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【連載】セ・パ名曲歌合戦 〜アイドルソングと応援歌②〜

こんにちは、入社2年目の野球好き社員・カマタです。

今年のセ・パ交流戦は最終戦で楽天が優勝を決めましたね。今江監督は就任1年目にして、チームを交流戦初優勝に導きました。(今回の記事ではそんな今江監督のロッテ時代の応援歌もご紹介します)

交流戦前はかなり調子が悪い印象の楽天でしたが、勝率を5割に戻し、リーグ戦再開後も好調を維持できるのか注目です!パ・リーグはソフトバンクが独走の気配もありますが、各チーム大型連勝や連敗が多く、順位の動向に目が離せませんね。

そして、今回のテーマですが、前回に引き続き「アイドルと野球音楽(後編)」です。


前回の記事はこちら

前編では昭和の時代にリリースされたヒット曲をご紹介しましたが、今回は平成以降にリリースされたアイドルの曲が登場します。

前回の記事で取り上げた歌手名にちなんだ応援歌や何代にも受け継がれている応援歌、さらに現役アイドルとプロ野球に関するプチ情報もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください!

まずは約20年前に日本でもヒットしたK-POPです!


1.イ・ジョンヒョン「와(ワ)」(1999)

1996年に韓国で女優としてデビューしたイ・ジョンヒョンさんですが、1999年にこの曲をリリースすると大ヒットを記録し、ソウル歌謡大賞をはじめとする数々の賞を受賞します。その後2004年には日本でもデビューを果たし、紅白歌合戦にも出場しています。

(0:47~)

そんなイ・ジョンヒョンさんの「ワ」が応援歌として採用されたのは、ロッテ、楽天で活躍され、現在は楽天の監督を務めている今江敏晃さんです。ロッテ時代に応援歌として使われたことをきっかけに、、高校野球でも東邦高校をはじめ多くの強豪校で採用されました。(詳しくは「今江 応援歌 旧 高校野球」で検索※)

※余談ですが、今江さんの応援歌は新・旧2種類あり、今回ご紹介しているのは旧応援歌です。

高校野球では、新旧どちらの応援歌も使われております。

ロッテの主力選手として長年活躍されたため、この曲=今江さんのイメージも強いですが、実は流用された曲であり、今江さんは3代目です。ということで、過去の変遷を振り返っていきましょう!

まずは、2000年にロッテに移籍した石井浩郎さんです。石井さんは近鉄、巨人などで活躍し、打点王のタイトルも獲得している強打者です。2000年というところがポイントで、冷静に考えると当時この曲を応援歌に取り入れているのはかなりすごいことです。
今でこそK-POPは身近に感じますが、日本での韓流ブームと言えば2004年に「冬のソナタ」がNHKで放送され、「ヨン様ブーム」が起きた頃です。そう考えると、2000年の時点でK-POPを応援歌に採用した、ロッテ応援団の時代を先読みする力は恐ろしいですね(笑)。

2002年に石井さんが横浜ベイスターズに移籍され、2代目として採用されたのは広島から移籍してきた伊与田一範さんです。伊与田さんも高校通算45本塁打を記録し、強打者として期待されていたバッターです。実は伊与田さんは千葉経済大学付属高校の出身で、南海キャンディーズの山里亮太さんと同級生だそうです。(関係ない情報すみません…。)

そして、2003年に伊与田さんがロッテを去り、今江さんにこの応援が流用されました。

この3人の共通点を考えると、以下のようになります。

  1. 右の強打者として期待されていた。

  2. 名字が「い」で始まる。

  3. 名字が3文字

前回同様に選手のタイプが似ていることと、名前に共通点があることで応援歌が流用されたと勝手に考察しております。

聴いていただいた方はわかるかと思いますが、この応援歌は前奏からかなりかっこいい仕上がりとなっています。最近では、高校野球で今江さんの「新」応援歌が使用されることも多いですが、地方大会をみていると旧応援歌を採用している高校もまだまだあると思います。
7月に入り、夏の高校野球地方大会も続々と開幕していきますので、ぜひ注目してみてください!


