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西垣有彩 主演舞台「虚構の森でハローハロー」感想

2022.08.24-28 西垣有彩主演舞台「虚構の森でハローハロー」を観劇してきました。

ありっさ初主演〜!
独特な感性を持つありっさ。(そこが魅力でもある)
キービジュアルに書かれた「わたしを見失ったわたしが、ここではないどこかに迷い込んだ」という言葉を見て、これは絶対ありっさに似合う作品だろう、と確信してチケットを取りました。

24日の初演と28日最終日の2公演、計3公演を観に行きました。そのネタバレ、感想です。

配役/スタッフ

会場で無料配布していたパンフレットです。

ストーリー

あらすじじゃなくて全部です。台本見てないうろ覚えなので細かいところ違うかも。
舞台を観れなかった人にもこのnoteを読んでもらえるように、ありっさや舞台の魅力が伝わるように、前提知識としてストーリーの流れをざっくり全部書きました。

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生まれて間もなく母を亡くした七海。祖母を母親代わりとして姉・あやと共に育つも、父・正雄が再婚し、生まれ育った島には居場所がないと感じ上京。
若い頃女優だった祖母に憧れを持ち同じ道を目指すが、内向的な性格でオーディションには落ち続ける日々。
ここにも居場所がないと思ったその時、故郷の姉から「すぐ帰ってきて、おばあちゃんがもう危ない」と連絡が入る。

島に戻り葬儀を済ませるも、やはり家族とはうまくいかない七海。絢に八つ当たりしてしまい喧嘩になるも、絢から、義母・美恵が妊娠しているという話と、祖母からの手紙を受け取る。
手紙には一通の招待状が入っていた。その招待状を謎の犬が咥えて持っていってしまう。犬に導かれて異空間へ消える七海。
その頃、島には民俗学者を名乗る男・京平が現れていた。雨の中姿を消した七海を探す絢と京平は、異世界への扉を見つけて飛び込んでいく。

七海が訪れた異世界・イザヨイの国では、様々な動物が人間のように進化している世界だった。
七海をイザヨイに導いた犬人間・シバは招待状の送り主・アジッサに仕える忠犬だと言い、七海・絢・京平をアジッサの元へと案内する。

イザヨイは"この世"でも"あの世"でもない場所。不思議な時計の塔の力で現世の1/10のスピードで時が進んでいる。
国を守る大樹と、その力を使える国王ホトリ、側近のスサノミとイロミ、ホトリの妻アジッサ、娘マモリたちと3人は出会う。
アジッサの姿が祖母の若い頃に似ていることに驚く七海だったが、その正体は祖母の双子の姉であった。

アジッサの手の甲にはアザ(紋様)があり、その力でイザヨイを邪鬼の襲撃から守っていた。しかしその力も弱まりつつあった中、七海の腕のアザも同じ力を発揮し、邪鬼の襲撃を退ける。七海は救世主として、イザヨイに居場所を得る。

ホトリの寿命が尽きることを危惧したマモリが時計の力で時の流れを止めてしまう。現世との繋がりが消えてしまうことから今すぐ島へ帰るよう促される3人だったが、七海は拒否し、イザヨイに残ることを選び、絢と京平だけ島に追い返す。

イザヨイでは、次期国王の座を狙うイロミとそれを利用するスサノミが暗躍していた。
スサノミによって一度は滅びかけたイザヨイだったが、生き残った七海が時計の塔で発明王から時間を戻す道具を授かり、過去に戻ってスサノミの目論見を阻止する。
しかし、今度は七海が国を滅ぼす反逆者として疑われてしまい、再びスサノミの手によってピンチを迎える。

七海を連れ戻すために再びイザヨイへ向かうことを決めた絢と京平。父の助けも借りて封印されていた異世界への扉を開く。
イザヨイに戻ると、国民は皆正気を失っていた。腕のアザの力で国民を正気に戻していく京平。
大樹の元にたどり着いた2人だったが、七海は黒く染まった大樹の下で憔悴していた。
七海を正気に戻すため、言葉を尽くす絢。京平は七海を応援するよう国民に呼びかけ、その声を聞いて七海は力を取り戻し、スサノミに打ち勝つ。

