記事一覧
特別でない日のために
とくべつなひなんてないよ
はなにかざられたひも
くちびるにふれたひも
あやまちをおかしたひも
ゆるしあえたひも
しをおくったひも
いっさつのほんをとじたひも
とくべつなひなんてないよ
やめるひも
すこやかなるひも
ふたりのむねに
あたらしいほしがやどったひも
とくべつでない
さんびゃくろくじゅうごぶんのいちにちだよ
そうしていつか
きちんとぜんぶが
あたりまえになるように
あたりまえのひになる
とうめいにんげん あらわる
とうめいにんげん あらわる
だけど とうめいだから
れつには わってはいられるし
はなしかけても もらえない
とうめいにんげん かおがある
だけど とうめいだから
みつめてたって めはあわないし
ないてたって ふりむかれない
とうめいにんげん こころがある
だけど とうめいだから
くもってたって かさはないし
いたんでたって しらんぷり
とうめいにんげん せいかつがある
だけど とうめいだか
ブローティガン/夢の話
君の詩なんか誰も読みやしないよ
と会ったことのない友人に言われ
アメリカの鱒釣り ニュー・オーダー
娼婦 酔っ払い ゲイ 牧師
全てを手放して、それからやっと得られるもの
コルト・デリンジャーに弾を込めろ
気をつけな 外したら次はないぜ
(「ブローティガン」)
…という夢を見ました。リチャード・ブローティガンの顔がどんなのか知らないし、アメリカの鱒釣りも読んだことないけど(でも夢の中に出
そうやって巡っていく
光を辿るとあなたがいた
私もきっと
どこかに繋がっていて
誰もが誰かの光であるように
世界は
そうやって巡っていく
言ってはならない言葉を
言ってはならない言葉を
耳に吹き込まれて
あれは昭和のはじめ頃
整列された靴が鳴り
あのひとらつれてかれて
どこいくん
あれから幾度夜が割られ
人々は灰をかぶり
あるいは焦げた土地の上に
新しい表札を掲げ
私はといえば
言ってはならない言葉を言わないように
ひたすら口をつぐみ
必死に手を動かして
ぼんのためにひとつ
いいことおしえたる
そうして得られたものは
何だったのだろう
あの日の言