2.藤本美貴「ロマンティック浮かれモード」(2002)

藤本美貴さんは現在ママタレとしてバラエティ番組に引っ張りだこですが、かつてはモーニング娘。のリーダーとして活躍された人気アイドルです。そんな藤本さんのシングル曲で2002年の紅白歌合戦でも披露されたのが、「ロマンティック浮かれモード」です。

(サビ:1:25~)

そんな藤本美貴さんの「ロマンティック浮かれモード」が応援歌に採用されたのは、現在ロッテのコーチを務めている三木亮さんです。三木さんは堅実な守備と小技を武器に、2014年から2023年までロッテ一筋で活躍されました。すでにお気づきかもしれませんが、藤本美貴さんとの共通点は名前の「みき」です。そしてご想像の通り、あだ名もミキティーです(笑)。

三木さんはムードメーカーとしてチームを盛り上げることも多く、レアード選手がロッテに在籍していた期間はお馴染みの寿司パフォーマンス※を一緒に行っていたことで有名でした。

▲何貫でもイケちゃう! 『絶品・幕張寿司』を食べる三木 (youtube.com)

※寿司パフォーマンスとは日本のお寿司が大好きなレアード選手が、ホームランを打った後にエアで魚をさばき、寿司をにぎるパフォーマンスのことです。ホームランバッターはそれぞれ独自のパフォーマンスを持っていることが多く、注目してみると面白いです!

そんな三木さんですが、庄司智春さん(藤本美貴さんの夫)のネタでもある「ミキティーーー」にも挑戦しております。

(1:00~)

ただし、結果は…。それでも2本の動画を見るだけで三木さんがファン、選手、スタッフに愛されていたことがよくわかります。コーチとしても活躍されている三木さんの今後に期待したいですね!

3.郷ひろみ「99は終わらない」(2014)

郷ひろみさんと言えばアイドル時代から現在に至るまで、レコード大賞や有線大賞を何度も受賞している現役バリバリの大スターです。「言えないよ」や「2億4千万の瞳-エキゾチック・ジャパン」など数々のヒット曲がある中で、今回ご紹介するのは2014年リリースの「99は終わらない」です。この曲は郷さんの99作目となるシングル曲です。

そんな郷ひろみさんの「99は終わらない」が原曲となっているのは、千葉ロッテ岡大海選手の応援歌です。岡選手は2018年に日本ハムからトレードで移籍した、走・攻・守三拍子揃った外野手です。近年は勝負強いバッティングが光り、岡選手がサヨナラ打を放つとファンの間では「ヒロミナイト」(ナイトゲームの場合)、「ヒロミサンセット」(デーゲームの場合)と呼ばれ、よくトレンド入りしております。
2021年には「スカパー!ドラマティック・サヨナラ賞年間大賞」も受賞しており、「スカパー!」との縁もある選手です。

ここまでくると皆さんお気づきかもしれませんが、名前が「ひろみ」ということで応援歌に郷ひろみさんの曲が採用されたと考えられます。

また、「岡大海(おかひろみ)」という名前に関してですが、往年のアニメファンの方にはなじみがあるのではないでしょうか!?1970年代、いわゆるスポ根漫画の代表作としても知られている「エースをねらえ!」の主人公が「岡ひろみ」なんです!同姓同名ということもあり、日本ハム時代の岡選手は「エースをねらえ!」の主題歌を登場曲に採用し、応援歌にも原曲として採用されていました。

(サビ:1:00~)

さらに「ひろみ」つながりでいうと、現在日本ハムには2023年のWBCでも活躍した伊藤大海(ひろみ)選手が在籍しています。伊藤選手はパ・リーグの投手ということで普段打席には立つことはなく、応援歌もありません。そんな伊藤選手が打席に立つのがセ・パ交流戦です。2023年の巨人戦、伊藤選手は先発投手として試合に出場し、3回の攻撃の際に打席が回ってきます。どんな応援が演奏されたのか、みなさんもご想像つくのではないでしょうか?「日本ハム在籍」、名前が「ひろみ」という共通点から、かつて岡選手に使われていた「エースをねらえ!」の応援歌が流用されたのです!

