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【プラダを着た悪魔】誰だって''他人のせい''にしたくなる。だって自分を守りたいから

25歳を過ぎると、自分のクセに気づくようになります。私でいえば、”結論の前のダラダラ前置き”です。

結婚式の余興のような楽しい気分になれるものならまだしも、私の場合は忘年会の余興のようなもの。そろそろ終わらないかな~と観客が飽きてしまうタイプなのです。

そのクセに気づけているだけマシとプラスに捉えるのか、はたまたクセに気づいているのに直せていないとマイナスに捉えるのか…

ちょっとだけそのクセについて考察してみると、内容が面白くなかった、または共感してくれなかったときのために保険をかけているのだと気づきました。

なるほど。自信のなさの表れである。

”結論の前のダラダラ前置き”にもさまざまな種類がありますが、例えば、
①「この前面白いことがあってね…△△だったの!」
②「私は○○という考えを持って行動したんだけどね…△△になっちゃったの!」
など。

①でいえば、「面白い話するから笑う準備しとけよ~」の合図!(←これはハードルを上げてしまうからダメだとテレビでさんまさんが言っていました)

②は、いかに自分は誠意を持って対応していたかあらかじめ述べておくことで、傾聴者が自分の考えに賛同してくれるよう仕向けるため!

②なんて、ほぼ言い訳ですけどね…やってしまいがち。

言い訳はなるべく言わないほうが良いとは思っているので、会社で先輩に怒られたときにはグッと我慢してお口チャックしていたわけですが、これがこれが、スッキリしないわストレス溜まるわで、メンタルが大惨事なわけです!

ただ、結果に対する原因の追及が必要なときもありますし、言い訳と原因(理由)って紙一重ですよね。

あぁ”言い訳に聞こえない言い訳を言う講座”なんてないのでしょうか。ここに参加希望が1名いますよーーー!

そんな講座があるわけでもないですし、はたまたこんな講座の受講を望むなんて、仕事も家庭もそこそこな一般人(←自分)しかいないだろうと思っていましたが…

ぜひとも一緒に”言い訳に聞こえない言い訳を言う講座”を受講していただきたい人を見つけました。

そう。いい大学出て頭の切れる彼女の名は、アンドレア・サックス。

映画「プラダを着た悪魔」の主人公である。

プラダを着た悪魔

「隠れ名作でもなんでもない、誰もが見たことのある人気の映画を批評するのか?」と思われた方もいらっしゃるでしょう。

実は私、
・大のアン・ハサウェイ好き
・大のエミリー・ブラント好き
・大のサクセスストーリー好き
なのです。

本の紹介に加え映画の紹介も始めたなら、「プラダを着た悪魔」の感想を述べずにはいられません!

おっと。いつものクセで脱線してしまいすみません。

今回紹介する「プラダを着た悪魔」の主人公、アンドレア・サックスは、ファッション雑誌の編集長(ミランダ・プリーストリー)のアシスタントとして就職。ジャーナリスト志望であるアンドレアですが、「ミランダの元で1年働けば道が開ける」と信じ、ミランダの横暴に耐える日々を過ごすこととなります。

朝早くから呼び出されたり雑な扱いをされたり…それでも”ミランダからの電話は絶対に出なくてはならない”を守り、日々奮闘します。

そんな生活によって支障が出るのが、プライベートの時間です。

仕事優先になりがちなアンドレアは、彼氏からも友達からも呆れられてしまいます。

アンドレアとしては、「”ミランダの要求に応えるのが仕事”として一生懸命仕事しているだけなのに…

一方、仕事でも徐々に変化がみられ、ファッションには一切興味がなかったアンドレアですが、頭の切れの良さが次第に認められるようになります。

もともと第二アシスタントだったアンドレアですが、第一アシスタントの仕事も任されるように。

もちろん、第一アシスタントであるエミリーは激怒。アンドレアは「ミランダに言われたことだから仕方がない…」と言うわけです。

仕事優先で彼氏を放っていても、第一アシスタントの仕事を奪っても、アンドレアは「私に選択権はなかった。仕事だから仕方なかった。ミランダの命令だから。」と言うわけです。

不本意ではなかったと…

アンドレアにとっては、自分を守るための言い分です。彼氏との関係を守るために…仕事を続けていくために…

しかし、周りからしたら”ただの言い訳”です。

「仕方なかった」と何度も言うアンドレアに対し、彼氏は「もぉ認めろよ。君にとってその電話の相手(ミランダ)が一番大切な人なんだろ」と言うシーンがあります。

どんなに本人が問題発生の経緯や自分の考えを述べても、受け取る相手にとっては”言い訳”でしかない。それ以上でも以下でもないんですよね。

ただ、このアンドレアの人間らしさがプラダを着た悪魔の最大の魅力ではないでしょうか。

舞台はニューヨーク、さらにはファッション業界というキラキラした舞台ですが、頭が切れる賢いアンドレアも一般人的なクセがあるという点において、この作品を身近に感じることができました。

かっこよくて、誰もが憧れるキャリアウーマンという設定なら、何十回も観ることはないでしょう。ただのサクセスストーリーであれば、「こんなに人生うまくいかないよ」と反対に気落ちすることもありますからね。

言い訳しつつも自分の夢に向かって行動を起こし、そのたびに人間らしさが溢れるアンドレアを愛さずにはいられません



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