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削除された「鏡の国のアリス」のエピソード(3)

削除された「鏡の国のアリス」のエピソード「かつらを被ったスズメバチ」。前回からの続きです。

これが最終回。

紹介しているのは「鏡の国のアリス」のスピンオフとして楽しんでいただけるなら嬉しいなと思ったからです。

前回は大英帝国で最も有名な挿絵画家兼漫画家のジョン・テニエルがスズメバチのエピソードを好まず、絵を提供することを嫌がったという話で終わりました。

ですが、このお話は「鏡の国のアリス」のほかのお話と比べて、それほどに質が落ちるのでしょうか?

「鏡の国のアリス」は名作ゆえにほぼ10年ごとに映画化されています。

面白いのは1998年のイギリスのテレビ映画には、原作から削除されたスズメバチのエピソードが復元されて映像化されていること。

黄色いカツラのスズメバチ初の映像化
白のナイトのエピソードの後、女王になる前の部分にこのエピソードは登場します
この映画では鏡の国の生き物はみな擬人化されています

映画監督は削除されたエピソードを映画に含めるに相応しいと見なしたのでした。

小さな女の子のお母さんが本を読み聞かせていると、眠たくなって夢を見てアリスになって鏡の国を旅したという設定。アリスは大人の女性なのですが、鏡の国の出来事は極めて原作に忠実で、映画映像化は大成功だったと言える作品です。

超美人の大人のアリス
女優ケイト・ベッキンセールは英国で最も美しい女優に選ばれたほどの美貌の持ち主
でも美人すぎて可愛くない

動画リンク、1:04:02の部分からスズメバチのエピソードが始まります。

私としてはアリスが可愛い金髪の少女である1985年のBBCテレビ映画の方が好きなのですが、1998年の映画はスズメバチのお話が含まれていて非常に興味深い。

1985年版のクイーンとなった笑顔のアリス
舌足らずの小さな彼女の英語がとても可愛らしい
わたしには数あるアリス映画の中では彼女の演じるアリスが一番好きです
お話はほぼ原作に忠実ですが、怪物ジャバウォックが悪役として
アリスを追いかけるという設定になっています
怪物は日本の昭和特撮番組のウルトラマンに登場するような
レトロな着ぐるみで笑えます

他にも1974年版、1966年版、2016年版などの「鏡の国のアリス」の映像が存在します。

1982年のソヴィエト連邦で製作されたアニメ版はなんとも極めて独特な絵で物凄くシュール。ロシア的解釈は本当にユニークです。

こうしてインターネットで年代ごとの異なった解釈によるアリスの映画を見れることは素晴らしい。

ですが、本稿は削除された「カツラを被ったスズメバチ」の章を解説する投稿です。

まずはテキストの残りを読んでから、この削除された一章の価値を検討してみましょう。

「かつらを被ったスズメバチ」続き(最後の部分)

A curious idea came into Alice’s head. Almost every one she had met had repeated poetry to her, and she thought she would try if the Wasp couldn’t do it too. “Would you mind saying it in rhyme?” she asked very politely.

ちょっと面白い考えがアリスの頭に浮かんできました。
鏡の国で出会ったほとんど誰もが彼女に詩を繰り返し読んできたので、
スズメバチにもできないか試してみようと考えたのでした
「今から話してくれることを韻文で言ってくれませんか?」
とても丁寧に尋ねました

“It aint what I’m used to,” said the Wasp: “however I’ll try; wait a bit.” He was silent for a few moments, and then began again –

「詩を語るのに慣れちゃあいねえんだがな」スズメバチは言いました
「けどやってみるよ、ちょっと待ってくれ」
スズメバチはしばらくの間、静かになって、それからまた始めました
注:次の部分から韻を踏んだ詩になります

“When I was young, my ringlets waved
And curled and crinkled on my head:
And then they said ‘You should be shaved,
And wear a yellow wig instead.’

