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【vol.4】ちょっと、ボリビアのウユニ塩湖まで。

レインボーマウンテンという山があるらしい

なんだか嘘みたいな語感の「レインボーマウンテン」。
こんな山が本当に存在するんです。
しかし調べてみても日本から申し込むことはできず、現地のツアー会社で申し込む方法がメジャーのよう。
ペルーで申し込んで大丈夫か心配でしたが、それでも「めちゃくちゃ映えそう!(単純)」という軽い気持ちで、レインボーマウンテンに登ることにしました。

前日にマチュピチュからクスコに帰ったのは夕方の6時ごろ。
そこから明日のレインボーマウンテンツアーに申し込むという何ともギリギリなスケジュールになってしまいました。
というのもクスコ到着後すぐにマチュピチュへ向かったため、思いのほかスケジュールに余裕がなく、ツアー会社に行けなかったのです。
当然ツアーの定員は満員で、目貫通りにある「まともそうなツアー会社」には立て続けに断られます(笑)

ここまで断られると正直そこまで高くなかったレインボーマウンテン熱が加熱し、日本だったら絶対入店しない、雑居ビル2階のさびれたツアー会社を見つけ突入。
お店の立地のためか(?)まだ定員に空きがあるとのことで、無事予約が出来ました。あ~よかった。
ツアー会社を探すことに相当時間をとられ夕飯を食べ損ねたので、日程に余裕のある方は早めの予約をおススメします。
私のように日本から持参した非常食「よっちゃんいか」で夜を明かしたくないですよね...!(笑)

レインボーマウンテンの朝は早い

昨日はマチュピチュに登るため朝4時起き。
本日はレインボーマウンテンに登るため朝3時起き....。
気力だけで乗り切っています。

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利便性を考えクスコ中心地に宿をとりましたが、酔っ払い(酒なのか○クなのか)が騒いでいて異様な雰囲気。
ここは「南米」なんだということをひしひしと感じます...。
ホステルの前で迎えを待つも、「危ないから中で待っていなよ」とホステルの方も言うほど深夜のクスコは危険なようです。
(Nao Victoria Hostelというホステルをブッキングドットコムで予約しました。日本人でも宿泊できる綺麗なホステルで、値段もお手頃。おススメです。疲労困憊のため写真はありません...。)

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ツアー会社の方と無事合流した後も、街中からは「ヤバそうな空気」を感じます。
そもそもあの寂れたツアー会社は大丈夫なのか?このツアー会社の方も信用出来る人間なのか?
ここまでノリできましたが、急にクスコの夜の闇に押しつぶされそうになります。

しかし、バスの中にはたくさんの観光客が。よかった、ちゃんとしたツアーみたいです。
多くはヨーロッパ系の方々で、アジア人はまたしても0でしたが、他の観光客の寝顔を見るとゆるゆると緊張の糸がほぐれ、何だか安心してきました。
眠りにつく大勢の観光客を乗せたバスは真っ暗なペルーの街並みを抜け、レインボーマウンテンへ向かっていきます。

人生初の「コカハラ」

辺りも段々と明るくなり、バスは所在不明の怪しい掘っ立て小屋に到着しました。

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ツアーの内容も分からずこんな山奥まで来てしまいましたが、どうやらこちらは朝食会場だったようです。
朝食も出るの?なんだ、ちゃんとしたツアーじゃん。

朝食を食べながら、ガイドのお兄さんから登山の注意事項を伺います。
とは言え朝3時起きの頭では内容をほとんど理解できず、「あ~今英語喋ってんな~」「これはスペイン語だな~」といった言語差しか理解することができず...。
とりあえず分かったことは、レインボーマウンテンの標高は5000メートルもある、ということ。
そして、高山病を防ぐためにはコカ茶を絶対に飲めと....。

南米に来てからコカ系のものを拒否し続けてきた私。
タバコも吸ったことないのにコカインの葉っぱを口にするなんて...!
「紅茶を飲んでコカ茶飲んでますって顔すればいいや」
と思っていたのですが、ツアー参加者の中で唯一のアジア人である私。
しかも貧弱そう...。
完全に目を付けられていた私は、ガイドのお兄さんから飲めよ!とばかりにお手製のコカ茶を渡されます。
これは正真正銘の「コカインハラスメント」「コカハラ」です。
しかしこれも私のためを思ってのコカハラ(?)、断るのも粋ではないと思い、一思いにぐいっとコカ茶をいただきます。

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色は緑茶、味は....う~ん....緑茶?
おいしいか、おいしくないかで言ったらおいしくない....。
そして「覚醒感」もない。
人生初のコカ茶は、期待の斜め下で終わったのでした。
果たしてこんな薄~いティーバックのコカ茶で高山病に効くのだろうか。