さらに余談ですが、今年の5月ロッテvs日本ハム戦でバッター岡大海対ピッチャー伊藤大海の「大海対決」も実現しています。結果は岡大海選手が先頭打者ホームランを含む2本塁打で大海対決を制しました!

このように、選手の名前を通じて様々なストーリーが生まれるのも応援歌の魅力です!岡選手と伊藤選手は同じパ・リーグに在籍しており、今後も大海対決があると思いますのでぜひ注目してみてください!

4.AKB48「みなさんもご一緒に」(2013)

AKB48は秋元康さんプロデュースの大人気アイドルで、現在のアイドルブームを作ったきっかけともいえるような存在です。「ヘビーローテーション」や「フライングゲット」など数々の人気曲がある中で、今回ご紹介するのは「みなさんもご一緒に」です。

(サビ:0:48~)

動画内のコメントを見ていただけるとわかるのですが、ロッテファンであふれています(笑)。

そして「みなさんもご一緒に」が応援歌の原曲となっていたのは、現在楽天のコーチを務める的場直樹さんです。的場さんは強肩が売りのキャッチャーとして、ソフトバンク(ダイエー)、ロッテで活躍されました。さらにその明るいキャラクターでロッテ在籍時代には「幕張のくまだまさし」とも呼ばれていたそうです。

記事にもありますが、的場さんは登場曲に「Everyday、カチューシャ」、「フライングゲット」、「ヘビーローテーション」とAKB48の曲を使用していました。ただし、これらの曲が登場曲となったのは、ロッテ在籍26年、幕張の安打製造機の異名をもつ福浦和也さんのイタズラらしいです(笑)。

それでも的場さんはヒーローインタビューにて、「AKB48ファンクラブ、会員番号67番の的場直樹です!」と宣言するくらいですので、福浦さんのイタズラを「イジってくれておいしい」と思っていたかもしれませんね。

現在好調の楽天をコーチとして支える的場さんに、これからも注目です!

5.欅坂46、櫻坂46「Overture」

最後にご紹介するのは、2020年に「欅坂46」から改名し、昨年は紅白歌合戦にも出場した櫻坂46です。最近では圧倒的なパフォーマンスだけでなく、バラエティ番組でも活躍をみせています。

個人的にはテレビ朝日「くりぃむナンタラ」の人間インストールという企画で、櫻坂46が出演した回はかなりおすすめです。

そんな櫻坂46(欅坂46)の「Overture」を登場曲にしているのはロッテの岩下大輝選手です。岩下選手は2015年にロッテに入団して以降、先発、リリーフで活躍されています。2023年には「胸椎黄色靭帯骨化症」という国指定の難病にかかるのですが、現在は見事に復活し、中継ぎ投手として安定したピッチングをみせています。

記事によると岩下選手はたまたま買った欅坂46のアルバムを聴いたとき、かっこいいと思ってこの曲を選んだみたいです。背番号も46なので、何か縁があったのかもしれないですね。「Overture」はライブが始まる前にかかる曲ということもあり、岩下選手が登場する際もファンがコールをするためかなり盛り上がります!

そんな岩下選手といえば、高校野球ファンの間で今も語り継がれる伝説の試合の当事者でもあります。
それが2014年夏の石川県大会決勝、星稜高校対小松大谷高校の試合です。勝てば甲子園という試合でしたが、9回表を終わって0-8と岩下選手の星稜高校が大きくビハインド。誰もが小松大谷高校の勝利を確信していました。しかし、9回裏に星稜高校が打者13人の猛攻で9点を奪い逆転し、甲子園の切符をつかみ取ったのです!この奇跡のような展開から、当時は「ミラクル星稜」として話題を呼びました。大きな難病にかかっても諦めない岩下選手の姿勢は過去の経験からくるものかもしれませんね。

今後も更なる活躍が期待されますので、ZOZOマリンスタジアムで岩下選手が登板する際にはぜひ登場曲に注目してみてください!