「若かった頃、わしの巻き毛は波打っていた
頭の上で丸まって縮まって
でも皆が髪を切るべきだって言われていた
だから代わりに黄色いカツラを被ることにしたんだって

But when I followed their advice,
And they had noticed the effect,
They said I did not look so nice
As they had ventured to expect.

だけども皆の忠告に従ったら
すぐにみんな違いがわかったとさ
俺は見栄えが悪いったら
なかったんで、よくなることなんて期待してなかったとさ

They said it did not fit, and so
It made me look extremely plain:
But what was I to do, you know?
My ringlets would not grow again.

カツラは合わない
だから俺はとっても普通に見えるようになっただと
だがなわかるか、俺はどうしようもない
巻き毛はおかげでもう伸びないのだと

So now that I am old and grey,
And all my hair is nearly gone,
They take my wig from me and say
‘How can you put such rubbish on?’

そうして今じゃ歳食って白髪
ほとんど髪の毛抜けちまってやがる
俺からカツラを取った奴らが
「どうしてこんなゴミを被ってんだ」なんて言いやがる

And still, whenever I appear,
They hoot at me and call me ‘Pig!’
And that is why they do it, dear,
Because I wear a yellow wig.

それでいつだって俺を見た日にゃ
「豚野郎」って揶揄う始末
黄色いカツラを被ったからにゃ
そう呼ばれても仕方ねえという顛末

注: リズムはともかく
なんとか脚韻だけは整えてみました笑
なんとも哀れなスズメバチさんですね

“I’m very sorry for you,” Alice said heartily: “and I think if your wig fitted a little better, they wouldn’t tease you quite so much.”

「とてもお気の毒に思います」アリスは心を込めて言いました
「もう少しカツラが頭に合っていれば、そんなにもカツラにそんなに困らないでしょうに」

“Your wig fits very well,” the Wasp murmured, looking at her with an expression of admiration: “it’s the shape of your head as does it. Your jaws aint well shaped, though – I should think you couldn’t bite well?”

「お前さんのカツラはとてもお似合いだよ」と
アリスを見ながら感嘆の眼差しでスズメバチはブツブツと言った
「頭の形にピッタリだ。
顎は良い形じゃないがな、噛み合わせ変わるんじゃないのかね」

注: スズメバチ視点のアリスの顎の評価なので当てになりませんが、
アリスの髪をカツラだと思ってることには苦笑します

Alice began with a little scream of laughing, which she turned into a cough as well as she could. At last she managed to say gravely, “I can bite anything I want,”

アリスは思わず笑い出してしまい、
笑っては失礼なので出来る限り咳をしているふりをしました
最後に重々しく言いました「わたしはなんだって噛めます」

“Not with a mouth as small as that,” the Wasp persisted. “If you was a-fighting, now – could you get hold of the other one by the back of the neck?”

「そんな小さな口ではダメだな」スズメバチは言い返しました
「もし喧嘩したら、まあ、相手の首根っこを掴んでしまえるかい?」

注:  スズメバチが話題にしているのは当然蜂同士の喧嘩
顎が発達していないと相手を打ち任せないと言う理屈
蜂は毒針だけでなく、強力な顎で相手を噛み殺すのです

“I’m afraid not,” said Alice.

「できないと思います」とアリス

“Well, that’s because your jaws are too short,” the Wasp went on: “but the top of your head is nice and round.” He took off his own wig as he spoke, and stretched out one claw towards Alice, as if he wished to do the same for her, but she kept out of reach, and would not take the hint. So he went on with his criticisms.

