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幸せのメカニズムが解明されていた話

突然ですが幸せになりたくないっすか?


安心してください、壺とか数珠とか売りつけません。


幸福学というと、うさん臭く聞こえますが、サイエンスで解明されています。


海外のビジネススクール受講時も、ハピネスのクラスがあり人気授業でした。


そんな皆が熱望する「幸せ」の話ですが、結局何をすれば良いのか?という答えは、


複雑な因果関係があり、実生活への落とし方は、人それぞれなので難しい。例えば、


幸せと関係のある項目は、たくさんあります。


親切であること、感謝すること、目的を持っていること、年収が一千万円超であること、健康であること、楽観的であること。。


このように、複雑に因果が関係している。


しかし、この「幸せのメカニズム」という本には、「サイエンスをベースにした答え」が書いてありました。


慶應SDMの先生で、元カメラ、ロボットの技術者。エンジニアが紐解くサイエンス的な説明や研究に惹きつけられました。


研究の成果で、「幸せのなり方」答えがあるのなら、その英知、エキスを実践しよう!


と、興奮したので下記ポイントをまとめて共有します。

幸せの定義は広い

幸福主義:人生にわたっての幸福を目指すべき考え方

快楽主義:刹那的な快楽の繰り返しこそが幸福という考え方

つまり、タイムスパンで幸福の考え方が違うと言う事。

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他にも、欧米における幸福研究では、Wellbeingを刺すことが多いようです。

・Happiness=人生の幸福から楽しくウキウキした感情まで表す
・Wellbeing=幸福、福利、健康(つまり、幸福よりも広い概念)


幸せのメカニズム結論

結論から言うと、幸福に関連する要因はたくさんある

・年齢
・性別
・健康
・信仰心
・結婚
・つながりの多様性
・目標が明確であること
・ボランティア活動をしていること
・いざというときに頼れる人がいること
・ものごとに感謝していること
・外交的であること
・目標を達成していること

本の付録に、幸福に影響するといわれている要因に関する研究結果を列挙されており、全部で四十八項目あります。幸せ四十八手です(実際にはまだ多くの知見があり、日に日に更新されています)。

最も幸福と、相関が高いのは?

詳細は付録を見ていただくとして、最も幸福との相関が高いといわれているものは、

・健康
・信仰
・結婚

の三項目。日本だと信仰はピントこないかもしれませんね。

うーん、でもこれだけ言われても中々どうして良いかわからない。


そこで様々な分析をまとめて、本書では、4つの因子にまとめて分析してくれている!


第一因子「やってみよう!」因子

つまり、自己実現と成長の因子 は、

・コンピテンス(私は有能である)
・社会の要請(私は社会の要請に応えている)
・個人的成長(私のこれまでの人生は、変化、学習、成長に満ちていた)
・自己実現(今の自分は「本当になりたかった自分」である) 

に関係した因子。


しかも、

「日常的な目標と人生の目標の間に一貫性がある人は、人生満足度が高い」 という結果もあります。←これ重要だね。


仕事も本当に自分の目標と一致して、個人と会社の目標やビジョンが一致して成長を実感できることが大事ですな。


第二因子は「ありがとう!」因子

つまり、つながりと感謝の因子で、

・人を喜ばせる(人の喜ぶ顔が見たい)
・愛情(私を大切に思ってくれる人たちがいる)
・感謝(私は、人生において感謝することがたくさんある)
・親切(私は日々の生活において、他者に親切にし、手助けしたいと思っている) 

などの要素から成る因子。

人との関わりの中で。感情豊かに親切にして、感謝して、されてが好循環で「やさしい」生活になれる要素なのでしょう。


こんな面白い因果もありました。SNS時代に実に参考になる知見です。


たくさんの友人よりも多様な友人を !ということです。親密な他者との社会的なつながりの多様性(多様な人と接すること) と接触の頻度が高い人は主観的幸福が高い傾向がある

一方、

つながりの数(接する人の数) は主観的幸福にあまり関係しない」。要するに、友達(親密な他者) が多いかどうかはあまり幸福には関係ありません。多様な 友達がいることは、幸せに影響します。

つまり、いろいろな職業、いろいろな年齢、いろいろな性格、いろいろな国籍の友達を持っている人の方が、そうでない人よりも幸せなのです。さらに、そんないろいろな友達と接する頻度が高いほうが幸せみたいです。

幸せにも、Diversityが必須なのですな。


第三因子は「なんとかなる!」因子

つまり、前向きと楽観の因子で、

**・楽観性(私はものごとが思い通りにいくと思う)
・気持ちの切り替え(私は学校や仕事での失敗や不安な感情をあまり引きずらない)
・積極的な他者関係(私は他者との近しい関係を維持することができる)
・自己受容(自分は人生で多くのことを達成してきた) **

