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ものうる人びと

編集出版・代理店・制作会社・法人広報・生活者として……いろいろな立場で広告に関わってきた著者による、広告にまつわる色々なテキストが集まっています。広告のまわりにいる人が、ふと足を…
広告にまつわる色々な文章が読めるマガジンです。ものを「売る」「得る」ためのフィクションとして広告を…
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#エッセイ

「コラボ脳」をリセットしたい

なんでもすぐに「コラボ」に沸き立つの、やめたくないですか? わたしは時々、自分自身にうんざりする。 流行りものがあるとそこに「あいのり」することが当たり前のようになtっている。「今だけ」「この店でしか買えない」というキャラクターのコラボグッズも、あらゆる場所で乱立されると、新鮮味がなくなってくる。 ・・・いや、そんなことを言いながら、まぁ買っちゃうけどね。ちいかわのキャンディとか。Suicaペンギンのファイルケースとか。すみっコぐらしのデニーズとか。るろうに令和版のビスケ

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あの日の「ちびまる子」には、もう会えない

「ちびまる子ちゃん」は、昨年はTVアニメ化30周年。今年は登場35周年だという。わたしは『りぼん』連載時も知っているけれど、熱心なファンでもない……こういう人って、実は少数派なのかもしれない。少なくとも「250万乙女」はいたはずなのだが。そんな立場から、今日は早稲田アカデミーの広告と、舞台化の話をします。 まる子、塾通いをおすすめする昨年から早稲田アカデミーの長期キャンペーン「まる子、本気になる。」も好評のようだ。中学生になったまる子と仲間たちが3Dで登場するのだが、季節が

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メタバースと大阪のこと

2021年10月が終わった。この最終週、Facebookのメタ化が発表されて、日本の総選挙では大阪が独立の機運を見せた。一見すると相反する事象だけれど、これらはつながっているのでは。そう思えてならない。 メタバースは時空の概念を越えるという。 日本に限らず、人は長い間、さまざまな空白を消費することで満たしてきたように思う。政治的な空白も、愛情の空白、時の空白も。あらゆる日常における空白を嫌い、消費することで満たしてきた。消費とは金銭的なものにとどまらない。時間や肉体、精神

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ルヴァン杯と呼ぶたびに「科捜研の女」を思い出してしまうのですが

ナビスコ杯ではそんなことはなかった。NABISCOのロゴが思い浮かぶだけ。ルヴァン杯のニュースを聞くたびに、ホームパーティをしている榊マリコが、こちらに微笑みかけてくる。 そもそも、よりによって、なんでルヴァン杯なのだろう。ヤマザキ杯でよかったのに。フランスの人は「?」なのでは。「パン種杯」って……フランスで突然「オコメ杯」とか「ウルチマイ杯」が始まったらびっくりですよね。というか正式名称でJリーグ杯って呼ぶのが趨勢なのかもしれない(調べ切れていない)。 CMキャラクター

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思いついった〜めも_211029(真)

昨日のタイトルと重複するところだった。ただ間違えただけなんですけどね‥タイトルをつけたのが深夜だったので…。 そんなわけで、10月も終わってしまいそうです。リモートで過ごすことが増えて季節感が薄れていたけど、いつのまにか秋が深まっていたようだ。しかもわたしの場合は9月後半から、ずっと「副反応が辛い」話ばかりしており……。ようやく、秋を楽しめる余裕がでてきたようです。🎃ハロウィン限定商品を食べる毎日。 そしてついに本日。オフィスの自販機に「あったかい」が導入されました。最初

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「ロゴを変えたい」というオーダーに舞い上がらないために(1)

「ロゴを変えたい」というオーダーについて考えてみたい。長くなりそうなので、まずは1回目。変わったのか変わってないのかわからない問題。変わったのがわからないのがダメってこと「ではない」です。 ※この記事は100円で販売していますが、月額300円のマガジンに含まれています。仕事中のランチから広告関連のレビューまで、広告業界の辺境地から見える風景を更新します。

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政権与党におけるバナー解像度の低さと、その諸問題について