イザヨイに平和が訪れ、宴に誘われるも、島に戻ることを選んだ3人。再会を約束して、七海は島へ帰る。
島で待っていた父と義母に「ごめんなさい、そしてこれからもよろしく」と頭を下げる七海。和解し帰る中、絢は京平も自宅に来なよと誘うが、京平は「俺は帰るよ。じゃあね、絢姉ちゃん」と正体を明かし小さな時計の力で未来へ消えた。
家族の元へ戻った絢は、美恵のお腹の子の名前を「京平」にしようと提案する。

感想

全体の話

まず、物語がとても面白くて、上質なエンタメ作品だと思った。
キャラクターが一人一人個性的で、みんなキャラが濃いんだけどそれが鬱陶しくなくてみんな可愛いし愉快だし、ストーリーの邪魔をしてない。そのバランスがとても良かった。
それからこれは脚本の力だと思うんだけど、説明や伏線がとても丁寧で分かりやすかった。
例えば、「祖母が若い頃女優として映画に出ていた」という設定は七海が上京するきっかけであると同時にアジッサの顔が祖母の若い頃にそっくりであることに気づける理由付けになってる、とか。
小出しに匂わされて最後に明かされる京平の正体とか。「絢姉ちゃん」呼びはわざわざそこまで言わなくてもふんわり匂わせるだけでも良いところを、あえて全部説明してる、明解にしてるんだなって感じた。

ファンタジー物ということで舞台セットも作り込みがすごくて、和風とも洋風ともつかない不思議な世界観が素敵だった。

(ありっさのインスタより画像拝借)

この坂になってる後ろ舞台と平面の前方舞台、という形でステージを二つに分けていて、それぞれでストーリーが展開したり、あるいは一つのステージとして物語が動いたり。
坂を登る/降りるだけでも移動してる感が出て、小さなステージでもたくさん動いてる感じに見えるから退屈しなくて良い舞台セットだと思った。

あと音楽。
音楽がどれも良くて、ファンタジー感?民族音楽感?があって、どれを聴いてもワクワクした。
イザヨイ国の世界観にぴったりの音楽だった。

七海/西垣有彩

ここからはキャスト個別に書きます。
主演、そして推しのありっさから。

序盤の姉妹喧嘩のシーンで、絢に対して「お姉ちゃんはいいよねぇ〜!お姉ちゃんはいっつも正しいもんねぇ〜!」と目をカッと開いて声を張り上げたのが一番衝撃だった。
ありっさといえばフワフワしていて独特な感性で、どちらかというと幼い喋り方、という印象の子だった。女優になってから何度か見た舞台でもちろんそうではない役どころも見てきたけど、ここまで声を張り上げるシーンは見たことがなく、「ありっさってこんな声、こんな演技もできるんだ」と良い意味で驚いた。

影のある表情や話し方も雰囲気があって良かった。
異世界に戸惑ったり、居場所を見つけて喜んだり、心境の変化と表情・動きがリンクしていたからストーリーも追いやすかった。

影のある表情といえば、冒頭の、七海とマネージャーが面談してるシーン。
2人にそれぞれ上からスポットライトが当たってるんだけど、マネージャーは顔に照明が当たって顔色よく表情も見える一方、七海は俯いてて照明が頭に当たる(顔に当たらない)ので顔に影ができててどんより感が出てる、という対比表現になっていたのが細かい部分だけど好きなシーンだった。

七海とシバの関係性が好きだった。
七海がシバを助け、シバが七海を好きになって、七海も必要とされて嬉しく、イザヨイを居場所だと思った。
ヨドミたちには「アザの力があるから必要とされてるだけ、それは本当の居場所ではない」と言われていたけれど、シバは七海がピンチの時には守ろうともしたし、七海の力に守られるばかりじゃなかった。
最後に「また来るからね」と別れた2人が、また再会して、仲を深めていてほしいなと思ってる。

七海が時計の塔の発明王の元を訪れた時のやり取りは、初日に見たときはそこまで印象に残らなかったのだけど、最終日に見た2公演では七海が発明王にかなり冷たく詰め寄っててびっくりした。笑
「そんなのどーーでもいいんですけど!?」の言い方よ。笑 めちゃくちゃ笑った。

あと、これは舞台本編ではなくカーテンコールの話なんだけど。
千秋楽のトリプルカーテンコールの去り際、客席に向かって指ハート🫰🫰を決めたものの、帰り道を間違えて(一番上に上がらず、下から去ろうとして)間違えた!って顔でワタワタ駆け上がっていくありっさ、あまりに"ありっさらしさ"に溢れてて最高に好きでした。
推しメン可愛い!好き!七海とのギャップありすぎ!どっちも好き!

