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私の好きな映画51~100位 Part2


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前回は100~70位までをまとめた。
今回は69位~51位までをまとめて、個人的な映画ランキングを完成させようと思う。
今回のランキングの前提は下記の通り。

・シリーズもの(単体での評価からぶれるので)

・同監督の作品基本1作のみ(数名愛がにじみすぎてランクインしているものもあり。でも2作まで)

・ジブリ、ディズニーあたり(汎用的なランキングになることを防ぐため)

・再度観る機会がなく、記憶から抜け落ちているもの(記憶にないのにランキングに組み込むのは愚の骨頂である)

では早速69位からスタート。

第69位『修羅(1971/日)』

監督:松本俊夫 主演:中村嘉葎雄

ATGにて低予算ながら傑作を作り出した松本俊夫の傑作。本作で注目してほしいのは音である。主演中村の修羅の道へと進む演技は圧巻。

第68位『穴(1960/仏)』

監督:ジャック・ベッケル 主演:ジャン=ケロディ

実際の脱獄事件をもとに、ジャック・ベッケルが遺作とした脱獄映画の傑作。息子のジャン・ベッケルも監督をしているのは有名な話か。

第67位『パリ、18区、夜。(1994/仏)』

監督:クレール・ドニ 主演:カテリーナ・ゴルべワ

1987年に起きた老女連続殺人事件をモチーフとし、移民、LGBTなどの社会問題から、無気力・孤独などが浮かび上がる。パリでは今でも地続きの問題だ。カテリーナがえぐいくらい美人。

第66位『Z(1969/仏・留)』

監督:コスタ=ガヴラス 主演:イブ・モンタン

コスタ=ガヴラス政治三部作の1作目。グレゴリス・ランブラキス暗殺事件より、事件が終息へと向かう感動と、裏にある苦しい現実が交錯する。政治サスペンス映画として傑作。

第65位『サンセット大通り(1950/米)』

監督:ビリー・ワイルダー 主演:グロリア・スワンソン

ビリー・ワイルダーの傑作。落ちぶれたスターのその後。サイレント映画期からトーキーに移り変わる中でおぼれていく闇。今なお語り継がれる名作。

第64位『ミスティック・リバー(2003/米)』

監督:クリント・イーストウッド 主演:ショーン・ペン

現在の”ある事件”を軸としながら、3人の幼馴染が歩みだすバラバラな人生。彼らがそれぞれ抱える傷を繊細に描いた傑作。

第63位『トリュフォーの思春期(1976/仏)』

監督:フランソワ・トリュフォー 主演:ジョリー・デムソー

子供を撮るのがめちゃくちゃ上手いトリュフォーの中でも、本作はとびぬけていい。作品全体の温かさは子供を見守る親のようで、どこまでも明るい空気を絶妙なさじ加減で作り出している。

第62位『真夜中のカーボーイ(1969/米)』

監督:ジョン・シュレシンジャー 主演:ジョン・ボイド

大都会の幻想は破れ、夢は儚く散る。
アメリカンニューシネマの傑作として、渾然と輝く名作。

第61位『エル・スール(1982/西・仏)』

監督:ビクトル・エリセ 主演:オメロ・アントヌッティ

『ミツバチのささやき』のエリセの傑作。前作よりも語りは雄弁でありながら、スペインの分断の歴史を辿る。

第60位『インセプション(2010/米・英)』

監督:クリストファー・ノーラン 主演:レオナルド・ディカプリオ

もはや説明不要のノーランの代表作。独特な世界観から壮大な映像表現へと広がりを見せる。作品に関しての考察も面白い。

第59位『サウンド・オブ・ミュージック(1964/米)』

監督:ロバート・ワイズ 主演:ジュリー・アンドリュース

ミュージカル映画の金字塔にして傑作。舞台背景により若干の政治色を感じるが、歌の力というものを強く感じさせる作品。

第58位『仮面/ペルソナ(1967/瑞)』

監督:イングマール・ベルイマン 主演:ビビ・アンデショーン

ベルイマン自身の内面の具現化か。複雑でありながら、自己の認識を再定義しようとする映画の表現方法の多様さを感じさせる傑作。

第57位『情婦(1957/米)』

監督:ビリー・ワイルダー 主演:タイロン・パワー

名監督ビリー・ワイルダーの大傑作。細かいセリフのやり取りや複線の張り方など、完成度が非常に高い。

第56位『ウイークエンド(1967/仏・伊)』

監督:ジャン=リュック・ゴダール 主演:ミレーユ・ダルク

ゴダールが政治映画に突入する直前の傑作。政治映画の前身作ではあるが、世界の混沌さを映画の自由さにつなぎ合わせ、パワフルな作品となりあがっている。

第55位『裏切りのサーカス(2011/英・仏・独)』

監督:トーマス・アルフレッドソン 主演:ゲイリー・オールドマン

新旧の名優が顔をそろえたサスペンス映画。二度以上の鑑賞は必須となるものの、点がいつしか一つの線となっていく様は圧巻。

第54位『緑の光線(1986/仏)』

監督:エリック・ロメール 主演:マリー・リヴィエール

ヴェネチアで金獅子賞の作品。おバカな恋愛変態コメディが目立つロメールだが、本作は女性の繊細さを感じさせる品の高い作品。

第53位『アメリカン・グラフィティ(1973/米)』

監督:ジョージ・ルーカス 主演:リチャード・ドレイファス

オールディーズが最高。60’sの古き良きアメリカの若者たちの一夜を描く。郷愁の日々を多くの人々に届けた本作はまさに傑作。

第52位『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014/米)』

監督:アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ 主演:マイケル・キートン

苦悩し、模索し、あがき続けるかっこ悪い男が自分自身の”バードマン”の姿に気づき飛び立つ姿に感動せずにいられない。

第51位『暴力脱獄(1967/米)』

監督:スチュアート・ローゼンバーグ 主演:ポール・ニューマン

こちらもアメリカンニューシネマ。権力に対する反抗。まるで男子校のようなノリの刑務所は犯罪者ばかりなのに楽しそうだ。最大の人間賛歌が見える作品。


以上でランキング終了!
この27年間で観てきた映画のランキングはざっとこんな感じ。
やっぱり映画は面白いし、知らない世界を知る機会にもなるから観ておいて損はないと思う。

フラットな視線や物事の見方、世界の複雑さなど、この世界で生きていて知ることができないことも映画は教えてくれるのだ。

あ~気が済んだので次はどんなことを書こうか考えないとな。

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