見出し画像

「アイドルとは『のびしろ』である」という金言を思い出す

アイドルとは『のびしろ』である」とは、その昔、松井玲奈が言った言葉らしい。
らしい、っていうのは、私はその発言を直接耳にしたわけではないからだ。私は『魔女見習いをさがして』の吉月ミレ役の松井玲奈しか知らないので、この発言が彼女がSKE48・乃木坂46時代に言った言葉なのか、それとも卒業後に言った言葉なのかも知らない。
ラジオ『ミューコミプラス』のパーソナリティであるゴボウこと吉田尚記アナがそういうエピソードを紹介していたので、また聞きで知り、短い一文だけどアイドルの本質を表した凄い名文だな、と感心した。

2021.02.13、Awww!のワンマンライブを初めて生で見て、そんな松井玲奈の言葉を思い出していた。
昨日は完全に「のびしろ」の魅力にヤラれたと言っていい。デビューからわずか8ヶ月で伸ばした抜群のパフォーマンス力と、今後まだまだのびしろを感じさせる初々しさ。そんなライブの感想を書きます。

グループ結成からライブへ行くに至るまで

Awww!はももクロの妹分(事務所が同じ)のアイドルグループで、昨年6月に森青葉・公野舞華・播磨かな・田中海凪(ミナギ)・中山碧瞳(ミミ)の5人で結成された。

画像1

写真左から公野舞華、播磨かな、田中海凪、中山碧瞳、森青葉。

森・公野・播磨は去年まではちみつロケットというグループでアイドルとして活動していて、私ははちロケのオタクだった。
はちロケの推しだった塚本颯来ちゃんはアイドルを卒業し、女優の道を選んだ。なのでAwww!には推しメンがいない。
けれど、はちロケのことが大好きだったから、その後継であるAwww!のことも3人のことも応援したいと思っていたし、早く現場に行きたいと思っていた。
昨日はそんな念願の初現場だった。

Awww!の現場に行けてない数ヶ月間、私のモチベーションを保ってくれていたのは森青葉(もりりん)のインスタだった。
彼女は自撮りや告知はもちろんのこと、他メンバーの写真も投稿したり、インスタライブやコメントでファンとのコミニケーションを積極的に取ったりと、とにかくAwww!に対する愛が溢れた投稿を毎日していた。
私は気が向いたときにアイドルのインスタにコメントを付けるのだけど、もりりんはほとんどのコメントにいいねをつけてくれるし、時にはコメント返しもしてくれた。
たわいのないコメントでも見てくれているという実感はやはり嬉しいもんだった。
そんな彼女の優しさと愛情と努力に応えたかったし、応援してあげたかった。ライブに行くモチベーションの一番大きな理由はそれだった。

セットリスト

01.Booom!! <新曲>
02.CLAP! CLAP! CLAP!
03.STEP BY STEP
MC 自己紹介
【ソロカバーコーナー】
04.大不正解(back numberカバー、公野舞華)
05.スマイル(森七菜カバー、田中海凪)
06.Story(AIカバー、森青葉、弾き語り)
MC
07.君からの卒業 <新曲>
08.Maybe...
09.Precious One
10.青春は短いらしい
アンコール(青春は短いらしいMVコンペ金賞映像)
MC 告知、サプライズ発表
EN1.STEP BY STEP
EN2.Booom!! <新曲>

ライブレポ

座席は下手側後方。事前予習はサブスクで全曲聴いてたしMVも見てたから、ソロコーナー以外はバッチリ。

……と思ってたら、1曲目から新曲がきて、「知らない曲だ!?」と驚かされる。まんまとやられた感。笑
1曲目『Booom!!』はカッコよくてアガるラップ曲!
そして何より、中山碧瞳(ミミちゃん)のソロパートがガッツリあることに驚く。

はちロケ組の先輩3人と違って、Awww!が初めてのアイドル活動である、新人な中山碧瞳と田中海凪(ミナギちゃん)。これまでの楽曲はミナギちゃんが重要パートを任されることはあったけど、ミミちゃんは台詞パートだったり、パートが少なかったりと、あんまり歌の印象がなかった。
それが、満を持しての歌い出しからガッツリラップの新曲!
「えっ、こんなカッコよく歌えるなんて聞いてないよ!」と大興奮の私。
播磨ミミコンビのラップ、めちゃくちゃ良い!播磨がミミちゃんをリードしてる感じも良かった。