あとカーテンコールのことを「ぱちぱち」って呼ぶの可愛かった。「ダブルぱちぱちありがとうございます」「トリプルぱちぱちありがとうございます」って言うありっさ可愛い。👏👏👏ぱちぱち!


絢/渡辺梨世りんぜ

りんぜちゃんを見るのは去年の夏、Do It Overの『オタカラ』以来。

『オタカラ!』はコメディでポンコツ海賊だったけど、今回は主人公・七海の姉役。
この作品は七海と絢が喧嘩をして仲直りをするまでの人間関係の変化を描いたもの、という解釈もできると思っていて、そういう意味では絢の存在は七海と同じかそれ以上に大きい。
物語の中心にいる七海、その七海気持ちを動かすキーパーソンが絢なので。
そんな難しい役をしっかり演じていて、さすがだなぁという感想がまず一番。

りんぜちゃんの一番すごかったシーンは、京平と2人で島に戻ってきて、京平に「七海を助けたいか!?」と問われたシーン。
初日はどうだったか覚えてないんだけど、最終日昼公演を見てたら絢が「それって応える必要なくない?助けたいに決まってんでしょ!たった一人の妹なんだよ!?」と返すときにごく自然に泣いてたんですよね。それを見てものすごく驚いたし、うわ、本気の涙だ、って思った。
夜公演(千秋楽)では最前で見ていて、もう一度このシーンはちゃんと見よう、と思って見てたけど、やっぱり泣いていた。それを見て私も泣いてしまった。そういう、感情の揺さぶりが伝わってくる名演技、名シーンだった。

あと、細かいところだけど、序盤の食卓のシーンでの目の演技もすごく良かった。キョロキョロしたり、歪ませたり、両親と妹の間にある壁、気まずさ、それをどうにかしたい自分、といろんな感情が渦巻いてるのがとてもよく分かった。

七海との姉妹喧嘩や、京平とのやり取りといったシリアスなシーンが印象的だった絢だけど、一方でアジッサの元へ向かう際は「イザヨイ国=夢の中の世界」と思って思いっきり楽しんだり、帰る際も「面白い夢だった」とスーパーポジティブな一面もあって、"七海に正論言う姉"という役どころだけど、"キツい姉""嫌な姉"ではなかったのはそういう明るい絢のキャラクターとのバランスが良かったからだと思う。

京平/たやのりょう

民俗学者を名乗る謎の男。名前を名乗ったのは中盤〜後半くらいのことで、それまでは名前すら分からない。けどやたらイザヨイ国の事情に詳しくて、徐々にその目的が「七海を連れて帰ること」と分かっていく中で、初日はずっと「この男は何者なんだろう?」と考えながら公演を観ていた。
初日、実は遅刻したため冒頭の5分くらいを見れてなくて、七海と絢が姉妹喧嘩をしてるシーンくらいから観たので家族関係が曖昧なところがあって。(とはいえ、2回目を観てみたら、冒頭5分がなくても後で重ねて説明されてたりしてほとんど情報に不足がないことが分かったのだけど。)
そんなわけで、最初に観たとき京平の正体予想は「未来から来た七海とシバの息子」でした。笑
予想というか願望じゃねーか
未来から来たのは合ってたからセーフ!(何が?)

最終日の2公演は京平の行動の意図を全部分かった上で観たわけだけど、そうすると初日に観てて感じていた「変な男が変な行動をしてる」と思ってた行動のひとつひとつに意味が見えてきて、京平の抱えていたいろんな感情が見えてきて、うわー!すごいな!と。
序盤にいなくなってたのは、話の上では聞いてたイザヨイ国を初めてちゃんと見て興味深かったんだろうなとか、七海を連れて帰るためにいろいろ国の様子を調べたりしてたのかなとか。
一度島に戻ってきたときの「(歴史を)変えられなかった」って言葉が特に重くてズシンと響きました。

あとこれはカーテンコールの話。
初日のカーテンコール、演者がハケた後にまた拍手でダブルカーテンコールとなったのだけど、演者がなかなか出てこなかったり、出てきても数人で、結構な時間がかかってた。たぶん、主演キャストだけ出るのか?全員出るのか?という判断が曖昧だったんだと思う。
で、全員出てきたところで、たやのさんが一言、「ダブル(カーテンコール)の練習不足でした」。笑

