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2030年アパレルの未来 要約 日本企業が半分になる日


✒️2019/11/13


ビジネス書要約シリーズ

「2030年アパレルの未来」です!


2030年アパレルの未来

著者:福田稔


以下要約

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世界的には成長産業であるアパレル業界は日本では衰退産業となっている。


現在のアパレル市場がどういった構造になっていて、今後どうなっていくかを、海外の成功事例を踏まえ解説する。その上で日本のアパレル企業が生き抜くためにどのような戦略を取るべきかを明らかにする。


①アパレル不況えを正しく理解する

今後、日本では

リユース市場の拡大、EC化率の上昇に伴う価格低減、カジュアル化の浸透、消費を抑制するイベントなどにより、商品の単価が下がっていく。

さらに客数においても

自らの価値観が希薄で世の中のトレンドに流されやすい中間層という日本独自の顧客層の分裂が生じ、また少子高齢化も相まって客数も減少していく見込みだ。


②アパレル業界で進む、デジタル化がもたらす10の本質的変化

デジタル化の波はアパレルのバリューチェーンの全てに波及しており、活用できる企業と活用できない企業の差が顕著となっている。


アパレル企業のデジタル化がもたらす本質的変化は次の10に大別できる。

1 2割の「能動的な消費者」はインフルエンサー化、プロシューマー化する。

2 8割の「受動的な消費者」にはレコメンデーション機能の影響力が増す。

3 お気に入りのブランドを「直販サイト」で購入する「D to C」のビジネスモデルが増える

4 「売り手と買い手の情婦格差」がなくなり、業界人の地位と仕事が奪われる。

5 無駄な在庫を抱えるリスクがなくなる。

6 ただ着るだけの衣服から進化する。

7 服作りのデザインやプロセスも自動化する。

8 人がいない工場かや店舗が出現する。

9「マス・カスタマイゼーション」で「受注生産」と「大量生産」が可能になる。

10 人事業務の高度化と効率化が実現する。


この中で効果的なAIの活用は、ビジネスモデルが独自にAIを活用できる仕組みになっていることが大前提であり、既存のビジネスモデルにそのままAI導入してもうまくいかない。


③AIはアパレル産業をどう変えるか

AIはアパレル業界を2分化する

1 「独自性のあるのある創造」を価値とする「価値(衣服だけでなくサービスも含む)」とするグループ

2 「1が生み出した独自性やトレンドを低価格でマス層に無駄なく届けること」を「価値」とするグループ

1のグループでは人間が必要になる。

2のグループでは消費者への「価値」を磨き続けることができる企業が勝ち残っていく。

クラウドサービスや技術の進化をいかに有効活用できるかが勝ち組企業の条件になる。その流れに乗り遅れないためには、経験者のITリテラシーやデジタル化に対する継続的な投資が必要になる。



④世界の最先端では何がおこっているか

海外ではテクノロジーをうまく活用したアパレル企業が急成長を遂げているが、大前提ビジネスモデルに独自性があり、価値を生み出すことに成功している。


⑤2030のアパレル市場はどうなっているか

リテールの構造改革が起こる背景には、1消費者の価値観の多様化 2テクノロジーの進化 3プラットフォーマーの強大化 が挙げられる

将来のリテールに置ける価値軸は 1利便性追求 2ロングテール対応 3プライスリーダー 4カテゴリーキラー 5ライフスタイル提案 6エンターテイナー 7ローカル対応 の7つに大別される

大手プラットフォーマーがが得意なのは1、2であるので、飲み込まれないためにはそれ以外の5つの価値軸が求められる。


日本ではミレニアム世代とZ世代が消費の中心になってくると音声でAIと会話し、商品を注文し、様々な情報を受け取るようになり、デジタル化のスピードは一気に加速する。


⑥結局、今後10年間で国内アパレル産業、どう変化し、今は何をすべきなのか

アパレル市場は「トレンド」「ラグジュアリー」「マスボリューム」の3つに分けられ、日本のアパレルが新しい価値を創造するならアクセシブルラグジュアリーに注目すべきだ。

世界と勝負するためには

1 日本らしさの付与

2 独自性の追求

3 ビジネス基盤の確立

の3つが鍵となる


マスボリュームやトレンドにも勝機はあるが、そのためにはテクノロジーを効果的に活用し、独自のあるビジネスモデルを実践することが条件となる。

その上で「記事の輸出量が多い」という生産背景は注目すべきだ。


教育環境やビジネス環境の整備を行い、東京がアジア最大のファッションの発信地となり、日本のアパレル産業全体に活気を生み出していこう。


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今後、テクノロジーによってアパレル産業には変化がもたらせる。縮小する日本のアパレル産業はどうするべきなのか?

海外の成功例とともに、アパレルの現状と今後の流れが解説される。


主にアパレル業界の内容が言及されているが、この内容はたの業界にも当てはまり、比較的汎用性の高い知見が得られる。


「2030年アパレルの未来」

期間:1日

おすすめ:★★★

難易度:易




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