そして間奏ではミミちゃんのソロダンス!
ダンスは元々凄いと聞いてたので、ここでソロパートだけじゃなくダンスまでくるか、大盤振る舞いだな!という感じ。
ライブの1曲目で緊張もあるだろうに、それをおくびにも出さず堂々たるパフォーマンス、カッコよかった。

そこから『CLAP! CLAP! CLAP!』『STEP BY STEP』と盛り上がる2曲が続く。クラップだったり手振りだったり、観客を巻き込んで楽しませてくれるところは、はちロケから引き継がれた良さだなあと。

このとき目を引いたのが前述のミミちゃんのダンス。
この日、ミミちゃん・ミナギちゃん・もりりんの3人の髪型がポニーテールだったんだけど、ミミちゃんのポニテの跳ね方が尋常じゃない!笑
下半身からしっかり踊ってるからダンスがカッコいいし、身体がバネのように弾むから小さな振り付けでもポニテがばっさばさ跳ねるっていう。
本当に馬の尻尾じゃん、って思いました。笑
歌唱パートが少ない分ダンスをがっつりやってる時間が長くて、ついついミミちゃんばかり見てしまった。

『STEP BY STEP』はもりりん・公野舞華(きみちゃん)の2声の美しさに浸りながらミミちゃんのダンスを堪能するという、贅沢の極み。
1曲の中で歌とダンスで役割をはっきり分けてるから、2人は歌、3人はダンスを全力でやっていて、それがまたこの曲の魅力だなって思いました。

MCを挟んで、ソロカバー曲のコーナー。
初めてソロカバー曲を披露するということで、緊張からもじもじし始めるミナギちゃんが可愛い。
そして前回のライブでソロカバー曲を披露したというミミちゃん、もりりんに「先輩※としてアドバイスありますか?」と聞かれて「リハのときは『緊張してる?』って聞いても『別に』って感じだったのにねー」とミナギちゃんの沢尻エリカ節を暴露したの面白すぎた。
(※ミミちゃん15歳、ミナギちゃん16歳なので立場が逆転している)

きみちゃんの『大不正解』を聴いて思ったのは、「カッコいい曲を可愛い声でカッコよく歌う姿が似合うなあ」ってこと。
一昨年の生誕祭で『God knows...』歌ってたあれもカッコよかったなって思い出した。
可愛い声のままカッコよく歌うそのギャップが癖になる。
歌い終わりの表情が少し照れ笑いのような、はにかんだような感じで可愛かった。緊張してたんだろうなー。

そしてその後ろから、もっと緊張しているミナギちゃんが出てくる。笑
緊張してます!って顔に書いてあるような、その分かりやすさが初々しくてもう可愛い。
でも『スマイル』歌い出してからは「あれ?ほんとに緊張してる?全然歌えてるしいいじゃん!」と思ってた。……ら、突然にゃんにゃん言い出して面白可愛い。
でもすぐ次のフレーズから歌詞思い出して、最後まで歌いきった修正力は立派でした。

歌詞飛ばしてうにゃうにゃ歌っちゃったことを「にゃんにゃんしてましたね」と可愛くいじり飛ばすネクストバッター・森青葉先輩の優しさ。
「歌詞が飛んじゃうのは生歌で歌ってる証拠だから、みんな生歌聴けて嬉しいんだよ」ってありとあらゆる角度からケアしてあげるもりりんの母性がとても素敵。

そんなもりりんは、ソロコーナーで毎回挑戦しているという弾き語り。
直前まで後輩のケアしてたけどさ、弾き語りで緊張しないワケがないんだよな。きみちゃんもそうだけど、後輩の前で弱音を見せない姿勢がプロフェッショナルでカッコいい。
もりりんの『Story』は歌もピアノも本当に美しくて、気持ちの入ったもりりんの表情も美しかった。

ソロカバーコーナーの前後どっちかのMCで衣装の説明があった。
深緑を基調とした衣装で、ジャケットは5人共通、若いミミナギ2人は短めスカートで足を出し、森播磨はパンツスタイル、そして何故かきみちゃんは半分ロング半分ショートのスカートで足を出している。
きみちゃんはフィッティングのときこっそりロングスカートに替えたんだけど、仕上がった衣装は半分スカートが短くなっていた、と。笑

