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日本の若者が世界で活躍するための条件~SSDCシンポジウム2022開催報告
SSDCチーフデザイナーの北村和久です。
この記事では、2022年7月4日(月)に開催されたSSDCシンポジウム2022 「日本の若者が世界で活躍するための条件」の開催レポートをお伝えします。
少しでも、当日の熱量をお伝えできれば幸いです!
シンポジウムの動画、資料はこちらから
当日の講演資料・動画は以下よりお申込み頂けます。
お申込み頂けた方に講演資料・動画のリンクを送付いたします。
※シンポジウム当日のツイートまとめもございます。併せてご覧ください
会場の様子
ウェビナー会場を貸出いただいた、SSDC正会員企業の都築電気株式会社様本社エントランス~カンファレンスルームの様子。
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都築電気様、会場ご提供から事前準備まで、ありがとうございました!!
オープニング
▼一般社団法人社会システムデザインセンター(SSDC)理事 牧田和也よりご挨拶
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SSDCの正会員企業各位には、第3回となる本シンポジウムへの多大なるご支援を頂きました。この場を借りて御礼申し上げます。
今回のテーマは「日本の若者が世界で活躍するための条件」パネリストのみなさんからどんなお話が聴けるか、ぜひお楽しみください!!
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↓シンポジウム開催の趣旨はこちら
▼パネリスト、コーディネーターご紹介
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登壇者(敬称略。シンポジウム当日の肩書)
(パネリスト)
トライウォールグループ取締役会長・CEO
Yuji Suzuki / 鈴木 雄二
社会貢献活動団体 5 Crowns Japan 副会長
Kanako Date / 伊達 佳内子
富士通株式会社 未来社会&テクノロジー本部
Ontennaプロジェクトリーダー
Tatsuya Honda / 本多 達也
一般社団法人社会システムデザインセンター 副代表理事
札幌市立大学 理事長・学長
株式会社未来シェア 取締役会長
Hideyuki Nakashima / 中島 秀之
(コーディネーター)
日本ビジネスシステムズ株式会社 コーポレート戦略本部 本部長
Tomoyuki Nakamura / 中村 智之
↓パネリスト、コーディネーター各位の詳細プロフィールや活動はこちら
▼一般社団法人社会システムデザインセンター(SSDC)チーフデザイナー 北村和久より事業創造デザインプログラムのご紹介
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SSDCでは、産・学・地域のイノベーターが社会課題・地域課題解決のためのビジネスを学び・描き・創る「事業創造デザインプログラム」を開催します。地域課題起点の「開港都市+」、テクノロジー起点の「SSDC+」の2カテゴリーで7月29日より開催します。
事業創造デザインプログラムにご興味がおありの方は、以下noteをご覧ください!
基調講演「多様性を培う Experience & Challenge」/ 鈴木 雄二 / Yuji Suzuki
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Point1:リーダーの仕事
・意思決定していくこと。その時には先見の明が必要。閉じこもっていても身につかない
・世の中に何かを出した瞬間に、次のことを始めていくこと。次のチャレンジは何かを考えることが重要
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Point2:情報の見方
・我々が聴く遺跡の発掘者で「今に遺した」と聴く人も、現地の人からすると破壊者であることも。立場が変われば見方も変わる
・戦争においても報道される内容と現実は異なる。人情・感情とは別に線引きが必要。情報は注意して眺める
Point3:「縁」
・我々の多くは辿ればどこかで繋がっている
・挑戦の多くは「縁」から始まった。縁が礎になり、様々なことを学んだ。あとは実践=挑戦するか
・挑戦すれば失敗も成功もある。とある自動車営業の話。数が多くなれば必然、成功が多くなる
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Point4:挑戦
・チャレンジすればその分、成功に近づく。「大数の法則」がはたらく
・ビジネスは選択の繰り返し。挑戦し、乗り越えてもその後すぐに選択が待っている
Point5:夢・大志を抱く
・バブル崩壊~リーマンショックを経て、日本は後ろ向きな雰囲気になっている
・挑戦しても命まで取られるわけではない。若い人は特に敗者復活戦がある。数回転んでも大丈夫
・日本社会は敗者復活を許容しない社会だが、逆に小さな組織を大きくするのが面白い
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Point6:意志
・意志あるところに道は開ける。ウクライナに関しても、戦火を経て20-30年後には、ヨーロッパ最新鋭。最強の国になっているかもしれない
・みなさんも同じ。若いみなさんの意志と挑戦を楽しみにしている。応援しています。
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Point7:鈴木雄二さんQ&A
・社会の雰囲気として必要なのは、、挑戦や失敗を責めないこと
・光の射すところには必ず影がある。でも影が悪いわけではない。活躍の場を創れるか。ハンディキャップにみえるものも、見方や立場を変えれば武器になる
聴講いただいた方からのコメント(一部抜粋)
