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雨が降るならお菓子を焼こう

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お菓子作りに関わるあれこれ
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おいしくて、うれしい、しあわせな、魔法。

おいしくて、うれしい、しあわせな、魔法。

お菓子作りは好きなことのひとつ。

市販の、きちんと整えられた味わいや見た目のものを買ってきて、ささやかな贅沢をするのは幸せだ。
けれどそれと同じくらい、
気取らず楽しめる焼き菓子のレシピを引っぱりだし、少し古びてきていても馴染んだ道具を使い。焼きあがるのを待つあいだ、甘く香ばしいにおいを楽しんでいる時間も幸せだ。

最初に作ったものの記憶、は。
お菓子というよりおやつだけれど。
母親と一緒に焼い

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とある巣籠もりのおやつ時間

とある巣籠もりのおやつ時間

おやつには、甘いものと飲み物を揃えたい。
緑茶には和菓子(個人的にはあんこを使ったものが良い)、珈琲にはチョコレート、というように、適した食べあわせというものがある。互いの良さを引き立てあう、幸せなひとときの演出。

紅茶になら何がいいだろう。
最初に浮かぶのはスコーン。
ケーキならばシフォンだろうか。
だが、紅茶の国・イギリスではビスケットを紅茶に浸して食べるのが定番のやりかたらしい。
ふむ

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真夜中お菓子作り部、仮。

真夜中お菓子作り部、仮。

ココア風味のほろほろクッキーを作った。
やはり深夜に。

が、実のところ少し失敗した。と先に書く。
焼きたての状態があまりに脆すぎ、そうっとクッキングシートごと移動させたのだが、途中でころんと転がって、表面がほろっと崩れてしまったのである。冷めたら粉砂糖の海に放りこむからなんとかなるだろう、と諦めた。
いくつかのレシピを見て、こんなものかな?と適当な配合にしたからいけないのだろう。素人考えというも

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柚子のジャムを煮た土曜日

柚子のジャムを煮た土曜日

庭の柚子が採れた。
片方の手のひらで包めるくらいの小ぶりのもので、ころんころんとたくさん生る。今まで用途はあまり意識せず、何回か柚子湯に使った残りはだめにしてしまうことが多かった。
ジャムでも作ってみようか、と思いたったのはほんの気まぐれである。

私の住む町の水道水は冬になればとても冷たい。どこか近所に、井戸水を使っているような場所もあっただろうか。いつか聞いたことがある気もするが、定かではない

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深夜にお菓子を焼いたことのある人とお茶を飲みたい

深夜にお菓子を焼いたことのある人とお茶を飲みたい

タイトルに深い意味はないのだけれど、そういうひとも少なからずいるのではないかと、思いはする。
しんとした空気の夜、少し気を使いながら器具をガチャガチャいわせ、香ばしくあたたかな香りを充満させる高揚感と罪悪感。
なにをしているんだろう、と思っても、そうした行為でしか埋められないものが、確かに存在しているのだからしょうがない。

昨夜23時も過ぎた頃。なんだか気持ちが落ち着かなくて、おもむろにスコー

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