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  累 乗


るいじょうに


重ねて

いちじるしいもの


皇城への

来場は

即位への

儀礼


短夜

ゆえに


南西の

鬼門が

閉じられても


なお


環状に

つらなる

車座の

宴が

痕を曳いている


大夫の

奏上は

陽がたかくは

昇らぬうちに


床の

みじかい影

そろそろ

濃くなる

時刻(ころ)に

なって


意味ありげに

参内の

員数が

勘定される


歓喜の

心情

察して

あまりあり


すでに

大乗の

末世も

極まったり


重ねて

いちじるしいもの


として


るいるいたる

はらからの

骸(むくろ)に


打ち寄せる

波の音


紫闇の

皇城の堀に


いま


るいじょうに

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