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創作

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短編小説や掌編小説や詩、短歌のまとめ
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2020年2月の記事一覧

掌編小説 父の腕時計

掌編小説 父の腕時計

 幼い頃から父のことがあまり好きではなかった。いつも眉間にシワを寄せて難しい顔をしていた父。褒められたことなんて、一度もなかったように思う。
 僕が二十歳になったとき、父は腕時計を僕にくれた。こんなことを言いながら。
「これからお前はもう大人なんだから、しっかり時間を守らなきゃいかん」
 うへえ。またお説教かよ。僕はそれから時計の音が苦手になった。もちろん、父がくれた腕時計なんて、しようとは思わな

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掌編小説 虹色のカラス

掌編小説 虹色のカラス

 かつてカラスは七色だったんだ。人間が生まれるずっとずっと前の話だけどね。

 その頃、カラスは赤や青、白に黄色とさまざまな色の羽を持っていた。カラスにとって色彩は豊かさの象徴だったんだ。彩り豊かなオスはメスを魅了した。メスは美しいオスと愛し合い、より美しいカラスを生んだ。そうして美しいカラスはその数を増やしていったのさ。

 虹色のカラスが空を飛んでいた頃、世界はカラスのものだった。カラスは空を

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