シバ/松本旭平

前述の通りシバと七海の恋模様を応援してるオタクだったのだけど、それは何よりシバわんこが可愛かったからで。
クゥーンクゥーン鳴くシバわんこ可愛すぎんか!??!
あのシーンでギュンと胸鷲掴みにされてシバ推しになりました。キュンキュンした。

七海の感想にも書いたけど、シバは七海の力だけでなくきちんと七海そのものを好きになって、守られるだけじゃなく守ろうとする姿勢が本当にカッコ良かった。
アジッサの忠犬であるところのシバが、その役目を放棄してでも七海のために絢と京平を島に送り返す。それは正しいことではないかもしれないけど、七海は嬉しかっただろうし、カッコいい男だった。

ラストの別れのシーンは少し切なくて、シバが別れを寂しがる様子があまりに可愛くてキュン死するかと思った。このシーンを千秋楽で最前ド正面で見れたの最高でした。好きすぎる!

七海とシバ、またお祭りの時期に再会して、徐々に関係を深めていってほしいな〜という妄想。

シバわんこ好きすぎたので今回ありっさ以外で唯一チェキ買いました。まさかのコメサイン付き衣装チェキ!めっちゃ嬉しい!
七海チェキと一緒に大切にします。

スサノミ/三宅法仁

悪くてカッコいい悪役ってすぐ好きになっちゃうんですけど、スサノミはドンピシャでそれだったので本当に好きだった!
もう一挙手一投足において悪いやつで、何しても悪い人柄が出てる、分かりやすい悪者。その徹底的なキャラクターを徹底的に演じられていて、とても良くて好きだった。

意図的な演出ではないかもだけど、一人だけ関西弁だったのがスサノミが「ヨソモノ=冥界からのスパイ」であることの伏線になってるように感じて良い関西弁だなと思った。

最初の登場シーンで寝ている(フリ)のホトリに大喜利を出す愉快なシーンがあって、そこの2人の掛け合いが好きだった。

スサノミ「大喜利が得意なこいつのことや、起きてたら面白い回答ができるはずや」
でお題を振る→ホトリがアドリブで答える
→(あんまりウケない)
スサノミ「寝とるな」でオチ。笑
「もう一回やらせて!」と寝ながら頼むホトリに「やめとけ、お前は今軽いヤケドを負った。やらんほうがええ」と却下するスサノミの返しが愉快で好きだった。

初日はそれで終わりだったのが、最終日には「やらんほうが……もう一回!?」となって大喜利2回やってたのも笑ったし、
千秋楽ではさらにもう一回頼むホトリに対して「やらんほうがええ」と言いつつスサノミもちょっと3回目やろうとする動きがあって(結局やらなかったけど)愉快だった。笑
ホトリは寝てるフリ設定で目を閉じてるから、アイコンタクトできないしあそこでお互いの空気読むの大変なんだろうなと思った。

ヨドミ/伴優香

ストーリーのところでヨドミの名前を一度も書いてないんですけどそれには理由があって、ヨドミは完全に「ヨドミのストーリー」が七海とは別に出来上がってたんですよ。
だから中途半端に全体のストーリーには書けなくて。

ヨドミも京平も「徐々に正体が分かってくる」キャラクターで、でも最初から「謎の男」として扱われてた京平と違ってヨドミは「脇役の1人だと思ってたら後からその正体が分かって驚く」タイプのキャラだったので、初演では途中まで完全にノーマークでした。

ざっくりヨドミのストーリーを書くと、
アジッサに仕える元・人間の魂。
未練があり成仏もできず、かといって邪鬼になるほどの恨みもない浮遊霊だった存在をホトミが肉体を与え、(未練によって邪鬼にならないよう)ホトミに記憶を食べられた。
ヨドミの正体(前世)は「七海と絢の死んだ実母」。
スサノミがイザヨイ国を滅ぼそうとする過程でヨドミにその記憶が戻り、七海を死なせまいと必死で戦う。
七海が島に帰る際も正体を明かすことなく別れた。

パシリも同じ存在なので2人揃って脇役(モブ)かと思いきや、まさかのまさかすぎた。
ちなみにパシリの前世は「流罪になった武士」なのでこちらは本当のモブ。というかヨドミを物語の途中までモブだと思わせるための、パシリと2人での配役だったんだろうな。
その狙い通り、終盤まで全く気付いてませんでした。脚本がうまい。

