、部族にとっては物が増え豊かになったので、盗んだ人に対して怒らないそう。

日本で物を盗んだ場合、親や先生がしつけをする。道徳を重んじている日本では周りの人に怒られて、いけないことをしたと気付ける機会がある。

豊かそうな国でもどんな国でも問題を抱えているとよく聞くが、大自然に最後の秘境と呼ばれているPNGにこんな問題があるとは思ってなかった。

日本は集団社会を重んじすぎて息苦しくなっている。しかし、PNGという集団社会を経験せず近代化した国家では社会全体で道徳を育てていく機会が少ないこともまた問題になる。

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Seif سيف(高木恒介)
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