・ご自身の経験談を中心にお話くださり、もっと聞いていたい講演でした。机上の話ではない、とてもリアルな示唆に多くの気づきがありました。失敗を恐れず、何事にも先ずはチャレンジをするべきだというメッセージは響きました。
・縁とチャレンジと意思決定。仕事もそうですが、自身の人生において、この3つのポイントをしっかりと積み上げていくよう進んでいきたいと感じました。
・アメリカ留学から帰国後、日本にはコネがないところから赤坂大学に通って人脈を作ったと面白く言っていましたが、本当に行動力の塊だと感じました。私も行動範囲を広げてチャンスを作っていきたいと思います。
・豊富なご経験談、チャレンジの重要性がKey Noteとして大変良かったと思います。
「My Passion as JAPAN」 伊達 佳内子 / Kanako Date
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Point1:亘理伊達家 家訓
一、利他の心を持ちなさい
一、日本の“道”を極めなさい
Point2:ミスワールドで問われたもの
・アンコンシャスバイアス。無意識の思い込みや偏見を疑うこと
・ミスワールド2018の1か月の期間中、ずっと「Japan」「日本人」としてのアイデンティティを問われていた
・目の色、肌の色、価値観、文化が違う中で、何をもとに評価するのか?周りの人達を徹底的に観察した
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Point3:志と発信
・その人が自分の志に情熱をもって魅力的に語っているか?が基準だと確信を持てた
・仲間たちと高校生のためのプレゼンテーションキャンプ「GEM Talks」を始めた。世界で活躍できるコミュニケーション力、発信力、人間力をもった人を育てたい
聴講いただいた方からのコメント(一部抜粋)
・社会貢献活動に注力されていることは素晴らしく、また、自分らしく語る事が重要であるとのお話、自身ももっと自分らしさを出していく必要があると感じました。
・自分の志、自分の大切にしているもの、実現したいことをいかにキラキラした目線で、自分の言葉で語れるのか。→事業でもおんなじやなぁ。
ビジョン。夢。をテンプレ作って語るんじゃなくて、いっつもいっつも夢中で語ると人が集まってくるし、一緒に活動をしてくれる。
・日本国内であなたは何の貢献ができますか。あらためて、自覚させて頂きました。話し方もとても分かりやすく良かったです。
・これまで自分で考えていたこと、そう思っていたことが実は違っていることもある・・・視点が変わると物事の見え方、考え方も変わると思いました。ミス・・・に対する今までの認識がいい意味で変わることができたのがとてもうれしいです。
「音をからだで感じるユーザインターフェイスOntennaを世界中のろう者へ届けるために」 本多 達也 / Tatsuya Honda
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Point1:Ontenna開発の経緯
・学生時代に出会った、聴こえにハンディのある方との出会いから、音をからだで感じるユーザインタフェース「Ontenna」開発が始まった
・ボールを打つ音。卓球の音が聴こえる。リアルタイムで伝わると楽しい。Ontennaを使って、新しいコミュニケーションが生まれた
Ontenna(オンテナ)=振動と光によって音の特徴を、からだで感じる全く新しい音知覚装置
Point2:さらなる挑戦。エキマトペ開発のエピソード
・「未来の通学をデザインしよう」「こんなことができたらいいな」のワークショップから、駅で流れている音を視覚化するデバイスのプロジェクトが始まった
・エキマトペver2:現在、JR上野駅で実証実験中!!
Point3:Ontennaの今後
・Ontennaを使ったパーソナライズプログラミング(聴きたい音を拾えるようになる)の試み。
・国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業(CREST)の研究に基づく「xDiversity」落合陽一氏)」の支援を受けて実施中
聴講いただいた方からのコメント(一部抜粋)
・Ontennaというプロダクトがもつイノベーションと、本多さんご自身の行動力に感心しました。これからもワクワクするプロダクトを生み出してほしいです。
・ワクワクする感覚、今までにないものを見たり聞いたり作ったりしてみたい・・・とても素晴らしい思いだと思いました。自分自身もいつまでも、いくつになってもこの感覚を忘れないようにしていきたいですね。
・『Ontenna』について知識が無かったため、最初の方では伝わりにくいと感じてしまいましたが、卓球大会や豊島の「心臓の音」を伝えるワークショップ、学生時代のラズパイ工作からIoTの製品開発に繋げた過程などを知って、聴覚障害者の方々が生きやすい世の中にしたいという本多さんのひたむきな想いや、喜んでもらえることに喜びを感じる気持ちなどが伝わり、こちらもワクワクしました。エキマトペ、ニュースで見て感動していました。12月までに一度見に行きます。
・本多さんの働き方。会社員だからおもしろくないとか、そんなこと言い訳にするのがバカらしくなるくらい、ドンドン面白いことに挑戦していて、勇気をもらえます。所属している組織や団体や学校とかに囚われるんじゃなくて、プロジェクト単位でボーダレスに繋がっておもろいことやる。最高
↓後日、筆者がJR上野駅で実証実験中の「エキマトペ」を見てきました。
SSDCシンポジウムに登壇頂いた本田達也さんが関わられている「エキマトペ」。稼働中のホンモノに到達できました!駅で流れる音の視覚化。未来のコミュニケーションインフラをつくる現場を見られてワクワクします🥰#エキマトペ #SSDC https://t.co/Hz7cyjWGUJ pic.twitter.com/t0DqxO9qTL
— きゃず|事業創造デザイナー|中小企業診断士 (@Kyazuhisa) July 11, 2022
パネルディスカッション
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左から中村氏、鈴木氏、伊達氏、本多氏、中島氏
Q1:日本のジェンダーギャップを埋めるには?
