品川区役所でいただいたお土産。中身はなんなのかと、その質問に対する回答の考察。
先日、諸々の相談・手続きをしに品川区役所本庁へ訪れた。
休職中の身といえども、日々なんやかんややる事は多かったりする。
くらし仕事応援課、というところで女性の職員さんが対応してくださったのだが、とても感じが良かった。
いろいろと質問事項が多く、時間をとらせてしまったが終始丁寧に回答してくださった。
ちなみにこちらの課は予約が必要なので注意して欲しい。
それで相談が終わり、帰りがけに
「○○必要ですか?いまあるんですが、持ってきましょうか?」と聞かれた。
そしていただいたのがこちらである。
私はこれをInstagramのストーリーズに投稿し、「区役所でもらいました。中身はなんでしょう?
A,生理用品
B,パンの詰め合わせ」
とクイズ形式で質問した。
すると正解率は33.3%。
私は驚いた。
つい簡単な問題の気持ちでクイズにしたので、ほとんどの人が間違えるわけがないと思っていたのだ。
正解は
A,生理用品である
コロナ禍であったり、若い世代の貧困であったり、”生理用品は高級品”と訴えるニュースが一時話題になっていたし、パンは賞味期限が短いので、選ぶ人が少ないだろうと思っていた。
例えば乾パンや非常食であれば賞味期限も長いので、AかBか悩んでも仕方ないと思うが、こちらとしては「みんなに正解してもらいたいクイズ」(フォロワーさんに間違えさせて嫌な気持ちになってほしくないので)で、約3割しか正解者がいなかったことに、なんだか焦りすら感じる。
なぜB,パンの詰め合わせを選んだのだろうか?
ここから考察に入る。
事実、くらし仕事応援課では、食料も配布している。(ちなみに生理用品もある時とない時があるそうだ)
「ごはんは困ってる?」と聞かれたので、おそらくチンするご飯やレトルトのおかずなんかを希望者に配っているのだろう。
なので、
①品川区役所が食料を配布していることを知っていた人
②紙袋がパンを連想させた
③男性のフォロワーで「生理用品」と押しづらかった
④時事問題に興味が無い
⑤パンが好きなので、願望として
ただし回答に性差はあまり無いように見られた。
男性でも「生理用品」を選択した人はいる。
もし④が多数だった場合だが、日本に未来はない。
目に見える政治の悪いところだけかいつまんで批判し、政治家なんて誰がやっても一緒と言い、とりあえずマジョリティであることを無意識に選ばされ、選挙に行かず、「いま世の中で問題になっていること」を知らず、世界はスマートフォンの中で完結する。
目の前の楽しいことを楽しめればよく、己が豊かであれば他者の貧困さ、問題には興味がない。
紙袋に入っているのだからパンだろう、というイメージだけで生きている。
考えるのではなく、イメージで生きているのだ。
実際このクイズは、写真がなくてもクイズとして成り立つだろう。
”考えれば”賞味期限の短いパンの詰め合わせでないことはわかる。
更にいま生理用品が買えない若い女性が増えているという時事ネタを知っていれば、答えは迷わずA,生理用品なのだ。
私はこの”思考せず、選ばされている”人が増えていることに嫌な感じをおぼえる。
みな選んでいるつもりで実は選ばされているのだ。
自由でいるつもりで、実は無意識のうちに選ばされている。
果たしてそれを自由と言うのか。
流行りにのっかってマイノリティを支持する前に、私たちは多様性について自分たちで答えを持っていないといけない。
イメージだけ生きていると、いずれ自分たちの首を締めることになるだろう。
考える、それが私たち人間にできることなのである。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?