もりりんが「私と播磨はね、パンツスタイルで。大人の色気ということで、あえて出さないんですよ。まだ若い子には早いからね、こういうのは」ってふざけてたら、隣のミミちゃんが「ピチピチだからね」ってカウンターパンチ。パンチの1発があまりにも重すぎる。笑

森青葉×後輩の組み合わせ、もりりんの母性とミミナギの初々しさ、そしてミミちゃんの天然爆弾に振り回されるもりりんっていう、どれをとっても面白可愛くて最高で今回のライブで見て大好きになってしまった。

そして1部で初披露された新曲『君からの卒業』はスタンドマイクでのパフォーマンス。
播磨がセンター、森公野がハモで支える構図。
ここから『Maybe...』『Precious One』としっとり聴かせる曲が続くのだけど、まだ曲数が少ない中でも盛り上がり曲・聴かせる曲をバランス良く揃えてる感じ。
それと、1部配信で見た「初めて貰った播磨曲で嬉しい」と感極まって泣いてた播磨が印象的でした。

前奏?SE?って言うのかな、知らないメロディが流れて「お、また新曲か?」って思ったら『Maybe...』が始まった。
『Maybe...』はサブスクで聴いててミナギちゃんの歌が楽しみだったから、その一生懸命な歌を見れて嬉しかったし、歌い出しやオチサビの大事なソロパートを歌い終わった後の安心したような笑顔が可愛くてこちらもつられて笑顔になった。
オチサビ歌ってるときはすごく緊張してるのが顔にも声にも出てたのだけど、最後のソロパートは自信を持って歌えていたのが一番驚いた。
1曲の中で修正できるって、超凄くない?
経験の長いアイドルでもそう簡単にできることじゃないと思うのだけど、デビューから8か月でこの成長速度、ミナギちゃんマジかよ凄いなってびっくりしちゃった。

それから『Maybe...』のときだったと思うんだけど、指さしする振り付けできみちゃんから指さしレスを頂きました。
下手側でちょうど正面だったので私宛だと思う。
指さしレス以外にも、他の曲とかで何度か目線ももらったと思う。
レスは思い込んだもん勝ちなので私宛のレスです。(断言)

『Precious One』はTIFオンラインとかで見たときは3人の歌とハモが綺麗で感動してたんだけど、生で見たら一層心に沁みました。

きっと誰もが一度じゃない
諦めるくやしさを知ってる
それだって前を向いて
強がれる背中は誇らしく

この歌詞の前半は播磨パートなんだけど、播磨が本当に悔しさをにじませて歌っていて、それを見たらはちロケのことを思い出して泣けてしまった。

ライブ中、はちロケのことを思い出したのはこの一度きり。
前半の盛り上がりのブロックですら、ただただ楽しさの中で無我夢中でクラップや振りマネをしていた感じで、後で振り返ったら「はちロケの良さが引き継がれてるのかも」と思っただけ。
それだけ違うグループになっていたしライブの空気感も全く違うものだったけど、この曲だけは自然とはちロケのことが頭に浮かんできて少し泣いた。

本編ラストは『青春は短いらしい』で締め。
踊りが激しい曲はやっぱりミミちゃんを見てしまう。笑
本当にカッコいいし、楽しそうに踊るのが可愛いんだよな~。

そうそう、この日は青ペンライト(=森青葉推し)を振るところから初めて、途中から青と紫(=中山碧瞳推し)の2本振りに変えたんですよ。
で、本編最後の挨拶のとき、下手側の私の正面にミミちゃんがいたので紫のペンライトをミミちゃんに振ってたら、ミミちゃんが気づいてくれて両手で振り返してくれたのがめっっっっっちゃ嬉しかった。両手で小さめに振ってくれたの、可愛くて最高でたまらん。
遠くの席にもレス送れてミミちゃん偉いね~!天才!

