香野わたる

どもりながら散らかす人生。批評とレビュー。虚構と現実についての文章を書きます。// ゲ…

香野わたる

どもりながら散らかす人生。批評とレビュー。虚構と現実についての文章を書きます。// ゲンロン「批評再生塾第4期」>>「ひらめき☆マンガ教室第3期」聴講生>>「SF創作講座」聴講生 https://spicyjam.info

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  • ものうる人びと

    編集出版・代理店・制作会社・法人広報・生活者として……いろいろな立場で広告に関わってきた著者による、広告にまつわる色々なテキストが集まっています。広告のまわりにいる人が、ふと足をとめてくれるとうれしいです。

  • もぬけ道

    正面から突破するのが疲れる毎日に。しんどくならないための方法を探リます。

  • ままならない身体

    ままならない自分の身体についての備忘録。人はさまざまな当事者になりうるのだ、ということが見えてくると思う。似たようなことでお悩みの方には「自分だけじゃないんだな」と思っていただけたらうれしい。※医療関係者ではありません。

  • ぼちぼちブックレビュー

    主に新刊・近刊のブックレビューです。自分のブログに転載することがあるかも。記事は無料公開ですが、記事中のAmazonリンクからポチっていただけたら、ちょっとうれしい。

  • ひらめき★マンガ教室 のーと集(在校生・卒業生のキロク)

    ゲンロンさん主催の「ひらめき★マンガ教室」に関連したnote記事の収集リストです。不明な点はお問い合わせください!!!※記事を有料にされる場合は一報いただければ対応いたします。

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*ご案内* note定期購読マガジン『ものうる人びと』について

こんにちは、香野わたるです。2021年夏から実験的に始めた定期購読マガジン「ものうる人びと」(月額300円)のご案内です。 コンテンツ中心になるコンテンツは、広告を世の中と人をつなぐ「フィクション」と捉えた読みものです。とは言っても、書き手はセンターポジションで輝く(もしくはフィクサー的に暗躍する)クリエイターではありません。広告業界の辺境にいる者です。 眩しいヒーローインタビューや作り手にスポットライトを当てる記事ではなく、ここでは、できるだけ外側から広告を見たいと思っ

    • 美しい歯車になるためのラプソディー

      広告でものを買うときに、何か満たされるものがあるとしたら「一体感」かもしれない。 最近、組織の歯車になるっていうのはどういうことのなのか、と思いながら、そんなことを考えている。

      • 雲隠

        「光る君へ」が思ったのと違ったからと言って、嘆いている暇もない。鏡を見れば、自分の髪型がおすべらかしできそう。何ヶ月も美容院に行ってないことに気づいて予約を入れた。 1月は行く。2月は逃げる。3月は去る。 こうしている間にも、新宿西口の工事は進んでいて、東口が見える。ぽっかりと広がる空が良い感じ。 く 今月はこれにて。

        • 未知との遭遇を拒否することについて

          2024年の幕開けは災厄とともに始まった。過去形で書き始めてしまったけれど、まだ終わっていないし、災いの真っ只中だ。だからなのか、優雅さなど知らない風を吹かせて1月が過ぎようとしている。 北陸を中心に襲った震災に関して、色々なことが言われている。言われ方というのが特徴的だ。とてもわかりやすい形で政治的な態度によって分かれていて、それはとても気味が悪い。そんなに白黒分かれるものだろうか。 どちらの側でも、多くの人がつとめて平静を装おうとしているようにも見える。それは冷笑的と

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        記事

          振り返りたくなくても、年は終わる

          今日が12/31だなんて信じられない。もう、そこまで2024年は来ている。しかし寝るまでは12/31だ! と思いながら3時間ほど経過して、やっと投稿画面を開いている状況に、なんだかもう全てを投げ出したい気分だ。 2023年は、とかく我が身の不自由さと向き合った1年だった。それは最後の最後まで変わることはなく、どうしようもない倦怠感に襲われている。明日は今日の続きだと思うと、やるせない。 自由とは何か、なんて40を過ぎた人が考え込むのは馬鹿らしいかもしれないが、手に入れたか

          振り返りたくなくても、年は終わる

          女性専用・脱ピンクのすすめ(一度くらいやってほしい)

          2023年が終わろうとしている。年の瀬にわざわざ取り上げることでもないと言われるだろうとは承知のうえで、車両広告について今年ずっと考えていたことを記しておきたい。関東で実施されている女性専用車(両)のことだ。 都営大江戸線では、2023年1月18日から女性専用車の導入が始まった。ちょうどその頃から勤務先への乗り継ぎを大江戸線経由にしたので、制度スタートとともに乗り合わせたことになる。 女性専用車とされた車両に、おそらく想定されていないだろう乗客を見かけるケースはある。都内

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          女性専用・脱ピンクのすすめ(一度くらいやってほしい)

          有明までたどり着く前に、文フリについて振り返っておきたいこと

          文学フリマ、略して文フリ。noteの記事を読む人は、よく聞く名前かもしれないが、キー局TVのニュースで「今日のニュース」で取り上げられないし、わたしの家族は誰も、存在すら知らないはずだ。それほど小さな文化圏で画期的なことが起きようとしている。 公式サイトを引用すると[作り手が「自らが〈文学〉と信じるもの」を自らの手で作品を販売する、文学作品展示即売会]で、現在は日本国内8箇所の会場で開催。東京は春と秋の2回行われるのが定着していて、先週土曜日、11/11(土)に東京流通セン