選挙期間中の政党のバナー広告が解禁になったのですが、たいへん驚いた。 ※この記事は100円で販売していますが、月額300円のマガジンに含まれています。仕事中のランチから広告関連のレビューまで、広告業界の辺境地から見える風景を更新します。

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こんなキャラクターキャンペーンは嫌だ

キャラクターを使った広告・販促キャンペーンはありふれているけれど、常套手段だ。この1年近くは特に、人を動かす撮影をしなくて済むというメリットも重視されてきた。もちろん楽しい取り組みもあるけれど、キャラクターの動かし方に違和感があるキャンペーンは見ていてツラい。 ※この記事は100円で販売していますが、月額300円のマガジンに含まれています。仕事中のランチから広告関連のレビューまで、広告業界の辺境地から見える風景を更新します。

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2021年に見つけたセカイ系の創痕

先日、電車の中でひたすら胸がざわつく出来事がありました。電車広告に「セカイ系」の痕跡を見つけてしまったのです。「そんな馬鹿な」と思う人はいるかもしれませんが、割と本気です。「セカイ系」という単語は、もはや日常的に使われません。それにもかかわらず、その概念だけ、すっかり日常の風景に溶け込んでいました。いくら時代が変わると言っても、歴史と地続きの社会を生きていることから逃れられない。この感覚を、誰かと共有したくて、この記事を書いています。 まず、次の文章を読んでいただけるでしょ

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久しぶりにホモソーシャルなチーム編成で楽しそうなおじさんがいる話

前にも少し話をしたと思うが、この夏はパーテーション一枚隔てたところにホモソーシャルな短期プロジェクトチームが爆誕した。トップの画像は、Canvaの素材にちょうどいい(それぞれに似た)人物イラストがあったので、思わず拝借。パーテーションの中は、常にこんな感じだった。 もうすぐ定年を迎える男性プロデューサーAを筆頭に、コピーライター、アートディレクター、デザイナー……偶然にも男性だけのチームができた。この人選は偶然だと思いたい。商材は、男女関係ない。だから男性だけが呼ばれること

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定型文から距離を置いていきたい

先日、こんな記事を書いたのだけれど。 [あの世界的に有名な「〇〇〇」とのシークレット商品を企画中!] あらゆる定型文を駆使した広告でしたが、更新版を見れば、驚くほど見飽きた展開でした。なんてことはない。「世界的に有名な〇〇〇」とは「BTS」のことでした。最近、BTSを紹介するのによく使われる文言。一時期、9mm Parabellum Bulletの前に必ず「最もチケットが入手しづらいバンドのひとつ」をつけるのが流行っていましたが、それにも似ている。 https://mu

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「女性だけ」が売りの組織のお誘いを断った話

タイトルそのままですが、今日はこんな話です。 「女性向け商品を扱うから」という理由で、女性スタッフだけで構成している会社やチームって結構あるんですよね。昔からあったけど、一周まわって最近、むしろそれが正義みたいな風潮がある。 そうした場所からお誘いがあって、選考に乗る前にお断りしてしまった。正直、そういう息苦しさは耐えられないだろうと思った。たとえば、コスメやヘアケアは女性のためだけにあるものではない。 ※この記事は100円で販売していますが、月額300円のマガジンに含

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ハレパネで感染症対策をする会社について(あるある、なのか……?)

タイトルそのままの話です。こいつ何言ってるのかと思うかもしませんが、実話です。

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消費されるだけのコンテンツを作ってるという自覚がなくなったらマズいと思うけど

少し涼しい風が吹くと、なぜだか懐かしいことを思い出す。ひと息つきたいのだろうか。 わたしは雑誌の編集者になりたかった。そういう話をすると「なれば良かったじゃないですか」と言われるので、とても困る。就職氷河期の最盛期、ありとあらゆる会社から社会人として不適格と烙印を押され続けて卒業に至った人間なので、そんなふうに言われると「まぁ、採用されなかったんですよね〜」と明るく言うしかない。 ※この記事は100円で販売していますが、月額300円のマガジンに含まれています。仕事中のラン

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