アンコール中は『青春は短いらしい』の学生コンペ金賞作品が流れました。
「実はこの作品を作った子達が今日来てます」とアナウンスされ、ざわざわと周囲を見渡すオタク達、「探さないで~!」と止めるメンバー。笑

そして告知タイムにブッコまれるサプライズ映像。
オタク、「おおっ!」とかリアクションしたいけど、声が出せないジレンマ。笑

発表されたのは次回のライブ開催。
2021年6月19日(土)、場所は川崎のCLUB CITTA'(クラブ・チッタ)。
驚き騒ぐ先輩3人と状況が飲み込めずポカン顔の後輩2人。
「CLUB CITTA'」が読めずに「クラブシータ?」とか言っちゃうきみちゃん。
声が出せないので訂正してあげられないオタクたち。
「会場の名前聞いたことあるけど、キャパは?大きいの?」と播磨に聞かれ、ジェスチャーで「2000」と教えてあげるオタクたち。
「サプライズなんて聞いてないよ!ってか、そこで腕組んでるんじゃないよ!」と叫ぶもりりん、上手側の客席端で腕組んでドヤ顔してるらしい、このサプライズの主犯・店長(マネージャー)。
「結成一周年のライブだよ」と店長に言われ、「あ!6月20日か!!!」とようやく事態を飲み込み始めるメンバー。
ここまでのわちゃわちゃ感?しっちゃかめっちゃか感?がまた面白くて良かった。サプライズ大成功ですね。

「1周年ライブは全曲自分たちの曲でやりたい、新曲作ってくれるかな?」「でも、今回はまだまだ曲が足りないということで、同じ曲をやらせてもらいます」ともりりんが話を上手にまとめあげて、アンコールのライブパートに入る。

『STEP BY STEP』、そして新曲の『Booom!!』を再び披露。
前半で魅了されたミミちゃんのバキバキのダンスをもう一度見られて、『STEP BY STEP』では森公野の綺麗な歌声も堪能できて、『Booom!!』はやっぱりとにかくカッコいい曲で。
新しいライブの発表直後という興奮の余韻も相まってとにかくめちゃくちゃ曲にノッて楽しんだ。
汗かきすぎて帰りちょっと寒かったくらい。

最後は、次の予定が決まったことを踏まえて、再び挨拶。
もりりんが相変わらず良いコメントを言うというか、想いが溢れまくってるし向上心にも溢れてるところが本当に彼女の良さだなと思った。
そして、そのもりりんのコメントを聞いてるとき、ふとミミちゃんの方を見たら、めちゃくちゃ相づち打って話聞いててびっくり。
「ファンのみんなの一人一人の目を見てライブをしていきたい」ともりりんが言ってるときなんて、下手側前方の客席を食い入るような前屈みで目を見開いてオタク一人一人をガン見してるのよ。
目を合わせてるっていうか、「ガン見」って表現がしっくりくる感じで。ただでさえ目力の強い顔立ちなのに、さらに目を見開いてるの。
素直さと行動力の塊、この反応速度の速さで完全にヤラれたわ、と思いました。ちょっとこの沼は深そうだ。

おわり

冒頭にも書いた通り、新人アイドルであるミミナギ=田中海凪・中山碧瞳の「のびしろ」、そしてAwww!というグループ自体の「のびしろ」を強く感じるライブでした。
それは決して、ライブが拙かったというわけではなくて。
めちゃくちゃ楽しかったしめちゃくちゃ良かった、だからこそ、まだまだ成長できる「のびしろ」が見える、というライブでした。

特に、今回見事推しに転がり落ちたミミちゃんはダンススキルも高くてMCのトークの面白さもあり、「デビューして8か月、15歳の今時点でこんな凄いのにまだまだ成長の余地があるって末恐ろしい……!」と震えるくらいの逸材、金の卵でした。
この先の成長が本当に楽しみだし、たくさん見て行きたい。
とりあえず6月19日は絶対行くとして、それまでにもう何回か現場行けるようにしたいな……。

そうそう、どこのMCだったか忘れちゃったんですけど、新曲『Booom!!』がミミちゃん曲だということでもりりんから「お客さんに、特に注目して欲しい場所、頑張ったからここ見て!っていう部分はある?」と質問されたミミちゃんの答えが
ラップ。茨城訛りが出ちゃうのを直したいから、訛ってたら教えて欲しい
だったの、本当に最高です。向上心とのびしろの塊。6月が楽しみすぎる!


サポートするより私の推しを見てくれた方が嬉しい。 動画でもSNSでもフェスでもライブでも良いから、私の自慢の推しを見てくれたら嬉しい。 そして、私の推しをあなたも好きになってくれたら、もっと嬉しい。