貴舩 和也(きふね かずや)

■山口県岩国市生まれ。 ■不妊治療を経て2児の父。 ■不妊治療の経験を通して感じた課題…

貴舩 和也(きふね かずや)

■山口県岩国市生まれ。 ■不妊治療を経て2児の父。 ■不妊治療の経験を通して感じた課題を解決すべく発信。 ■希望出生率1.8を目指し少子化緩やかにすることを目指します。

最近の記事

「専門」クリニックでもわからないことはわからない

僕たちはの不妊治療はタイミング療法からスタートしました。 タイミング療法は、字のごとし妊娠確率が高い女性の排卵にあわせて性交のタイミングを合わせていく方法です。 自分たちで排卵周期の記録を取ったり、排卵のタイミングをクリニックで測ったりしながら排卵日前後でタイミングを取るも、くれどもくれども結果は陰性でした。 その後、人工授精に移行していきます。 人工授精とは精子を子宮腔に注入して受精させる方法ですが、合計4回実施するもいずれの結果も陰性でした。 結局この時点で妊娠

    • 僕たち自身が不妊に関する情報を幅広くインプットして理解しなければならない

      患者の状況に応じて案内される不妊治療はたいてい決まっています。 クリニックで受ける治療内容にはガイドラインがあって、年齢や検査結果によって大枠の治療内容は決まっています。 その中で自分はこの治療が良いと一応希望を出すことはできますが、場合によっては保険適用外での自費診療になったりとデメリットもあります。 また、不妊治療についての専門的な知識がないと、クリニック側から言われるがまま受け入れるしかありません。(僕は生理の細かな仕組みもよく分からなかったぐらい) 僕たちはク

      • 不妊治療専門クリニックの混雑は覚悟しておいたほうが良い

        クリニック側も予約制を敷いているのですが、予約の意味がないくらい待ちます。 診療まで2〜3時間掛かることはザラにあります。 2022年4月からの保険適用化に伴い、さらに拍車が掛かり予約自体も取れない場合もあるとも聞きます。 本格的に不妊治療するとなれば頻繁に通院する必要があるのですが、立地によっては2時間もかけないと専門クリニックがない地域もあります。 治療方針の合うクリニックだったり口コミが良いクリニックだったりと選択肢は広いのですが、僕はこれに「通いやすいか」を判

        • クリニックの選び方に正解はないが、結局は自分に合った「バランス」が大事

          近所に婦人科、泌尿器科があればまずはそこから始めるのが入り口としては良いのではないかと思います。 僕は最初に近くの普通の泌尿器科を最初に受診しました。 特に不妊を謳っているわけでもありませんでした。 精液検査は連携する専門の機関に検査に出すということで、数日で結果をフィードバックしていただきました。 金額も数千円で手軽にできたことを覚えています。 ある程度医療機関が揃っている都市部であれば、不妊専門でなくても連携できる場合もあるのでまずは問い合わせてみるのがい良いと思

        「専門」クリニックでもわからないことはわからない

          自身の身体の事をまず知るところから始める

          よく妊活や不妊治療には身体を温めるのが良いと言われることがあります。 妊活だけでなく身体を温めると免疫力が上がるので、総じて身体に悪いことではありません。 しかし、温めるだけでは意味のないこともあることも理解しておかなければならないと思います。 そもそも卵管に障害あったり、精子がなかったりした場合、身体を温めても根本的に何の解決にもならないのです。 例えるなら、足をケガしている時に風邪薬を飲むようなものです。 それくらい極端に的はずれな行動になってしまうこともザラに

          自身の身体の事をまず知るところから始める

          ネットで紹介される妊活・不妊に効く「方法」は本当に効くのか?

          あらゆる方法が紹介されていますが、あくまで「体験談」として捉えるべきだと思います。 有名な人、著名な人、影響力のある人の言うこと鵜呑みにするのは注意が必要です。 誰かがやっているから正しいとは言い切れません。 もちろん中には本当に効果が期待できるものもあるとは思います。 しかし、実際その情報を発信している人と自分達の体は違うので、必ずしもその方法で自身にも当てはまるとは言い切れません。 インターネット上やSNSなど「これが効く」という情報はありふれていますので一つ一

          ネットで紹介される妊活・不妊に効く「方法」は本当に効くのか?

          外野の意見は尊重しつつも、でも結局のところ決めるのは自分

          家族の在り方や妊活、不妊治療の取り組み方など周囲の人たちは自由に色々言ってきます。 僕はこれまで周囲と円満な関係を築くために「同調」しながら事を進めてきたので、いきなり他者を否定すると人間関係にヒビが入るのでおすすめはしません。 まずは他者の意見を客観的に捉える姿勢が重要だと思います。 「そういう意見もあるよね、自分だったらこうかな」と意見を交わすことに意味があります。 他者が言う事を信じてそのまま実行して失敗したとしても、結局のところその責任を負うのは自分自身です。

          外野の意見は尊重しつつも、でも結局のところ決めるのは自分

          世の中は固定概念の塊だらけ(●歳になったら▲▲をしなければならない、という嘘)

          老若男女、様々な価値観を持った人たちがいて、それぞれが自分の中の正義を振りかざしてきます。 その正義に触れた人は、「この人が言うのだから間違いない」とまた新しい正義が生まれます。 もちろん他者からの影響はあって良いと思うし、僕自身もこれまでそういった経験を積み重ねて今の人格を形成してきています。 しかし、時に受け入れがたい情報があったときに無理やり自分に順応させないといけないとなったときには大きなストレスを感じることもあります。 そういった時は自分自身の考えに「確固た

