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小説、イラスト、漫画、映像 創作サークル SPONGE LABO note. 主にがる…

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小説、イラスト、漫画、映像 創作サークル SPONGE LABO note. 主にがるあんの小説をアップしていきます。 http://spongelabo.com/

マガジン

  • 小説の書き出し(がるあん短編小説集)

    構想も何も無い状態で小説の書き出しだけを書くという遊びをしてみる事にした。やってみればそれは結構面白かった。しばらく続けてみようかなと思います。がるあん短編小説集。

  • スーパーウラシマコレクション

    大学生となり寮暮らしを始めたレトロゲーマーうら。隣部屋から転がり込んできて居座りモンスターと化した嶋先輩。スーパーファミコンのゲームをめぐる短編小説集。ゲームを通して人生が見えてくる!?

  • タイタンの彼女

    「僕は遠い昔に何かをやり残したのでは無いだろうか。」 タイタンから来たという謎だらけの少女と少年の邂逅。 原案ヨツベ、著がるあん 全8回のオリジナル小説

  • 小説「練馬」

    小説「練馬」 著 / がるあん

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がるあん profile

フリーシナリオライター/脚本家 WORKS『ワールドフリッパー』 ・キャラクターシナリオ複数 ・イベントシナリオ『偽りの人形姫』 ┗シナリオ、世界設定、ボスデザイン、舞台デザイン コンタクト garuan0310▲gmail.com *上記▲を@記号に置き換えて下さい SNS X(旧twitter)

    • 深夜の仲

      「小浜さぁん、朝の品出し終わったー?」   客の居ない店内に結城さんの声が響く。もし客が居たらどうするんだと思うくらい、深夜にそぐわない高らかな声だった。 「終わったよ。そんなでかい声じゃなくても聞こえるよ」   結城さんは独特の笑い方でけたけたと笑い、最後に満足気に「いえい」と締めくくった。意味は私には良く分からなかった。  雨で客足も遠のく、朝四時のコンビニ。品出しも検品もレジチェックもトイレ掃除も終わり、いよいよ朝のバイトとの交代の時間まで、私達に残された仕事は店番を

      • 真夜中喫茶店

          ちりん、ちりん。   ドアベル代わりに取り付けられた小さな風鈴が、客の来店を知らせる。   カウンター越しに客の姿は見えず、ドアだけがやがてぱたりと閉まる。私は椅子から腰を上げると、ようやく客と対面した。 「いらっしゃい」   本日初めてのお客は大人用のワイシャツに身を包んだ、手ぶらの少年だった。見た所中学生くらいだろうか。いや、小学生かもしれない。 「好きな所に座って、どうぞ」   お客は少し戸惑ったようだった。無理もない。こんな深夜に中学生が一人でふらついていたら

        • 大願応報

           もしもあなたが全知全能だとして、その人生で何をするだろうか。   この世が上位者の作った仮想の宇宙、シミュレーションである可能性について、今はまだ全く否定出来ない状態にある――そんな仮説をどこかで耳にしたことはあるけれど、今の私には仮説だなんて謙虚な言い回しは必要ない。この世は全く、徹頭徹尾がシミュレーションだった。  それはとある凡庸な一日の朝のことだった。  洗面台の前でぼうっとしていた私は、寝癖のついた腑抜け顔とまんじりと見つめ合いながら、なんとなく会社に行きたく

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        がるあん profile

        マガジン

        • 小説の書き出し(がるあん短編小説集)
          11本
        • スーパーウラシマコレクション
          5本
        • タイタンの彼女
          10本
        • 小説「練馬」
          2本

        記事

          夕越しの切符

          20年といえば、長く続いた方だろうか。   国道沿いのローソンが潰れると聞いて、こうして何となく足を運んでみても、その様相はまるで時が止まったように変わらず、凡庸に映った。   地元を離れて久しい僕が、今更こうして郷愁に縋ろうとするのも、なんだか厭らしいか。   駐車場の朱色の車両侵入禁止のU字ポールに腰を掛けて、煙草に火を付ける。今はもう駐車場で煙草を吸うのはマナーに抵触するかもしれないけれど、この一本だけすみません、とひとりごつ。吐かれた煙は秋晴れの薄い青の奥の方へ溶け込

          夕越しの切符

          第5話 スーパーマリオRPG

           差した傘にばたばたと雫が滴る。  冷える掌をさすりながら、深夜の坂道を降り続ける。  人は何故、あんな山の上に大学を建てたのだろうか。これを毎日登り降りするくらいならと引越し先をすぐ側の寮に決めたのだけれど。  この山には大学と学生寮しか存在せず、学内のコンビニが利用出来ない時間に至っては、ちょっとしたものを買う為だけでもこの山を降って登らなければならない。  結果として予測したストレスに対する対抗策としては不十分だった。このストレスに対抗するのであれば、別の大学への入学

          第5話 スーパーマリオRPG

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          タイタンの彼女 The Girlfriend of Titan pilot edition