「そうだろ、だから顎が短すぎるんだ」スズメバチは続けました
「でも頭の上側は丸くて具合が良い」
スズメバチは喋りながらカツラを取りました
そして鉤爪をアリスの方に向けて伸ばしました
まるで喧嘩をするようにアリスを捕まえてしまいたいかのようでした
でもアリスは鉤爪が捕まえようにも届かない距離を保っていました
だからスズメバチは批評を続けました

“Then, your eyes – they’re too much in front, no doubt. One would have done as well as two, if you must have them so close – ”

「それから、お前さんの目だな、前にありすぎる、間違いない
一つだけじゃなく両方だ
そんなに二つの目は引っ付いてないとだめならなー」

注: もちろん人間のアリスの両目は蜂の目の造りと全く異なります
スズメバチは蜂の視点から人間の目はおかしいと非難しているのです
年寄りはよく自分の経験と人生の知見からこう言うことを言う人も少なくないようです
すぐに決めつけてしまう人は困りものですね

Alice did not like having so many personal remarks made on her, and as the Wasp had quite recovered his spirits, and was getting very talkative, she thought she might safely leave him. “I think I must be going on now,” she said. “Good-bye.”

アリスは自分の容姿にこう何も個人的な意見を述べられることが嫌でした
だからスズメバチがかなり元気になっておしゃべりになったので
もうスズメバチのお爺さんをこのままにしておいてもいいだろうと考えて
「行かないといけません、さようなら」と言いました

“Good-bye, and thank-ye,” said the Wasp, and Alice tripped down the hill again, quite pleased that she had gone back and given a few minutes to making the poor old creature comfortable.

「お別れじゃ、ありがとな」とスズメバチは言いました
そしてアリスは丘を再び降りてゆき、
ほんの少しの時間で可哀想な年寄りを気分良くしてあげられて、
また元の道に戻って来れたことを喜びました

ここまでが削除された「カツラを被ったスズメバチ」のエピソードでした。

この後、出版された原作では、芝生のうえに転がって気がつくと王冠を頭上いただいていると言う場面につながります。

どうしてテニエルはこの挿話をダメ出ししたのか?

さてこれで全文を読んだわけですが、詩や言葉遊びも含まれていて、鏡の国に相応しそうなユニークなキャラであるスズメバチも出てくるこのお話、何故にテニエルはこのお話を嫌ったのか?

まずはテニエルが作者に宛てた現存する手紙の該当部分を読んでみましょうか。

手紙のファクシミリ

My dear Dodgeson.
… 前半は省略
Don’t think me brutal, but I am bound to say that ‘wasp’ chapter doesn’t interest me in the least, & I can’t see my way to a picture. If you want to shorten the book, I can’t help thinking - with all submission - that there is your opportunity.
In an agony of haste.
Yours sincerely
J. Tenniel
Portsdown Road
June 1. 1870

我が親愛なるドッジソン君

わたしのことを冷酷なやつだと思ってくれないでくれ
だがスズメバチの章はわたしの興味を少しも引かないのだと言わざるを得ない
そしてどうにも絵にする方法を思いつかない
もし本を短くしようと思うのならば
提案なのだが、君にはそうするいい機会があると思わざるを得ない
急ぎの要件で申し訳ないが
敬具
ポーツダウン通りのJ.テニエル
1870年6月1日

確かにテニエルの指摘は作品を短くするには良さそうです。

物語の流れとして、白の騎士と別れてマス目を超えて最後の八列めで女王となるのは自然なことで、ここに余計なエピソードが絶対に必要な理由はないのです。

でも作者はスズメバチのキャラをどこかに入れたかった。

女王昇格の前に女王らしい子供っぽくない振る舞いを見せる必要があると作者は考えたのかも知れません。

絶対不可欠でもないけれども、あることで不具合が生じるのでしょうか?

上記の1998年の映画はこのエピソードをわざわざ採用したほどですが、別に作品のバランスを損ねたりしていたわけではありません。

だとすれば、やはりテニエルはこの「カツラを被ったスズメバチ」のエピソードと相性が悪かったという個人的な理由が存在したのでは、とわたしは勘ぐります。

テニエルという人は、のちに漫画家イラスト画家として史上初めて「サー」の称号をもらうほどに英国に愛されたイラスト画家です。ルイス・キャロルは貰えませんでしたが。

そしてテニエルはプロ中のプロの職業意識を持った人だったそうで、驚くべきことに画家であるのに、片目を失明していたというのです。

テニエルの自画像
本人は右目を失明していることを公言しませんでした

テニエルの父親はフェンシングの教師でした。

フェンシングとは上流階級貴族の嗜み。

つまり、そういう良い家系の出身ですが、父親とフェンシングを練習していた折、鋭い剣先を防護している部分が壊れて、その父親の剣が息子テニエルの防具を突き破って、テニエルの右目を痛めたのだそうです。