          世の中は固定概念の塊だらけ(●歳になったら▲▲をしなければならない、という嘘)

          妊活の準備と不妊の予防ができれば変わる(かも)

          勉強も仕事も日常生活のありとあらゆることがそうですが、事前準備がすべてを決めると言っても過言ではありません。 妊活も前々から準備をしていれば、そもそも不妊治療をしなくてもすむかもしれないと僕は考えています。 もちろん医学的・身体的に難しい場合もありますが、心構えをしておくだけでも精神的な負担は減るのではないかと思います。 問題が起こったときに対処すると、経済的にも精神的も負担が大きいのです。 ただ、妊活の準備・不妊の予防と言っても闇雲な対策ではなく、自身の身体のことを

          妊活の準備と不妊の予防ができれば変わる(かも)

          身体的なベストは20代前半で出産だけど現実的ではない

          精子、卵子ともに加齢とともにその質が低下傾向にあることがわかっており、特に影響力があるのは卵子の質の問題が大きいのです。 女性が持つ卵子の数は一生涯で決められています。 年齢を重ね、排卵するたびに卵子の数が少なくなっていく一方、精子の方はというと、毎日作られるためなくなる心配がないのです。 人間の身体の作りから言うと年齢の若いうちに子どもを作ることが良いとされます。 しかし、それが今の時代でベストな選択かと言うとそうでないという考えを持つ人も多くいるジェンダーギャップ

          身体的なベストは20代前半で出産だけど現実的ではない

          妊娠の原理って説明できますか?

          正常に月経がきている女性であれば、だいたい月に1度排卵があり、そのタイミングで性交をして、精子が卵管を通って卵子にたどり着いて受精します。 受精した卵子は受精卵となって、子宮を目指し着床を経て妊娠に至ります。 ここまでは学校の教科書にも載っているのでほとんどの人が知っていると思いますが、精子目線から見た印象が強く残っている人も多いのではないでしょうか。 一回の射精で数億匹の精子が放出されますが、卵子への道には様々な障害があります。まず、卵子までたどり着くことができるのは

          妊娠の原理って説明できますか?

          事前検査で自分の現在地を知ることができれば選択肢がは明確になる

          いざ将来子どもは欲しいとなった場合、具体的にすぐに妊活しようというとお互いプレッシャーを感じるかもしれません。 始めの一歩でおすすめなのが、事前検査です。 病院に行かなくても、簡単に現在の自分の身体の状況を知ることができる簡易チェックキットを簡単に購入することができます。 千円台から数万円まで多々ありますが、まずはこのようにハードルが低いものから始めるのが良いです。 実際に僕はTENGAが提供しているメンズルーペを試してみたのですが、思った以上に衝撃的でした。 htt

          事前検査で自分の現在地を知ることができれば選択肢がは明確になる

          まずは将来どのようなことをしたいのか自分の考えをまとめて、それからパートナーと膝を突き合わせて話す

          パートナーと何から話し始めたら良いのか具体的にわからないこともあると思います。まずは「なんとなく」話し始めて、二人でどんな将来を目指したいのか、旅行はどこに行って、休みの日は何をして、30代、40代、50代でどうしていたいのか…。 これまで二人でなんとなく話していたことを紙に書き出して、改めて視覚として認識するのはまた新鮮な気持ちになりますし、記録にもなっていきます。 普段は日常的な会話が多いと思いますが、将来のことを話す機会といのは意外にもあまりないのではないかと思いま

          まずは将来どのようなことをしたいのか自分の考えをまとめて、それからパートナーと膝を突き合わせて話す

          妊活って話題にしづらい内容だからこそ意味がある

          妊活や不妊の話はなかなかできないご夫婦もいらっしゃるかと思います。 センシティブな内容なので、簡単に話題にあげられるものではないのは理解できます。 もし検査結果が悪いものだったら関係がこじれてしまうかも等、よく言えば保守的ですが、一生を共にする契約をしたのだからこのときこそ、膝を突き合わせて話すべきだと思います。 最初はすごく億劫な感情になると思いますが、夫婦お互いの成長にもなります。一歩踏み出せば気が晴れるものです。僕がそうだったように。 そうはいっても子供の話しを

          妊活って話題にしづらい内容だからこそ意味がある

          子どもを作ることを考えなければ性教育が再開することはない

          高校、大学、社会人と時を経ても、妊活や不妊についての性教育が話題になることはほとんどありませんでした。 子どもを作るのはまだまだ遠い未来の話、との認識から接点がそもそもないのだと思います。 わざわざ性教育の授業が設けられるわけでも、まさか会社の研修で性教育を行うということも聞いたことがありません。 それほど、妊活や不妊がもたらす将来の「悩み=損失」は表面化されていないということむしろセンシティブな内容故にとっつきにくく、蓋をしてしまっているのが現状なのではないかと思いま

          子どもを作ることを考えなければ性教育が再開することはない

          圧倒的情報不足、中学校時代から性教育の時が止まっている

          今でこそ不妊治療についての話しをするようになりましたが、治療開始前はほとんどと言っていいほど不妊に関する情報はありませんでした。 名前を知っている程度です。勝手なイメージですが、なにか子どもが出来づらい体質なんだろうなとか、女性の身体になにか問題があるのかなとか、今思い返すとあまりにも情報不足で非常に恥ずかしい状況だと思います。 感覚的なところになりますが、女性の方が「子どもを作ること」の意識が男性よりも断然高いように思います。実際に僕と妻との間で情報格差はあり度々衝突す

          圧倒的情報不足、中学校時代から性教育の時が止まっている