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全員がリスペクトしあえる世界を

「みんなが主役になれる場所をつくりたい」
この想いが、真ん中にありました。カレーを一緒につくるイベントでは、上下も主従関係もない。みんな子どもに戻っているような感じ。それぞれができることを担うというよりも、率先して、役割を果たしていく。
得意なこと、好きなことで補い合う「おたがいさま」の関係づくり。
どうでもいい「権威」とか、「肩書き」とかを、解放したい
んですよね。
それぞれの、すべての役割がすばらしいし、かっこいいし、楽しいし、意味がある。そう思えたら、全員がリスペクトしあえる世界が作れる。そう、本気で思ってます。

障がいがある子たち向けを経営している会社から声をかけていただき、「地域のなかで、お金を稼ぐ」という経験を中高年の子たちにもってもらうため、カレーを一緒につくって、一緒に販売するということをやりました。
先生方から、「こんなに楽しそうに何かをつくっている姿が本当に珍しい」と言われました。
難しいことはしていなくて、野菜の皮を向いたり、プロセッサーを押してもらったり、お米を炊いてもらったり。健常者も障がい者も関係なく、同じ作業をしてもらいました。

障がいを持つ子どもたちを、マイノリティな人たちがいることを、ちゃんとリスペクトしよう、と思った瞬間、すでにそこには壁が生まれています。そうではなくて、もっとひとりひとり、個性を持った人として、みんな同じ目線で生きられる世界にしていきたい。そんなことを思って、カレーで場をつくっています。

多様性という言葉があって、そういう風潮も逆につらいと思う人がいることも知った。
セクシャルマイノリティというだけで、まわりが必要以上に優しくしてくれたり、「うんうん、わかるよ」という言葉をかけてくれた。
他人は、それが優しさだ思っているのに、言葉をかけられている本人は、傷ついている。そんなことを望んでいるのではなく、ひとりの普通の人として接してほしい。ただ、それだけ。
日本はそういう理解が遅れているし、理解しようとすればするほど、距離を感じてしまう。
だから「お互いを理解しよう」というイベントは絶対にしたくない。
どういう風にデザインするかは、毎回手探りだけど、10人ぐらいの人とカレーをつくって食べる、というシンプルな会のなかに、マイノリティの人もまざっている。
こちらが、「理解し合おう」という時間はとらず。自己紹介やカレー作りのなかで、自然と開示される時間をつくって、友だちができる。それでいいと思ってます。

障がいを持つ子どもたちも同じ想いがあると思う。障がいを持っているから周りから優しくされる。もちろん、「何か困っていませんか?」と声をかけたりすることは配慮だけど、「○○だから××してあげましょう」という特別扱いはされたくない。ひとりの人間として扱ってもらうことを望んでいると思っています。
シンプルに、ひとつのものを一緒につくる、みんなが関わりやすいものが、カレーだと思っているので、いろんな人をまぜて、つなぐ役割を担っていきたい。

混ざり合わないものが、きっかけがあることで、一緒のものになる。

「まぜる」を、カレーで表現すると、水と油は混ざらない。でも、ヨーグルトを混ぜて、乳化作用を起こすと、おいしいカレーがうまれる。融合している感じなんです。
一緒の空間にいるだけでは、バラバラに何かしているだけで変わらない。ひとつに融合するためには、乳化させる何かが必要。
性別や、国籍、学歴、住んでいるところ、権威、肩書き。
そんなどうでもいいことが理由で、分離して、混ざっていなかったりする。本質的に混ぜるところまでいかないと、お互いをリスペクトし合うことはできません。

分離させている権威や肩書きのような、どうでもいいことを脱ぎ捨て、ひとりの人として解放させ、場や人に「混ざる」ことによって、上下関係ではない役割みたいなものが見えてくると思っています。
見つけた役割を全うしていくなかで、自分自身に自信を持って、自分の好きなことややりたいことをしながら、周りをちらかしに行く。好きなことに進んでいける。一番はじめに、混ざるという体験があるからちらかっても大丈夫なんです。すでに混ざったコミュニティがあるから、ひとりじゃないし、チームがベースにあって、あらゆる方向にちらかっていける。
自分の個が立ったタイミングで、次は個と個でつながる。そしてまた混ざる。

まざって、役割をにぎりしめて、動ける人が増えると変化がおきて、ちらかって、自分でアクションを起こせるようになる状態になる。人によってはきっかけがあればすぐかもしれないし、1年、2年、それ以上になるかもしれない。
動いていくなかで、組んだらおもしろそうな人や、自分にないものを持っている人とつながることができる。
ひとりで進むには限界があるけれど、仲間を得たら、もっと先にいけるかもしれない。
新しい挑戦に今チームで進んでいるから、言えること。

それぞれの役割を握りしめて、理想の未来を描きながら。


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