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クラシック音楽歳時期 2021-2024

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毎日聴いたり演奏したクラシック音楽のためのノート。どんな音楽に触れて思い書いたかを思い出せば、あの頃の自分を思い出すことができる。もちろん誰に読んでもらえてどんな感想をいただける…
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2023年9月の記事一覧

エマニュエル・パユのシューマン:ジャズヴァージョン

エマニュエル・パユのシューマン:ジャズヴァージョン

車を走らせているとき、ラジオからとても懐かしい調べが聞こえてきました。知っている曲なのだけれども、新しいアレンジの音楽。

最近はそういう音楽によく出あいます。

もはや芸術の世界には新しい発明はなく、改良のみがあるという感じ。

新しいものは何を作ってもデジャビュでしかないことは寂しいことですが、創作の世界とは

新しいスタイル(語法)の誕生

発展と継承(マニエリスム)

崩壊(既存の価値の破

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モダニストになりえなかった詩人作曲家シベリウス

モダニストになりえなかった詩人作曲家シベリウス

デンマークのカール・ニールセン(ニルセンがデンマーク語としてはより正しい。ニールセンは英語読み)を、作曲家個人の独自の作風である、尖ったリズムと耳に心地よくない旋律を強調するモダニズムな音楽を信奉した作曲家として、前回は紹介いたしました。

ニールセンをどれだけ聴いても、北欧の一番南に位置する国である美しいデンマーク情緒などサッパリ感得することはできないのです。

国民文化性とモダニズムかつては七

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モダニスト作曲家ニールセンのフルート協奏曲

モダニスト作曲家ニールセンのフルート協奏曲

カール・ニールセン(1865-1931) というデンマークの作曲家をご存知でしょうか。

彼の地では広く知られていて、文化人代表としてデンマークの100クロナー紙幣の図柄にも選ばれています。

同じ北欧フィンランドのジャン・シベリウス(1865-1957) と同年生まれ。同じ頃に作曲家を志し、交響曲の作曲家として生きた作曲家。

ニールセンの最後の交響曲第六番は、示し合わせたかのように、シベリウス

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