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          有明までたどり着く前に、文フリについて振り返っておきた…

          夜型人間の睡眠時間の産出【ままならない身体】

          とにかく眠い。とにかく眠れない。この2つは両立する。ぜんぜん威張れないことだけど、とにかく同時に起こるので困る。 「眠れない」には2種類あって、片方は「寝てる場合じゃない」。もう1つは「目をつぶっても睡眠ができない」という状態。その結果、一日中眠い。 色々と事情はあるが、大きな理由は「集中できるのは家族が寝静まってから」という前提があるから。最近の傾向からすると「夜1時から朝4時までが勝負」である。正味3時間ぐらいで、何ができるのかと思うけれども、やらなくてはならない。

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          「コラボ脳」をリセットしたい

          なんでもすぐに「コラボ」に沸き立つの、やめたくないですか? わたしは時々、自分自身にうんざりする。 流行りものがあるとそこに「あいのり」することが当たり前のようになtっている。「今だけ」「この店でしか買えない」というキャラクターのコラボグッズも、あらゆる場所で乱立されると、新鮮味がなくなってくる。 ・・・いや、そんなことを言いながら、まぁ買っちゃうけどね。ちいかわのキャンディとか。Suicaペンギンのファイルケースとか。すみっコぐらしのデニーズとか。るろうに令和版のビスケ

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          場面と画面のなめらかな移動

          X(旧Twitter)のリンク先見出しが表示されなくなった。夏あたりから薄々気づいてはいたものの、秋を迎えてキチンと実装された。もう戻ることはないだろう。 この仕様変更について、その目的はX(旧Twitter)での滞留時間を増やすためである、という分析が多い。そりゃもちろん、ハブではなくて自分のメディアの中で物事を完結させたいのは当然だろう。それと同時に“will greatly improve the esthetics.”というイーロン・マスクの言葉は捨て置けない。単に

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          「女の仕事」が消えた世界は、まだ来ない ~車内販売ワゴン終了に寄せて~

          11月から、東海道新幹線の車内販売のルールが変わる。どの席に座っていても、ワゴン(最近は肩掛けバッグのみも多い)販売がやってくるものだったけれど、もうおしまい。 聞こえてくるのは、アイスはどうなるんだという話ばかり。もちろん、アイス問題も憂慮すべきだが、各メディアがこぞって追いかけるほどのことだろうか? 17、8年前のこと、ワゴン販売を含めたパーサー職を「女性が長く働ける、稼げる、輝ける、活躍できる」として持ち上げていたはず。あとは、訪日外国人が増えるから「英語力を活かせ

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          予告と詫び状

          予告と詫び状 有料マガジンなのに、時間が空きすぎました。どうしてかと言えば、学校法人でやっている仕事が、まったくもって終わらなかったからです。元をたどれば身体のせいなのですが。小説の作品に間に合わない身体でも、何か書けばいいものを。 自分の悪い癖で、なにかあると、すぐに橋を切って落とすような真似をしてしまいます。気づけばもういい大人なので、そろそろ悪い癖をやめなければ……と思っていたところでして。まずはこの有料マガジンから手を付けてみます。方針改めて、売ること/得ることに

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          吃音(きつおん)のことを久しぶりに考えた【ままならない身体】

          朝日新聞(デジタル)「吃音芸人 炎上騒動と"話す"ということ」のおかげで、勤務先が休みなのに消耗してしまった。あまり当事者だからという話はしたくないが、記事の内容や反応に目に余るものがあるので、考えを整理してみた。※ちょっと長いです。 「吃音芸人」て何だろう 連載のタイトルで「吃音芸人」と立たせておきながら、「話芸」と日常の「会話」を混同させている。場を掌握する技術を含む「話芸」と、普通に「話す」ことでは次元が異なるのに。 そもそも笑いは露悪的なものを孕んでいて、誰かが

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          「AIに使われてる」事実に気づかないのが一番怖い

          先日、勤務先の某打ち合わせで起きたこと。 とある教授が「Chat GPTに聞いてみたのですが」という枕ことばともに、資料を配布した。こちらから事前に送付した提案の是非について、AIに聞いてみたらしい。その原稿内容がびっしり書いてあった。

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          「AIに使われてる」事実に気づかないのが一番怖い

          広告を作りながら「保守の心」を感じるのは難しい

          いわゆる左向きの家で育ったせいもあるだろうが、保守なるものに触れずに生きてきた。不本意ながら、様々な指標を図るテストでは常に「ラジカル」だの「独創的」と言われてしまう。 しかし、わたしは基本は大事だと思っている。「守破離」のための基本は大事にしたい。自分では滅茶苦茶な文章を書くこともあるが、見知らぬ人の指摘をやたらと「着物警察!」とラベリングして、年配者を小馬鹿にする人も苦手だ。 それでも、たぶん保守なるものに触れてこなかった。それは家庭環境だけではなくて、広告業界にいた

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          SPにつながらない広報が要らないって言うのは、生産性の話と似ている

          「制作会社から事業会社に移って広報をしています」そう言うと、ちょっといい感じに聞こえるらしい。今後、多く見られそうな転職の流れだ。たしかに需要はあるし、ハマったら強い。 ただ、広告業界からの転職を考える際に、抜け落ちていしまいがちな視点がある。

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