          『タイタンの彼女 The Girlfriend of Titan pilot edition』PV 「僕は遠い昔に何かをやり残したのでは無いだろうか。」 タイタンから来たという謎だらけの少女と少年の邂逅。 原案ヨツベ、著がるあん によるオリジナル小説を無声漫画化したもので構成した予告編風映像。 [小説]『タイタンの彼女』マガジン↓ https://note.com/spongelabo/m/m8488db43617b 「タイタンの彼女 -pilot edition-」BOOTHにてpdf版販売中です。 https://yotube.booth.pm/items/1051653 music by えつろう 「サムデイ」https://soundcloud.com/etsuro_dotera/fdcr8oxptbtg

          タイタンの彼女 The Girlfriend of Titan pilot edition

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          MOON GOLD

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          タイタンの彼女(2012)

          タイタンの彼女(2012)

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          タイタンの彼女 8/8

          7へもどる  国道沿いの歩道を西に三十分も歩くと、辺りに見慣れない光景が広がり始める。勿論車の助手席からは何度も見た景色だけれど、実際に立って見る景色とはこうも違うのかと不思議に感じた。  国道の他には田んぼと畑しか見えない開けた道は、ずっと真っ直ぐに続いていた。シロヤマは全く近付いてくる気配が無い。  きっと辛くなるだろうと思う。帰りも歩いて帰れるのか、自信が無い。家に帰ったら、きっと両親に怒られるだろう。そんな不安が常に僕に纏わりついた。それでも一度歩みを始めた足は、

          タイタンの彼女 8/8

          タイタンの彼女 7/8

          6へもどる  飛んできたボールは僕のグラブにすっぽりと収まった。  ボールを投げたのは女子だというのに中々良い肩をしている。  あんなボンベを背負っているから、筋力はその辺の女子とは比較にならないくらい強いのだろうか。見た所そんな印象の無い華奢な体なのだけれど。  僕はボールを投げ返した。彼女は高く上がったボールを見辛そうにしていたが、何とかグラブの中にボールを収めた。  しまった。高く上げると見辛いか。日中は太陽の光が辛いのだろう。何しろあんなヘルメットをかぶっているの

          タイタンの彼女 7/8

          タイタンの彼女 6/8

          5へもどる 「なあ、なあ、北高今年は多分倍率高いってよ」  友達は僕にそんな事を言う。僕がきょとんとした顔をしたからだろうか、彼は顔をしかめた。 「お前、北高受けるんだろ?良いのか?」  そうだった。北高は僕の第一志望校だった。もし、受かる事があれば僕は遂に山に囲まれたこの町の外に出ていく事になる。街の西、シロヤマの下のトンネルを抜けると見えて来る大きな隣町に北高はある。  しかし、どうしても僕がこの町を出ていく想像が出来なかった。出ていくだけの何かを成し遂げたと思

          タイタンの彼女 6/8

          タイタンの彼女 5/8

          4へもどる  それから暫くの間、僕は様々な事に後悔した。  彼女と話すべきことはもっと沢山あった筈だった。  家に居ても何処に居ても、彼女の存在がぱたりと消えてしまった事でより強く彼女の存在を感じた。  彼女はやはりとても不思議な人だったのだと思う。  自分の中にある彼女の記憶は、僕の意思とは無関係に毎日少しずつ剥がれ落ちていった。それは余りにも自然で気付くのも難しかった。彼女の事を忘れてしまうという事を勝手に受け入れている自分がいつの間にか存在している。  いつか彼女

          タイタンの彼女 5/8

          タイタンの彼女 4/8

          3へもどる  彼女はしばしば僕を連れ出して色んな場所を案内させた。  その度僕は何故僕なのかという疑問を持った。タイタンの彼女はクラスでも人気者で男女問わず友達も多い。  僕を呼び出す事は不思議ではないけれど、他には誰も誘わないのは何故なのだろう。 「マモル、人間と私達は近く見えても遠い存在なのはこの間話したよね」  いつになく神妙な彼女に僕は少し緊張する。 「観測する事で存在がより深く感じられるようになる。マモルと私では生きている次元が少しだけずれているから」  

          タイタンの彼女 4/8

          タイタンの彼女 3/8

          2へもどる  タイタンの彼女は今日も僕の隣で授業を聞いている。  この時期は彼女が元気な時期だ。先日直接聞いて初めて分かった事だが彼女はおよそ十日程の間一睡もせずに起き続け、その後五日間程まるごと眠るらしい。  太陽から離れた場所にあるタイタンでは地球の十五日が一日だからだそうだ。この話を聞いた時僕は妙に腑に落ちてしまったのだが、そもそも彼女がタイタン人だなんて話は信じていないので取り消した。  起きている十日の内の後半に差し掛かると彼女は授業中でも居眠りを始めて、一日中意

          タイタンの彼女 3/8

          タイタンの彼女 2/8

          1へもどる  彼女の出身は宇宙の果て、土星の第六衛星、地球では「タイタン」と呼ばれる星なのだそうだ。  彼女と普段良く話している女子に聞いた所、彼女はあっさりと教えてくれた。  どちらかというと突飛な事も受け入れられると自分を評価しているけれど、流石にこれは嘘だと思った。  隣町から引っ越してきたくらいの雰囲気で伝えられて、もしかしてこれは物凄く壮大なドッキリか何かなのかと疑った。もしそうだとしても色々意味が分からなすぎる。やはりこれは自分の夢の世界の中という解釈の方がま

          タイタンの彼女 2/8