そんなわけで初日はまさかの正体に「うわーマジか!ってことは記憶戻ってたあの時からそうだったってことか!マジかー!」と驚かされっぱなし。笑
最終日の2公演では「あ、今もうヨドミ記憶戻ってるんだよね?どんな表情してるかな?」と思って見たら、本当に良い表情、良い目線、良い演技しててグッときた。
七海を守って邪鬼と戦うシーンの眼光の鋭さ、迫力、「娘を害する敵を射殺さんとする目」でした。本当に目が"本気マジ"だった。最高。

あと、着物姿で殺陣やるのカッコよすぎましたね。

動物たち、ダンサーズ、ツクシ

🐔ハレハレ/松本梨菜
🐤タマコ/髙橋有生
🦊フォーク/鈴鹿デスティニー
🐢兼😈ツクシ/中西裕胡

ニワトリ、ヒヨコ、キツネ、カメの4匹のキャラや仕草やダンスはどの子もそれぞれ可愛いし、脇役ながらしっかりキャラも立ってて、みんな可愛くて、結局推しを決めきれませんでした!

🐔ハレハレの、朝を告げる前とかにへにゃ〜って笑う仕草はめちゃくちゃ可愛くてキュンキュンしたし、一方でタマコに対してコケコケ-!って鳥語で捲し立てるように怒ったときの迫力も凄くて、ギャップすご!と思った。
笑ったり怒ったり、そういう表情豊かなところが好きだった。

🐤タマコは天真爛漫で、七海にも一番最初に絡みに行ったり、無邪気な動きがどれも魅力的だった。「ぴよぴよ」と言いながら手をくちばしのようにパクパクさせるのも可愛いし、語尾が「のじゃ」なのも可愛いし、京平に「敵を引きつけろ!」と言われたときの踊りも可愛かった。

🦊フォークは笑顔がまず可愛くて、好きなタイプの笑顔で、見る度にニコニコしちゃった。
喋り方がちょっと子供っぽくて、スサノミに対しても物おじせず会話するシーンも幼さ故の自由さがあって可愛かった。
七海に対して「サインが欲しいコン〜」って甘い声で言うのがあまりに可愛すぎて、千秋楽は最前至近距離でそれを聞いてしまったから胸キュンが止まらなかった。
ラストのダンスシーンでお尻フリフリしてたとこ、(変な意味じゃなく)キュートなお尻フリフリで好きだった。

🐢はセリフがなく名前も不明で、これは名言されてるわけじゃないけどコロナ陽性で降板になってしまった西山里花さんの代役をツクシ役の中西裕胡さんがやってたんだと思う。本来あった台詞は他3人に振り分けられたのかなと。
🐢としてもダンサーとしても、ダンスシーンが多かったけど中西さんはどれも完璧でバキバキでカッコ良く、初日のときは代役だって気づかなかった。
あとダンサーのときはお腹が見える黒衣装だったんだけど、腹筋バキバキに割れてて"肉体美"って感じですごかった。惚れ惚れする腹筋、ダンスシーンで何度もまじまじと見ちゃったな。笑
ツクシとしても、扇の扱い方や指先、足先、といった所作の1つ1つが綺麗で、隙がない感じがスサノミの部下=悪の手先としてキャラクターが確立されていて良かった。

感想ツイートに4人(4匹?)から仲良くリプライを頂きまして、ありがとうございました🙏
ほんとに4人とも可愛くって推しメン選べない!笑

その他のキャラ

サラッとですが全員分書きます。

イロミ/中﨑絵梨奈
マモリ/関根優那

イロミとマモリの喧嘩シーンが好きだった。笑
イロミはマモリの父=ホトリと昔馴染みだから2人には歳の差があるはずなのに、同レベルの幼稚さで喧嘩してる光景可愛すぎてずっと見てられた。
2人とも声が可愛いのも好きだった。

アジッサ/中村有沙
ホトリ/山田健太郎

アジッサは陽気で情熱的な人で、激情家だった。ホトミとイチャイチャしたり、七海に激しく気持ちをぶつけたり。「あんたと私は似てる!」って叫んだかと思ったら「前言撤回、あんた全然似てな〜い!」って酷く冷たく罵倒するところ、めちゃくちゃ"生き様"を感じて熱くて良かった。
なんとなく、絢の陽気さはアジッサに似たのかもって思う瞬間があった。