と関連した因子。

何事も楽観視できて気持ちが切り替えられれば、確かに幸せです。


第四因子は「あなたらしく!」因子

つまり、独立とマイペースの因子で、

・社会的比較志向のなさ(私は自分のすることと他者がすることをあまり比較しない)   
・制約の知覚のなさ(私に何ができて何ができないかは外部の制約のせいではない)   
・自己概念の明確傾向(自分自身についての信念はあまり変化しない)  
・最大効果の追求(テレビを見るときはあまり頻繁にチャンネルを切り替えない)

などからなる因子。


誰とも比べず、自分のペースで、自分の軸を持ち、やりたいことを突き詰める、つまりオタクな分野があれば幸せです。


この4つの因子が幸せに影響を及ぼす因子とわかれば、これを日々の生活に落とし込んでいくまでです。


幸せのメカニズムの関係性を図解したのが以下


図解:幸せの好循環ループ

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幸せの4つの因子をどう持つと幸せなのか?

4つの因果を1500人で実験した結果がこれ

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4つ中どれか一つでも欠けては行けない、同時に充足状態にある人が、トップ20%で幸せを感じていると、言えそうです。


図解ループにもある通り、4つを少しずつ開発して、さらに幸せになれる、幸せ増大循環になりたいものです。


著者、前野先生の印象に残っているフレーズ

その他いろいろ名言があり、全てを記載したいのですが、以下が響きました。

幸せは間接的にやってくる  では、どうして、「人は、自分の幸せについての判断を間違ってしまう」のでしょうか?  理由の一つは、「幸せは間接的にやってくる」からでしょう。幸せは、言ってしまえば「気の持ちよう」なのですが、では、「幸せだと思うことにしよう」と思えば幸せになれるかというと、そう簡単ではありませんよね。  
幸せという心の状態を作るためには、必ず、別のアクションをとらなければならない。ここが、難しいところです。
つまり、幸せになるための単純な 処方箋 はない。一見それとは関係ない何かをすることによって、幸せになれる。何か、幸せになるための直接的なアクションというものはない。すべて間接的である。 一見、 幸せとは違う別のアクションをした結果として、 まるで突然のご褒美のように、 幸せはやってくる。そういう構造になっている。
「自己実現と成長」を目指すとき、「あいつより出世する」みたいな間違いがそれです。自己実現は、他人との比較ではなく自分自身との戦いであるべきなのに、他人との戦いを目指してしまうという間違い。これは、前に述べたように、長続きしない幸せ(名誉という地位財) です。そうならないために、あなたらしく、人の目を気にせず、自分のペースで幸せに向かうことが重要です。 


幸せになる方法のまとめ

・幸せには、長続きしない幸せと、長続きする幸せがあります

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 ・前者は、地位財。金銭欲、物欲、名誉欲に基づいて、金、モノ、地位を得たときの幸せ。自分がどのくらいの位置にいるかを客観的に測れるので地位財と呼びます。しかし、思いのほか長続きしないからむなしい。なのに、人々はついついこれらを目指してしまいがちです。フォーカシング・イリュージョンです。  


・長続きするほうの幸せは、非地位財。その多くは、心的な要因による幸せです。心的な要因は、他人と比べた地位として測れない。直感的に、幸せにつながっていると実感しにくい。だから、目指しにくい。


そんな幸せの要因を幸福学研究成果から集めてきて、多くの人にアンケートし、コンピュータで因子分析した結果が四つの因子。


「自己実現と成長」「つながりと感謝」「前向きと楽観」「独立とマイペース」

そして、どうも、四つの因子をどれも満たした人が幸せな人である。


クリエイティビティと幸せ

自分はここが知りたくて読んでいたら答えが書いてあった。物づくりしていると幸せを感じているんですよ。しかもクラファンで皆から応援してもらいながら楽しみ、長続きができる。

こんなに幸せなことはないわけです。

多くの起業家や価値を創出している人は共通すると思います。


なぜこんなに幸せを感じるのか?と感じていたわけですが、こんな研究があったのです。


美しいものを創る人は見る人よりも幸せ

音楽、絵画、ダンス、陶芸などの美しいものを見るよりも、それらを創造するほうが主観的幸福度が高い傾向がある。

なぜなら、美しいものを創造すると、「自己実現と成長」につながるからです。

確かにこれは強力な幸せ刺激だ。

自己表現の自己実現をしながら、自分の成長を感じられる。病みつきですね。アートやオタクもこの類かもしれません。だから最近憧れるのかもしれないなと思いました。


あと、何事もほどほどにして、(特に買い物など)、満足するようにしないと、損失にばかり目がいき、幸福度が下がるのでそこは気をつけよう。


以上、なんて今まさに干していた本なんだと思い感動してしまったので自分の備忘録ノートとしてまとめて共有したいと思います。

さらに感動したのは下記の本、感動もサイエンスなのか!!

めちゃくちゃ面白いです。




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