二十歳の頃の出来事で、それ以来視力を次第に失い、やがて完全な隻眼になっても絵の修行をやめずに世界一のイラストレーターとなったのでした。

肖像画や写真では、左右の開いた目の大きさと形が少しばかり異なるのが確認できます。右目はなんとなく不自然な感じがします。

そういう人ですので、外見のことをとやかく言われることは嫌ったであろうと推測できます。

鏡の国の登場人物たちは口が悪い人たちばかりですが、アリスの外見の悪口をこれほど言う人はここまで誰もいませんでした。

目の悪口の話題はテニエルには苦手で大嫌いな話題だったであろうことは十分に考えられます。スズメバチはアリスの容姿の悪口を目も含めて言及するのです。もちろん、スズメバチ視点のジョークになっているのですが。

またスズメバチがカツラを被り始めた理由は周りの人に言われたからですが、カツラをつけさせておいて、その姿が不恰好だと馬鹿にするのはまさにイジメ。

テニエルはイジメの話題も嫌ったのでは。

「不思議の国のアリス」には悲しい学校体験をしたニセ海亀が出てきましたが、イジメられる話ななかったですね。それに引き換え、ニセ海亀よりもさらに可哀想なスズメバチ!

でも教養ない労働者階級ではこんなふうな話は日常茶飯事で、特にルイス・キャロルの筆禍問題というほどのことでもありません。

現代的にはポリティカルコレクトネスに則れば、この部分は差別的と言われるのかもしれませんが。体裁を重んじる大英帝国の文学としてはやはりふさわしくなかったのでしょうか。

などなど、これらのことを不愉快に思い、テニエルは作画拒否をしたのでは、とわたしは思います。

実際のところ、わたしが前回の投稿で紹介したように、1974年の再発見以降、数多くの画家がアリスとスズメバチのイラストを描きましたが、どれもとても興味深いものです。

内容的にそぐわないからという理由でダメ出しされたのか、テニエルの個人的な嫌悪からなのか、今となっては知る由もありませんが、私としてはルイス・キャロルのアリスの知られざるスピンオフ作品として読めて楽しかったのでした。

落馬ばかりしている、どこかセルバンテスの憂い顔の騎士ドンキホーテのパロディにも思える、白い騎士の姿同様に、老スズメバチの老いの悲しみが込められた一遍。わたしはそう思います。

イギリスのテニエルに匹敵する、フランスの挿絵画家ドレの描いたドン・キホーテ。
1863年の作品なので、まさに1865年の「不思議の国のアリス」の同時代作品

「鏡の国のアリス」の正規版には決して含まれることのなかった幻のアリスの物語。

不思議の国の陽気さが失われている、どこか不気味で寂しげな鏡の国の老いた人たち。
アリスがこれからの人生で出会うであろう人生の真実だったのかも知れませんね。

わたしには「鏡の国のアリス」は、前作よりも人生の深みと翳りを湛えている、とても悲しい物語なのです。

わたしはドジだけれども心優しい老いた白のナイトが大好きですから。

多様な読み方が可能な名作

最後は笑えるエンディングにしましょう。

「鏡の国のアリス」にはたくさんの笑える場面があるのです。

アリスの手を引いて飛ぶように走る赤の女王
テニエル画

走って走って喉が渇いたアリスに赤の女王はこう言います。

“I’m quite content to stay here—only I am so hot and thirsty!”
“I know what you’d like!” the Queen said good-naturedly, taking a little box out of her pocket.
“Have a biscuit?”Alice thought it would not be civil to say “No,” though it wasn’t at all what she wanted.
So she took it, and ate it as well as she could: and it was very dry: and she thought she had never been so nearly choked in all her life.”

