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図書館、そして本のこと

この頃は図書館に行く日、書架を眺めながら、
あんまり借りないようにしなければ、と自分を諫めるようになった。

だって買ったばかりの本も読みかけだし、
借りたまま読めてない小説もあるし、
読みたいエッセイも数冊あるのだ。


たくさん借りても、絶対期限内に読めない。
そう分かりきっているのに、書架を眺めていたら読みたい本が次々と出てくる。

そして5冊くらい借りてしまう。
果たしてこれは読みきれるだろうか。
一抹の不安を抱えつつ、心のなかは満たされている。

言葉の貯蔵庫が満たされたようで、図書館を後にするときは足取りがいつも軽くなる。


最近買って、
とても面白く読んでいるのはこの本。





タイトルを見て素通りできなくて、
そのあと買ってしまった。

小説よりもこういう本の方が、衝動買いの確率が高いように思う。
興味があって身近にあって、今の生活を見直せる本。


本当に、家事って大変ですよね……(遠い目)
特に仕事で疲れてるとき。


よく男性と女性の家事(及び育児)をする時間がニュースになったりするけれど、日本の女性たちはちょっと働きすぎだと個人的に思う。
(統計上では、共働き家庭でも主に家事をするのは女性だ)

仕事をした上に帰宅して、家事(や育児)が山のようにあれば、疲れ果てて当然だと思う。


家事は生きていくのにどうしても欠かせないものだ。

料理しなければご飯を食べられない(つまり生きていけない)し、毎日着るための服もいるし、子供がいればその世話だってある。
子供が小さければ小さいほど世話は大変だ。
そして家のなかで掃除が必要な箇所は無数にある。

一言で「家事」といってもやることは膨大で、とてもひとりの手に余る。

そんなに大変なのが家事(及びケア全般)なのに、どうしてこうも軽視されるのだろう。
家事だって立派な仕事に違いないのに。


最近、「家事メン」という言葉があるのを知った。何でも「家事を積極的にやる男性」を指すという。

そういう言葉が新しく見えること自体が、
いかに家事が女性のものになっているかの証左だと思う。
(だって「家事ウーマン」みたいな言葉は生まれようがない。家事は女性がして当然という雰囲気があるからだ)


この本では、日本の女性が担ってきた家事の変遷が、時代の移り変わりや現状の問題点を踏まえて些細に解説されていて、なんだかとてもためになる本だった。


従来の(まるで呪いのような)役割に縛られない生き方やパートナーシップは、今後ますます必要になるのだろう。


家事というのは(報酬はなくても)立派な労働なのだから、辛いときは休めばいい。
体調が優れないときに仕事を休むのと同じように。


そんなふうに思いつつ、
私自身も適度に手を抜きながら過ごしていきたい。




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