ホトリは楽天家で、妻アジッサと娘マモリに甘い。笑
スサノミとイロミがコソコソ話してるときの「ねぇ今えっちな話してない!?」「絶対えっちな話してるよね!?」の食いつき方めちゃくちゃ笑った。
あとスサノミのところでも書いたけど大喜利の2人の掛け合いめっちゃ好きです。笑

パシリ/吉田翔

ヨドミのところにも書いたけど、ヨドミとペアで行動してる脇役的なキャラだと思ってたら、それはヨドミの正体を隠すブラフだった、その役割的なキャラ(という私の解釈)。
その立ち位置を全うしてたというか、パシリがポンコツでヨドミがしっかり者というコンビ感がベストマッチで、脇役までみんなキャラが立ってて面白いなぁと思って見てた。
終盤でシバに「オレ記憶戻ってさぁ、前世は武士でさぁ、そのとき女の子と……」って恋愛指南してたけど、実際の出来事より何倍にも話盛ってそうな奴だな〜って思った。笑

発明王/こぐれ修
ジョシー/林田葵

一番キャラが立ちまくってた2人ですよ。笑
いろんな劇を見るときに、大抵脇役に1人か2人いるキャラの濃い役、それを見ると「演者はこの役めちゃくちゃ楽しいんだろうな〜」って思うんだけど、発明王とジョシーもまさにそんな役だった。笑

終盤で七海が発明王の元を訪れた際の七海の罵倒台詞はいくつかアドリブがあって、どの回だったか覚えてないけど私の記憶違いでなければ、イチャつく2人に「おじさんのBLとかきょーーーみないんですけど!」が一番酷く冷たい台詞だった。
まさか舞台で「BL」ってワードがありっさから飛び出してくるとは思ってなかったし、その言い方もめちゃくちゃ冷たくて、あまりにも「ありっさの言いそうにない言葉×言いそうにない言い方」の組み合わせでゲラゲラ笑っちゃった。
発明王の「君は酷いことを言うね!??!」はまさしく私の本心と一緒で、ゲラゲラ笑いながら頷いて見てたの楽しかった。

神代じんだい正雄/前田悟
神代美恵/石井舞

七海と絢の寡黙な父・正雄と、その再婚相手・美恵。

まさか父があんなムキムキだったとは予想外すぎて、シャツを片手で脱ぐシーンは毎回笑っちゃった。めちゃ好きなシーンです。笑
家系的に考えれば、正雄にもアザがあるのは納得なんだけど、にしてもあんなにパワフルでカッコいい殺陣を見られるとは予想外すぎた。マジでカッコ良かった。

美恵さんはなんていうかザ・義母感?って言うのかな、母親ほど近くではないけど近しい人を心配している距離感、みたいな絶妙な空気感を纏ってる人だった。
私は初日公演5分遅刻で最初の家族のやり取り見れてなかったんだけど、途中からでも七海とのギクシャクした雰囲気はすぐ伝わってきて、話が飲み込みやすかった。

邪鬼/中村宏毅
邪鬼/岩下零時

殺陣のシーンどれもめちゃくちゃカッコ良かったんですよ。これは邪鬼に限らず、シバもアジッサもヨドミもみんなカッコ良かったんだけど。
どのシーンも迫力があって、本当に襲い掛かってる感じ、わ、危ない!って思わされる、そういう禍々しい邪鬼のオーラがあったからからこそ、七海の力の凄さが際立ったり、七海を守ろうとするシバやヨドミが凛々しくカッコよく見えたんだと思った。

おわりに

このnoteをもしありっさが読んでいたら伝えたいです。

こんなに素敵な作品に出会わせてくれてありがとう!

まぁ、読んでないと思うので、後でお手紙を書こうかなと思いますが。笑
いやほんとね、すごく楽しかったです。良いお芝居だったし、良い物語でした。すごく好きな作品でした。

私は舞台のオタクではなく、基本的にはアイドルのオタクなので、年間で見る舞台の数はあまり多くないし、こうして推しメンが出演してる舞台しか見る機会がありません。
だから、ありっさがいなかったら、ありっさが出演してなかったら、出会えなかった作品でした。

出会わせてくれてありがとう。
また次も、そんな舞台と出会えますように!

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