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「スタートアップに入社することは、安定を捨てることではない」–大手SIerからスタートアップのエンジニアに転職した、その理由とは

機械学習を活用した実用的なプロダクトを作りたい。その思いでストックマークに入社した麻生。大企業からスタートアップへの転職を決意した麻生が「スタートアップに入社することは、安定を捨てることではない」と思い至った理由とは。機械学習プロダクトのバックエンドエンジニアとして働く醍醐味などを尋ねました。

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<プロフィール>

麻生 晋併(あそう しんぺい):
熊本高専卒業後、京都大学大学院に進学。2016年にNTTデータに入社。R&D部門での研究開発を経験したのち、事業部での新規事業開発に携わる。スタートアップでの副業を経て2020年5月にストックマークに入社。現在は「Anews」のバックエンドの開発に携わっている。

「使えるプロダクトを作るには、ビジネスとテクノロジーの両方を知らないといけない」


—高専に進学した頃からエンジニア志望だったのですか。

高専に進学した時点から情報系を専攻していましたが、高専から就職までの研究テーマを見ると一貫性はないです。一貫性を持たなければ、と特に考えたこともなく、その都度最も良いと思う選択肢を探ってきました。高専で最初に選んだ研究テーマはCGでしたが、「実際に役に立つものをつくる方がキャリアとしても良いのでは」と考えるようになり、福祉や医療にテーマを移していきました。

—就職活動で意識したのはどのような点でしたか。

最初は医療系の企業も探していましたが、エンジニアとして働くときに医療機器(MRI,CTなど)の移り変わりにキャリアが左右されることが分かり、断念しました。結果的にSIerに就職したのは、多くの分野に携われて、入社後に軌道修正もできそうだと考えたからです。

入社後はR&D部門と事業部を経験し、使えるプロダクトを作るには、ビジネスとテクノロジーの両方を知らないといけないと思うようになりました。テクノロジーとして面白くてもビジネスとして成立しなければ継続できないですし、逆にビジネス面だけ先行して企画倒れになるケースもあります。

特に、事業部に異動した後にテクノロジーの面で力不足を痛感しました。R&D部門の経験から強みになるはずだったのですが、実装レベルで商用のプロダクトに携わったことがなく、開発の肌感覚がない状態でした。そのまま働いていても実装の機会を得る見込みがない上、世の中の開発手法が日々進歩していることも実感していたので、開発の世界でどんどん時代遅れになっていく焦りがありました。

そこで、自分で手を動かして開発する感覚をつかむため、スタートアップでの副業を始めました。「転職しても大丈夫なのでは」と思うようになったのは、副業先を探し始めて少し経ったタイミングです。スタートアップは各社個性のある取り組みをしていますが、エンジニアの募集要項だけをみると大差がありません。ということは、万が一転職先で事業がうまくいかなくなったとしても、すぐに次の会社を見つけて経験を活かせるはずです。また、SIerでそのまま働き続けても募集要項とマッチするスキルを高められそうになかったので、転職せずにいることが自分のキャリアを不安定にしかねないと思いました。

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—当時の転職活動で重視していたのはどのような点ですか。

受託ではなく自社プロダクトを持っており、ビジネスとテクノロジーのバランスが良く、ミッションへの共感もある。この3点を念頭に転職先を探していた時、「Wantedly」でストックマークから連絡がありました。

—転職活動における企業探しの基準が明確ですね。

自社プロダクトを持っている点を重視していたのは、エンドユーザーが見える環境で開発がしたかったからです。SIerはエンドユーザーの利用状況を観測しづらく、取り組みの評価基準が売れたかどうかに偏ってしまいます。それはユーザー体験と必ずしも一致しないので、プロダクトとして使えているかどうか、という肝心なことが抜け落ちてしまうと当時から危惧していました。

また、ストックマークは機械学習をプロダクトにちゃんと組み込んで商品として提供できているところが魅力でした。当時AIを扱うプロジェクトが社内外で多く見られましたが、その大半はPoC止まりでした。一方、ストックマークはビジネスとテクノロジーの観点を両立して企画していることが伺えましたし、実際にプロダクトとして実現する技術力もありそうだと面談を通して感じました。

