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【子ども】優しく抱きしめ、包み込む

中学生のハローワーク21年6月のゲストは保育士のナツコ先生。明るくて元気、でも、物腰の柔らかそうな女の先生。心なしか、子どもたちも私もゆったりと構えている気がする。なんだろう、画面を通して伝わるこの温かくほっとする空気感は。


保育士さんってどんなイメージ?

さて、今回は子どもだけの時間からスタート。ずーっと画面を見ていたのでは、身体も心も固まってしまうので、まずはお手玉練習タイム。なんだかみんな上達している。いつの間に・・・!しばらく見ていたいくらい上手だったけれど、まだまだ楽しみはいっぱいある。今日は5分だけ。

次は、ゲストについてのイメージを膨らませる時間。実はこの日、我が家のパソコンはご機嫌ナナメ。タブレットも同時に使ってなんとか凌ぐことになった。共有したかった画像はこちらのカード。

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(出典  Project Adventure Japan https://www.pajapan.com/

友人から教えてもらった、なんとも言えないイラストの描かれたこのカードは、プロジェクトアドベンチャージャパンのしるらないカードというもの。ダウンロードして使うタイプのものを準備していたけれど、パソコンは今にも落ちそう。編集前の見にくい画像の中から、なんとか、「保育士さんだな」と感じるものを選んでもらった。子どもたちが選んだものの一部が、こちら。

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どうしてこれが保育士さんなのか尋ねてみると、「たくさんの小さい子と一緒にいる」とか「子どもたちを包み込んでる」とか「人と人をつなげる」とか、いろんな意見が出てくる。どの子も就学前は保育所か幼稚園に通っていたので、なんとなくイメージはできている様子。ならば、早速、質問を考えてみよう。


質問したいこと、ある?

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ナツコ先生に質問したいことをできるだけたくさん集めてみると、仕事に関することからパーソナルなことまで、多岐にわたる。大人だったら絶対出ないだろうと思った質問が、「楽な子」と「その逆」について。中学生らしくていいな。それに、聞いてみたらどんな返事が来るのか想像もつかない。「『お給料はいくら?』は答えちゃいけないだろうから、難しいかも」と確認だけしておいて、あとは子どもたちに任せることに。


ナツコ先生登場!

いよいよ、ナツコ先生のお話。冒頭でいきなり、いつもやっているという手遊びを教えてもらう。保育園児がしている手遊びだと侮るなかれ・・・。皆さんもチャレンジしてみて欲しい。利き手じゃない方の手は、油断するとおかしな動きになっているかも。

指を動かし、意識がしゃきっとしたところで、保育所での一日について教わった。子どもたちが「質問したいこと」として挙げていたことの一つでもある。一日の流れを教わると、ぼんやりとしたイメージだった保育士さんが、はっきりとしたイメージに変わってくる。


幼い頃の印象に残っている絵本は?

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一日の終わりに、読み聞かせの時間があるという。ここで、子どもたちが準備してきた「絵本の発表」の時間が到来!実は、子どもだけの時間にそれぞれの選んだ絵本のタイトルは共有していた。あらかじめ、他の子や私が「それ知ってるー。いいよね」と言ってくれている。アウェイかもしれない状態で発表するのはしんどいけど、ここはホームだということは確認済み。

と、事前に準備もしていたけれど、不要だったかもしれない。ナツコ先生のストライクゾーンが、めちゃくちゃ広い。あっさり短い発表をしたとしても、自分について、絵本について、上手に話を引き出してもらって、発表内容は充実していく。ナツコ先生が絵本そのものを見せてくれたり、子どもたちに質問したり、園児の様子を教えてくれたり、自分の感想を伝えてくれたり・・・1人ひとりに合わせて、ぴったりの言葉を返してくださった。おまけに「すごく勉強になった。ありがとう」と。心からの言葉であることは、誰の目にも耳にも明らか。おかげで、子どもたちはとても満足そうな様子。


質問コーナー

そんな流れで、質問コーナーも活発に進む。「ケンカをする子がいたら?」「子どもがいない時間は何してるの?」「気をつけていることは?」などなど・・・。事前に考えていた質問をする子もいれば、そうでない質問を投げかける子も。終了時間直前まで質問し倒して、たっぷりお話を聞かせていただいた。保育士さんのイメージがはっきりしたものに変わっていったのではないだろうか。

「気をつけていることは言葉づかい。子どもは大人を真似るから」
「ケンカをする子?まずは、ケンカにならない工夫をします」
という回答を聞きながら、シュタイナーの幼児教育で大切にしていることと同じで、なんだか嬉しくなる。幼児期の子どもは、周りのもの全てを正しいと思っているので、その世界観を大切に育てたいところ。シュタイナーの本を読んで頭で知るのではなく、ナツコ先生はご自身の経験からこの回答にたどり着かれたのだろう。説得力がすごくある。


あらためて、保育士さんってどんなイメージ?

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(↑ ナツコ先生と1人の中学生が選んだカード。保育士さんはオレンジ色のイメージだそう)

終了後、またカードの中から保育士さんらしいものを選んでもらい、理由を一部だけ紹介してもらう。同じカードを選んでいても、自分なりに色をつけてもらうと全然違った印象に。感想文を残すより、絵を残すほうが私たちらしい。

実は、「今は子どもたちを抱きしめられないけど、心の中では」とナツコ先生が選んでくださったカードと、全く同じものを選んだ子がいた。その子の将来の夢は保育士さん。ナツコ先生と同じものを目指しているなら、間違いなくいい先生になるよ。


そんなこんなで大好評の中学生のハローワーク。次回は、ITで世界を救う久保さんです。お申込みはこちらまで。


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えりか先生。神戸シュタイナーハウスでは、子どもクラスを担当。
小学校教員を経て、現在は放課後等デイサービスで障害児支援にあたりつつ、神戸・京都において日曜クラスの先生としても活躍中。
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