価格設定のキモは、コストパフォーマンスの高さです。
見出し画像

価格設定のキモは、コストパフォーマンスの高さです。

須田光彦@宇宙一外食産業が好きな男

宇宙一外食産業が好きな須田です。

さて、価格設定の続きです。

度々、「どうやって価格は決めると良いんですか?」と質問されます。
これは、価格設定の難しさを表している質問なのですが、この質問をする理由が最も重要なことは、気付かれている方は少ないように思えます。

一般的には、お客様に受けいられる価格とか、より多く売れる価格とか、競合店よりも優位に立てる価格など、販売に直結する考えで価格を決めようとしています。

その為、原価を基準として売価を決める考えになります。

これは、原価がかかっているから高めに成る、こっちの商品はあまり原価がかかってないのから安く売っても大丈夫となります。

これでは、儲けられる商売も儲けられなくなってしまいます。


本来、原価がかかっているのなら、大きな価値がそこには発生しているはずです。

それならば思い切った価格をつけてもいいはずです。

原価率30%になるような売価設定ではなく、もっと価値を感じられるようにして、お客様のお得感をくすぐるような商品に仕立て上げて、その結果原価率が22%になるようにしても良いはずです。

原価が安い商品であれば、単品販売も良いですが、いくつかの商品を組み合わせてセット商品にすることで、楽しさや豊かさや味のバリエーションを提供できる商品にしても良いかもしれません。

この様に単に原価から売価を設定するのではなく、価値と販売戦略を合わせた商品施策を基準とした価格設定が、これからの飲食業には必要と言えます。

前回お伝えした、価値基準にした価格設定の手法が、これからは最も有効に飲食業を支える基準となることを願っていますが、浸透するまでには時間がかかることも理解しております。

さて、何故私が価値基準の価格設定を推奨するのかと言いますと、それは、お客様は感情をベースにして行動をするからです。

これまで、数え切れないほどの商品開発を、お手伝いしてきました。

その時々で大きなテーマがあり、そのテーマに沿って商品を開発してきましたが、商品開発の段階では、ほぼ原価と想定売価を基準にして商品開発が成されてきました。

でも、この数年は一切原価を考えることなく、価格設定は魅力的な商品が出来上がってから考えましょうと提案することで、どんどん魅力的な商品が出来上がってきております。

その結果、大きな価値を提供できて、美味しさも見栄えも優れた商品となり、思い切った価格設定が出来るようになり、ほぼ全ての商品が原価率25%程度となっています


利益獲得商品に至っては、15%~22%程度の商品もあり、販売個数と併せて大きな利益確保が出来るようにメニュー戦略を構築しています。

利益獲得商品は、利益額を基準にする場合もあり、必要利益額を決めて利益率は下げて、圧倒的な価値を提供することで強烈な競争力をつけて、販売個数を伸ばして大きな利益額を獲得する場合もあります。

一概に、高い利益率だけが利益獲得商品となりうるのではなく、販売数による利益獲得も、利益獲得商品の在り方です。


最も良いのは、集客商品が利益獲得商品であることです。

集客商品があり、お客様を引き付け、その商品が確実な利益獲得を行ってくれるという商品が最も優れた商品であると言えます。

その為には、お客様は何を基準として商品を買うのかを理解することが、最も重要になってきます。

ここを理解しているのかしていないのかでは、大きな差が発生してきます。

このことをご理解いただくために、「買う」ということを分解して解説します。

商品を買うとは、先ず、お客様がお店に行く必要があります。
お店に行くためには、行く理由が必要です。
その理由の一つに商品が有ります

商品以外の行く理由は沢山ありますが、ここで商品に集中して考えます。

ある商品に興味を持ち、食べてみたい、体験してみたいと感じます。
そして、実際にお店に行って、商品を注文して、そしてやっと食べることとなります。

これが、お客様が商品を消費する、買ってくださる流れです。

異論はないと思います。

ここで重要なことは、先ず感情が先に発生するということです。
興味が湧く、行ってみたいという感情が湧く。
食べてみたという欲求が沸き起こる。

そして、次は行動します。

お店に行く、お目当ての商品を注文する、そして一口口に含む、そして感動する、と言う行動が発生します。

ご理解いただけたでしょうか?
実際に感情が湧いて、行動が起きて、そして体験する。
これが、商品を買う流れの裏に起こっている本質です。

ですから、興味を持たせること、これこそが最も重要であり、その興味次第では、価格設定はお店側の意図的な操作で行えるということです。

余計なことは考えず、お客様はこの商品にどれぐらいの価値を感じてくださり、その価格なら買ってもいい、それぐらいの売価ならむしろ安いと感じられる価格設定が出来たならば、実は原価はいくらでも構わないということです。


何故なら、お客様は原価を知りません。

原価などには興味がありません。

興味があるのは、その商品に価値があるのか無いのか。
その商品が美味しいか美味しくないのか。

価値を感じないから、美味しいと思えません。
美味しいと思えないから、感動は生まれません。
感動しないから、リピートしません。

このことを理解すると、商品づくりで最も大事なことは、感動を提供する要素をいくつ盛り込むことが出来るのかということです。

すると、原価に縛られるというつまらない呪縛からは解き放たれて、魅力的な商品を作り上げることが出来ます。

お客様が美味しいと感じて頂くのは、あくまでもその商品を買った後に発生する感情です。

お客様の感情と思考に、先ず起こさなければならないのは、興味であり、美味しいと思わせることであり、その為の要素として、素敵なビジュアルがあり、商品の裏付けが必要です。

その結果、感情が動き、興味を持ち、行動へと流れていきます。

その為には、原価を気にすることなく価値を高めて、価値に見合った価格設定を行い、提供している価値と比較して、そこから少しだけ低い価格設定にすることで、お客様からはこう言われるようになります。


「コスパが良い!」


コストパフォーマンスは、価格と価値のバランスです。

提供している価値に対して、価格が低く感じたらお客様は、「コスパが半端ない!」と言ってくださり、逆の場合「コスパ悪!」となります。

目指すのは、コストパフォーマンスに優れた価格設定であり、単なる数値では無いということです。

コストパフォーマンスを基準に、価格設定を考えてみてください。

その為には、価値をどれぐらい上げられるのか!

これが商品開発のテーマとなり、価格設定の基準と成ります。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
スキ 誠にありがとうございます!
須田光彦@宇宙一外食産業が好きな男
年商2,000億円を超える大手外食チェーンから個人企業まで、約500件の繁盛店を作ってきた実績を持つ。 書籍「絶対にやってはいけない飲食店の法則25」(フォレスト出版)http://u0u1.net/cvlT