※おまけ 〜野球好きアイドルについて〜

今回は野球応援とアイドルということで記事を書きましたが、最近野球好きのアイドルがかなり増えているように思います。例えば、モーニング娘。の牧野真莉愛さんや元NMB48の山本彩さんが有名ですが、最後にご紹介した坂道グループでも野球好きの方はいらっしゃいます。そこで今回は乃木坂46とプロ野球についてのプチ情報を3つお伝えできればと思います。

生田絵梨花さん

生田絵梨花さんはすでに乃木坂46を卒業され、現在は歌唱力を武器に舞台などでも活躍されている俳優です。そんな生田さんがアイドル時代、テレビ東京系列で放送されている「乃木坂工事中」にて野球(応援?)好きを発揮しています。番組内で噂を検証する企画があったのですが、ここで「生田さんは巨人時代のラミレスの応援歌を歌える」という説が紹介されます。これに対して生田さんは「歌えます!中学生のときによく外野で応援していたので」と言い切り、アカペラでラミレスさん、阿部慎之助さん、矢野謙次さんの応援歌を熱唱しております。アイドルがアカペラで野球の応援を歌っているというシュールな映像が面白く、大変記憶に残っているシーンです

柴田柚菜さん

柴田柚菜さんは高い歌唱力を武器に活躍されている乃木坂46の4期生です。柴田さんはロッテファンとして有名で、かつてZOZOマリンスタジアムで売り子としてアルバイトをされていたそうです。

さらに小学生のころにはマリーンズダンスアカデミーという球団のチアスクールにも通っていたらしく、かなりロッテ漬けの青春時代を送ってきたみたいですね!そんな柴田さんがロッテファンとして世間にバレたきっかけはCS放送TBSチャンネル1の「乃木坂46えいご」という番組です。番組の中では柴田さんがロッテファンということで、藤岡裕大選手の応援歌をアカペラで歌う姿が放送されました
これも生田さん同様に、アイドルが野球応援をアカペラで歌うというシュールな映像でかなり印象に残っております。柴田さんは野球きっかけの仕事も多いみたいなので、これからも期待ですね!

衛藤美彩さん

最後にご紹介するのは衛藤美彩さんです。衛藤さんはかつてCS放送のフジテレビONE「プロ野球ニュース」のキャスターを務め、2019年には西武ライオンズの源田壮亮選手とご結婚されています。先日のフジテレビ「まつもtoなかい(現在だれかtoなかい)」では夫婦で仲の良い姿が放送されていました。これだけでも野球との関わりが深いと言えますが、今回ご紹介するのは衛藤さんがあるレジェンドプロ野球選手に憧れているという説についてです。それは以前「乃木坂工事中」にて取り上げられた、「衛藤さんはロッテ福浦和也さんに憧れている」という説です。乃木坂46は2015年に「初森ベマーズ」というソフトボールを題材にしたドラマで主演をしているのですが、このドラマでバッティングを披露した衛藤さんのフォームが福浦和也さんに激似だったのです。(詳しくは「衛藤美彩 福浦」で検索)

本人は自覚がなかったとのことですが、やはり野球と縁が深い方だなと改めて感じられますよね。


ということで、今回は前後編にわたりアイドルと野球応援についてのご紹介をさせていただきました!音楽好きの方やアイドルファンの方が、少しでも野球に興味を持ってもらえたらうれしいです!そして次回ですが、甲子園開幕直前ということで「高校野球応援」をテーマに記事を書こうと思います。高校野球ではプロ野球の応援歌や懐かしのアニソン、流行りのJ-POPなど様々な楽曲が演奏されていますので、7月の地方大会から皆さんも注目してみてください!



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