がんばりすぎたときのお守りに
数年前にインスタグラムで見つけた「5冊だけの本屋 」。
それは、いくつかの質問に答えて、SNSの投稿の感じからその人におすすめの本を5冊選んでもらうというもの。
わたしを誰かが見て、選んでもらう本ってどんな本が選ばれるのだろうととてもうきうきしながら返事を待っていた記憶がある。
届いた本の名前はどれも自分にはなじみのない作者のものばかりだった。そのときは、読む時間を作るのが難しかったため、今度読めるときに読もうと置いてしまった。
そして、コロナで仕事が休業になり、時間ができてふとその本たちのことを思い出した。
いまなら読める
そう思った。5冊のうちとりあえず、気になる3冊を購入した。
いま読んでいるのが、
宮下奈都さんの「太陽のパスタ、豆のスープ」
「5冊だけの本屋」の店主さん、みほさんから来たメッセージがこちら。
恋人に婚約破棄をされた主人公が、
やりたいことリストを作り、
自分の人生を取り戻していく物語。
実家で家族と暮らし、なんとなく仕事に行き、
恋人と過ごしていた主人公が、一人暮らしをして、「なんとなく」ではない、自分の日常を丁寧に過ごすようになる。
きっと、やりたいことリストを作って、
あなたの人生をより輝かせたくなる本。
このメッセージを読むと、送ってもらったそのときではなく、いま読むべき本だったんじゃないかなと思った。
まだそのときは、一人暮らしはしていないし、恋人もいなかった。
「なんとなく」過ごす余裕もない時期だったから、きっと共感はできなかった気がする。
もう仕事を初めて4年も経ち、一人暮らしも2年経ったいま、この本を読んで励ましてもらえた文章があったので、ご紹介したい。
がんばれなくても、ええんちゃう?がんばれなくても。もしかすると、いいのかな。今はもう少しもがいていても、自分の道を見つけられなくても。
(中略)
がんばっている人に対して、なんだか後ろめたい気持ちになったのはなぜだったのか。がんばれない自分が恥ずかしいのと、それにたぶん、がんばっている人への妬みもあった。
がんばっている人のことは素直に感嘆していよう。自分ががんばれなくても開き直らず、卑下もせず、いちばん後ろからゆうゆうと歩いていこう。
(中略)
対抗しなくていい。対抗しようとしなくてもいいんだと思う。別の土俵でがんばろうにも、私にはその土俵もない。そういうことを隠したり取り繕ったりしようとするから無闇に焦るのかもしれない。
宮下奈都「太陽のパスタ、豆のスープ」p199 - p200
長いのだけど、ここがわたしにとって響いたところ。つい頑張りすぎる自分。これを読んでいる方にもいるんじゃないかな。
どうしても落ち込んでしまうときがある。そんなときに他のだれかを見たときにどうしても輝いて見えてしまうことがある。そして、頑張れない、自分が進んでいないような気がして恥ずかしくなって自分を責めてしまいがちになることがあって。
だから、こういう気持ちがあると、きっともっと生きやすくなるんじゃないかなと思って今回ここに記録することにした。
すこし、頑張りすぎて息苦しくなってしまったそんなとき、またこの文章を読んで肩の力を少し緩められたら。
がんばらなくても、ええんちゃう?
「5冊だけの本屋」が気になる方は、こちらからチェックしてみてはいかが?
「5冊だけの本屋」HP
https://5satsudakenohonya.amebaownd.com/
今日もありがとうございました!
# 83
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