見出し画像

日本で飲食店の効率化が進まないのはなぜ? 中国と比較して

飲食店を経営されている小保下グミさんのこんなnoteを読みました。

教育やサービス業など、人手不足が叫ばれている業界でIT化・DX化を進めるには、「効率化が進むと人間味がなくなってサービスの質が落ちる」と考えるのではなく、「機械にできることを機械に任せて、人間がやるべきことに集中できるようにする」という発想の転換が必要なのでは、という主旨でした。とても興味深かったです。

IT効率化の進む中国の飲食店

さて、僕の住む中国では各分野でのIT化が、日本よりも進んでいると言っていいと思います。

各業界の詳しいことはわからないのですが、飲食業界だけを見ても日本とはおそらく大きな差があります。キャッシュレス化が進んでいることもあり、体感では半分くらいのお店が注文も会計もスマホですべて完結します。

配膳用の自動化ロボットもずいぶん見かけるようになりましたし、いまや来店からご飯を食べて店を出るまで、ほぼ人と接触しない(配膳ロボットから皿を下ろすときくらい)ということも珍しくなくなりました。ずいぶんと人手不足の解消に貢献しているだろうなと思います。

しかしそのぶん、人の愛想が悪くなったとか人間味がなくなった感じるかと言われれば、別にそういうことでもありません。むしろ以前より、サービスの水準は向上していると思います。

それはITやDXの成果というよりは、国が豊かになって余裕が出てきたことや、教育水準の向上などが理由かとは思いますが、ともあれIT化・DX化を進めたからといってとたんにサービスが落ちるということは考えにくいので、小保下さんの言う通り日本もできることはどんどん機械に任せちゃってもいいのでは、と思います。

あと、そういうシステムを入れていると、外国人対応がしやすいんですよね。僕自身、人を介すると難しいメニューの注文なんかが、スマホだと簡単にできるので助かっています。これからもっと外国人が増えるであろう日本でも、IT化を進めるのは必須なんだろうなと思います。

この差はどこから?

しかし、こういったIT効率化の導入の差って、どこから生まれるんでしょうか?

日本と中国のことを考えていると、2つの理由に思い当たったので、それについて書いてみたいと思います。

ここから先は

1,868字
この記事のみ ¥ 300

いただいたサポートは貴重な日本円収入として、日本経済に還元する所存です。