・日本においてはある種の強制力も必要?
・ただし形骸化してはいけない
・指数・ランキング自体が、女性の幸福や感覚と必ずしも一致しているわけではない
・アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)に気づく
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Q2:パネリスト各位の原動力は?(鈴木氏)
・家にテレビがない。本を読んできた
・子供には、勉強はできなくても、卓越できるものを何か一つ作りなさいと伝えてきた
・やりたいことには自動的にドライブがかかる
・自分で意思決定をする。周りの意見を聴きすぎない
Q2:パネリスト各位の原動力は?(伊達氏)
・目標設定を高く持つこと(Todoリスト)と、大志を抱くこと(こうせずにはいられない)は違う
・自分の感覚、意志に素直に従って、納得できるものを進める
Q2:パネリスト各位の原動力は?(本多氏)
・これまで見たことのないものを見たい。音をからだで感じたとき。電車の駅に音を文字にする装置を置いてみんなの目に触れたとき。研究者はみなそうかもしれない
Q3:何かを始めるときに、どんなきっかけがあったか?(伊達氏)
・ミスワールドは、会社に応募するための写真撮影の場での声掛けがきっかけ
・5Crowns Japanは、ずっと抱えていたものを勇気をもって森理世さんに伝えたことから始まった
Q3:何かを始めるときに、どんなきっかけがあったか?(本多氏)
・耳の不自由な方との出会い
・興味に対していかに、純粋にやっていくか
・年齢は関係ない。
Q3:何かを始めるときに、どんなきっかけがあったか?(中島氏)
・「コネ」というと聞こえが悪いが、コネクション。ネットワーク。「縁」から始まり、楽しんできた
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Q3:何かを始めるときに、どんなきっかけがあったか?(鈴木氏)
・人との出会い。日本にコネがないとき、実業界の人たちの集まる場に入り浸った
Q4:新たな関係性をつくるためには?(本多氏)
・想いを形にする場の存在が重要だった。未踏(IPA)での中島先生との出会い。学生時代の自分にとって、お金の支援だけでなく人のネットワークが大きかった
Q4:新たな関係性をつくるためには?(中島氏)
・未踏は研究者を支援するための理想的な一つの形。苦労もあると思うが。
・末端までをコントロールしようとすると、碌なことにならない
・変なことをやらない為の規制が、いいこともできないようにしていないか?
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Q5:おすすめの一冊(鈴木氏)
『菊と刀 (講談社学術文庫) 』ルース・ベネディクト (著), 長谷川 松治 (翻訳)
Q5:おすすめの一冊(伊達氏)
『多様性が日本を変える』鈴木 雄二 (著)
Q5:おすすめの一冊(本多氏)
『共感経営 「物語り戦略」で輝く現場』野中 郁次郎 (著), 勝見 明 (著)
Q5:おすすめの一冊(中島氏)
異星の客 (創元SF文庫) (創元推理文庫 618-3) 文庫 – 1969/2/24
ロバート A.ハインライン (著), 井上 一夫 (翻訳)
まとめ
日本の若者が活躍するためのキーワード
・経営は選択の繰り返し
・出会い、縁、繋がりを大切に
・大志、夢を抱く
・新しいものを見たい気持ち
・未来の〇〇をデザインする
・無意識の思い込みに向き合う
・想いを形にする場を使う
・勇気を持って発信する
聴講いただいた方からのコメント
・自分の拙い質問にも真摯に答えてくださってありがとうございました。自分はまだ若いので、どんどん挑戦して、失敗して学んでいきたいと思いました。
・多様性がこれからの日本を変えるという言葉がとても印象に残りました。自分自身もそうですが、自分の子供にも多様性を認め、考えることができる人間になれるよう、働きかけをしていきたいと思います。
・ひとつのテーマで色んな角度から見ている人が掘り下げていきながら、そのワードひとつ拾っても議論できそうな感じがあり、シンポジウムって面白いって感じた。
・いろんな意見が飛び交う中、コーディネーター 中村さんのハンドリングがあっぱれでした!個人的にはもう少し色んなトピックについて聞きたかったので、1問1答 くらいの感覚でお題が出れば面白いかなと思いました。
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