そして“大企業の新価値創造”というストックマークの理念と同様、自分自身も大企業の組織構造に問題があると感じていました。面談を通して、似たような経緯で大企業から転職した方々がいることも知りました。最終的に、転職時に軸にしていた3点を満たす環境として、ストックマークが優れていると確信できたので入社しました。

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「プロダクトは生き物のように、常に変化し続けています」

—以前勤めていた会社でも機械学習は扱っていましたか。

はい。入社して2年半ほど技術開発を行っていました。機械学習の分野は進歩が早くて、できることがどんどん増え続けています。今までに解決できなかった課題をクリアするためには、必然的に機械学習が使われることが多くなります。課題解決の手段として有望という点で、機械学習への関心が昔からありました。

—現在の業務はどのような体制で行われているのですか。

現在、Anewsは3人x2チームで開発を進めています。一つの機能を3人で作り上げるようなイメージです。得意領域が異なる3人で組んでいて、僕の場合はバッチを担当することが多いです。ただ、実際は互いの領域にこだわりすぎず、その都度できることに着手するようなムードです。3人体制なので開発に対して責任を持ちやすく、興味のある分野にも積極的に取り組めるので、知識領域が広げやすいのがメリットです。もともと僕は幅広く開発スキルを身につけたいと思っていたので、携われる領域が広いのは嬉しいですね。

—実際にそのような業務に携わっている状況を今はどう感じますか。

プロダクトは生き物のように変化し続けるので、日々の業務は、常に新しい問題を解き続けている感じがします。技術的に難易度が高くないアプローチでも効果があったり、一方でやりたいことを実現するには難易度の高いアプローチでやりきる必要があったりと、その都度臨機応変に対応しなければなりません。

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「意思決定者とエンジニアの関係がフラット」

—入社前には大企業に勤めていましたが、どのような点で違いを感じますか。

スタートアップと大企業では、開発するものや開発の進め方、組織体制など全てが違います。まるでルールの違う競技に転向したような感じですが、その変化を僕はポジティブに捉えています。

特に意思決定の場においてその違いが顕著です。SIerはステークホルダーの合意によって成果物が決まりますが、それが実際に使い物になるかどうかはまた別の話です。ストックマークでは定量的、定性的な顧客の利用状況を踏まえて、仮説やロジックを組み立てて何を作るかを決めていきます。使えるプロダクトを作らないと会社としても存続できないので、意思決定の基準がシンプルで、顧客価値にフォーカスして意思決定がされます。

また、ストックマークでは意思決定者とエンジニアの関係がフラットで、説明を通して互いに納得することが重視されています。例えば、上位下達が徹底された会社では、取り組みの目的や意義を問う質問は場がピリつきやすいんですが、ストックマークでは単なるQ&Aとしてやりとりされます。意思決定の過程をちゃんと共有できるので、納得感を持って業務を進められるのが魅力です。

—やるべき業務に着手すれば、あとはその人の裁量次第。スタートアップ特有の環境がストックマークにあるのですね。少し話はそれますが、麻生さんは住居を東京23区内から離れて神奈川県に移したようですね。働く環境としては特に影響がないですか。

全く問題ないです。今はリモートワーク中心で、今年出社したのは健康診断のついでに顔を出した一度きりです。特にエンジニアには権限が委譲されていて、マネージャーが進捗を逐一管理している感じではありません。開発項目はマネージャーから割り当てるのではなく、開発チームが自律的にバックログから取得しています。朝会での進捗共有や守るべきロードマップはありますが、開発の進め方は自由で、フロントエンドやバックエンドの分担もチーム内で決めています。今のところ3人体制と少人数なのでコミュニケーションコストが低く、リモート環境下でも意思疎通はスムーズです。
(参考:自由と責任を開発チームにもたらしたら開発速度が上がった話

—今後、ストックマークでどんなチャレンジをしたいですか。

僕個人としては、扱える領域を広げていきたいです。これまで主にバッチを触っていましたが、最近ではAPI開発を担当することも増えてきました。フロントエンドに関しても、今後携わる機会を作っていきたいと思っています。

また、エンジニアリング以外の部分も知る必要があると強く感じています。コードが書けるだけでは不十分です。ユーザーによりポジティブな影響を与えつつ、それがビジネスとして成立するようにプロダクトを変え続けなければなりません。僕はエンジニアですが、幅広い視点でプロダクトに携わるために、知らない領域をなくしていきたいと思っています。

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