見出し画像

待ち望む秋、本のこと

今日は朝からショッピングモールへ。
日記用のノートを探しに。

日記は無地のノートがよくて、それがなかなか売ってなかったりする。
(夏休み中も探したけれど見つからなかった)

隣の県まで行って、お店のなかを探す。
自力じゃ見つからなくて、総合案内のお姉さんに訊いてやっと発見した。
あったー!と嬉しくなる。
日記用のノートをきらすと、精神的に落ちつかない。水みたいに必要なもの。
(見つかってよかった)
念のため2冊買った。
ここにあるって覚えておかないと。

お休みの日はノート数冊(日記用と執筆用)と、読みたい本を持って出かける。
書く方が先になるから、本を持っていっても読めないことも多い。
(今日もそうだった)

だから、読書をするのはたいてい週末だ。
週末のお休みの日。
最近は千早茜さんの本を読んでいる。

この前読んだのは、この小説。



直木賞を獲ったのは知っていたけれど、現代の物語だと想像していたら全然違った。

戦国末期の日本のはなし。
夜目よめが効く少女ウメと、山師の喜兵衛の物語。
過酷な時代を生き抜くウメから目がはなせなくて、一気に読んでしまった。

なんて凄惨な時代だろうと思う。
間歩まぶと呼ばれる坑道で銀を掘りあてる男たちは、次第に病で倒れていく。
ウメは成長するに従って間歩に入れなくなり、その現実に苦しみながら、やがて母親になる。

一方で、女郎としてしか生きられない女性性の苦しみも克明に描かれる。頼りになる良人おっとがいなければ、生きていけない時代なのだ。
銀掘かねほりの良人が病で倒れるたびに、残された妻は再婚するしかない。
苦しみのさなかに、人を愛することのままならなさが垣間見える。その苛烈さも痛みも。
ウメのように数多の登場人物のように、苦しみを抱えて生きた人がたくさんいたのだろう。
そう想像させられる。

千早さんのエッセイも好き。
少しずつ読んでいるのは、この本。



食に関するエッセイで、読むとお腹が空いてくる。空腹時は読めない本。
秋は食欲が増すというから、食欲の秋におすすめかもしれない。

といってもまだまだ残暑が厳しくて、お休みの日はついアイスに手が伸びてしまう。
今年食べたなかで一番美味しかったのは、セブンイレブンに売ってる凍っていたティラミス。
ひとりで食べるには大きいから、家族で分けるようにしてる。この分だともう一回、買いに行きたくなりそうだ。

ひとつひとつが短いから、就寝前に読むのもいいな、と思ったりする。


外は暑いのにショッピングモールのなかは全部秋だった。

天高く馬肥ゆる秋とは言うけれど、
本格的な秋を待ち望んでしまうこの頃だ。


この記事が参加している募集

#読書感想文

189,141件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?