「(走りすぎて)ここで十分ですわ、ただとても暑くて喉がカラカラです」
「あなたがしたいことを知ってるわ」
女王は当然のことのようにポケットから小さな箱を取り出して
「ビスケットはいかが?」
アリスは全然欲しくはなかったのですが
「いいえ」と言うのは礼儀正しくないと思いました
だからアリスはひとついただいて必死に食べました
とてもカラカラでした
アリスは彼女の一生でこれほどに喉が詰まりそうになったことはなかったのでした

こういう意地悪が何度もアリスに繰り返されるのですが、アリスは常に

Civil = 礼儀正しく

civilization 文明のCivilです
Be civilized!なんて行儀の悪い子供に怒るお母さんもいます

あろうとします。

喉が渇いていれば、欲しいのは一杯のお水ですよね。でも喉が渇いたと言う女の子に乾いたビスケットを差し出す女王!

でも実は意地悪ではなく、わたしとしては、赤の女王も発達凸凹で相手の気持ちがわからないのだと解釈します。きっと女王はビスケットが大好きで、どんな時にも気前よくビスケットをあげるのだと思います。基本的にはいい人なのです。こういう人は実際にかなりいるものです。

彼女には悪気はない!

喉が詰まりそうになりながら必死にビスケットを飲み込むアリスの隣、いいことしたと微笑んでいる赤の女王!

こういうおかしみがルイス・キャロルの真骨頂ですね。

不思議の国も鏡の国もそう言う人たちでいっぱいなのです。

最後の詩に名前を隠されたアリス・リデル (英語的にはリダルかリドルの方が正確なカタカナ表記)と作者の関係を考慮しないならば、「鏡の国のアリス」はやはり、言葉遊びの詩とダジャレが大好きで、ノンセンスで不思議な人たちと出会える笑える本でしょう。

心理学的には、礼儀作法を何よりも重んじるヴィクトリア英国の定型発達の普通の女の子のアリスが、発達凸凹な人たちで溢れかえる不思議の国と鏡の国で、ヴィクトリア時代の決まりやしきたりを守らない発達凸凹な人たちに揶揄われる物語、と解釈することができるでしょう。

その上に数学パズルやマニアックな謎解きなども隠されていて、いろんな読み方ができるのがアリスの物語の魅力。

数学ジョークの例、今度は白の女王との会話から:

“I’m just one hundred and one, five months and a day.”
“I can’t believe that! ” said Alice.
“Can’t you?” the Queen said in a pitying tone. “Try again: draw a long breath, and shut your eyes.”

「わたしの歳は百一に五ヶ月と一日なのよ」
「信じられないわ」とアリスは言いました
「そうなの?」女王は憐れむような口調で言いました
「もう一度考えてごらんなさい: 深呼吸して、それから目を閉じてみて」

注: 日本語訳は通常、
「わたしの歳は101歳と五ヶ月と1日です」なんてふうに訳されています
これだけ読むと女王はすごく高齢に思えますが
これは誤訳
英語の算数では掛け算の「掛ける」は
Timesと言ったり、Multiplyと言ったりしますが
普通は省略して九九の3x3は3•3と書いて
Three Three Nineと呼びます
つまり白の女王の年齢は
101•5 = 505 monthsなので
一年に12の月で割って年数にすると42歳だと分かります
英語で読まないと絶対にわからない訳せない文章
数学者ルイス・キャロルは素数2•3•7で因数分解できる42に愛着を抱いていて
物語詩「スナーク狩り」でもパン焼きが海辺に忘れてきた荷物の数も42だったりします
42は作品中、他にもいろいろ隠されています

何度読んでもいろんな読み方ができる作品はやはり古典に相応しい名作です。

子どもの頃に読んだけれどもよくわからなかったと言う方にこそ、大人になった今、是非とも読み返してほしい作品です。特に英語で読むと日本語訳で意味不明な部分の意味が目から鱗のように解き明かされます。

読了ありがとうございました。

101月と1日が年齢の、つまり42歳の白の女王
テニエル画

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