当たり前の生活

一歩間違えたら崖の下に転落するような細い山道を抜け、いよいよレインボーマウンテンに到着。
色鮮やかな民族衣装を纏った現地の方が、大自然と共に生活している姿はファンタジー映画のワンシーンのよう。

地味な服を身に着け一日中ビルの中でパソコンと向き合う自分の生活とこの人たちの生活は、本当に同じ時代の中で営まれているのだろうか。
自分の生活が当たり前ではない、ということは外に出てみなければ分からないんだな。

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私たちは時に周りと同調するために色を纏うことがあります。
無彩色なスーツや制服、量産型と言われるファッション。
どれも「はみ出てない」ために選択しているもの。
それを窮屈に感じる私にとって、自分を「これでもか!」と表現する民族衣装の鮮やかさは色濃く、眩しく映りました。

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レインボーマウンテンでは馬の力を借りるべし

景色に夢中になって忘れてはいけませんが、ここは標高5000メートルのレインボーマウンテン。
ちょっと歩いただけでも息苦しい(気がします)
体力的にしんどくなってきた私はここでお金の力を借りることに...。

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そう、馬を手に入れました。
私のように自力で山に登る体力がない人は、入口で馬をレンタルできるのです。
お値段は1800円。
この金額の受け止め方は個人の感覚ですが、大自然の中を乗馬する体験はお金に換算できないような、貴重な時間になりました。
馬の歩く振動に身を任せる心地よさ、足の内側に感じる生き物の温もり。
地球と直に繋がっているような感覚を感じました。

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私が楽をしている間、お馬さんと手綱を引いているお兄さんは息を切らしながら頑張って山を登ってくれています。

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私が歩かないばっかりにごめんね。1800円でおいしいごはんを食べ
てください。

地獄の登山スタート

馬は途中までしか登ることができないので、最後は自分の力で頂上を目指さなければなりません。

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頂上はすぐそこに見えていますが、運動不足の私は坂を少し登っただけでも息があがります。

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そんな私を励ましてくれたのは、ツアーで一緒になった一人旅仲間のペルー人。
お互い英語が得意ではなかったため、言っていることはニュアンスしか分かりません。
それでも励ましてくれていることは、表情を見れば分かります。
彼らは私にペースを合わせなければあっという間に頂上まで行けるのに、それでも後ろを振り返り様子を見て、声をかけてくれる。
何気ない人の優しさを胸に、足を前へ前へ動かします。

そして、もう一つ私を癒してくれたものがあります。
それは、アルパカちゃんです。

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観光客向けにおめかししたアルパカちゃんと写真撮影ができます。
標高5000メートルで働いているアルパカ...めちゃくちゃ偉い...。
この子たちにもおいしいごはんを食べてほしいです。

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道中には野生のアルパカもたくさんいます。
この景色は南米ならでは。

レインボーマウンテンは本当に「レインボー」だった!

正直レインボーマウンテンの色味は、画像加工の力だろうと斜めに見ていました。
しかし、実際に登頂してみると...

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ちゃんとレインボー!!
自然界でこんなにカラフルなものがあるなんて。
あまりにも鮮やかでこの目で見ても、現実味を感じません。

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すべての山がレインボーではないのですが、レインボーでない部分も赤い山肌と緑のグラデーションがとても綺麗でした。
しんどかったのがウソのように満足気な表情です。(笑)

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レインボーの理由をガイドさんが説明してくれたのですが、もちろん英語のため理解できず。(笑)
ミネラルという単語は辛うじて理解したので、鉱物が化学反応を起こしたことが理由だと推測できます...。
(今調べたところ、やはり鉱物が酸化したことが原因のようです)

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そしてレインボーマウンテンが発見されたのは2013年だそう!最近!
地球には人間が知らない景色がまだまだあるんだなぁ。広いな地球。

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下山後ランチもおいしくいただきました。
あやしいツアーだと疑っていてごめんなさい。100点満点の大満足ツアーでした。
レインボーマウンテン、個人的にはマチュピチュよりもずっとずっとおススメです。

その他のお話
【vol.1】ちょっと、ボリビアのウユニ塩湖まで。
【vol.2】ちょっと、ボリビアのウユニ塩湖まで。
【vol.3】ちょっと、ボリビアのウユニ塩湖まで。
【vol.5】ちょっと、ボリビアのウユニ塩湖まで。
【vol.6】ちょっと、ボリビアのウユニ塩湖まで。
【vol.7】ちょっと、ボリビアのウユニ塩湖まで。

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