クリスチャニア自治区で思ったこと

2016年6月6日に家族旅行でクリスチャニア自治区(Freetown Christiania)に行ってきたので訪問記。

クリスチャニア自治区とは
デンマークの首都コペンハーゲンにある自称自治区。面積は0.34 km2。代々木公園(0.54 km2)や、東京ディスニーランド(0.51 km2)よりもやや狭いくらいの広さに1000人ほどが暮らしているそうです。放棄された軍の所有地を周辺住民が占拠したことに始まり、ヒッピーやアナーキスト達が自治を称して住むようになったそうです。
もともとは要塞の城壁だったようで、Google Mapを見ると特徴的な形をした稜堡が運河に突き出しています。有名なスカンジナビア料理店であるNomaもGoogle Map上ではクリスチャニアの領地内にあるようです。

どうやって行くの？
コペンハーゲン中央駅の東にあり、王宮や運河などの観光名所を見ながら30分ほど歩くと着きます。地下鉄M2、M3線のChristianshavn St. 駅からは徒歩5分ほどです。

実際行ってみて
現在でも政府との抗争（と呼べるほどのものか見てないのでわからない）があるそうですが、のんびりした場所でした。地球の歩き方でも紹介されているようなコペンハーゲンを代表する観光地です。兵舎だったと思われるレンガ造りの建物が整然と並び、ところどころに軍用車ぽい車が放置されています。(写真は2台ともVOLVO社製)

どこに行ってものどか。

意味もなくパンが刺さってる木。

経済活動
住人が何で生計を立てているのかはわかりませんが、実際に目で見た経済活動は4つ。

・観光
中央広場には屋台が数十店出ていてクラフトビールやケバブを食べることができます。

・Christiania Bike
クリスチャニアで考案され製造されている前かご付き自転車です。積載量100kgなので子供から大人まで前カゴに入れて運べます。クリスチャニアだけでなく、コペンハーゲン市内ではどこでも見かけますし、東京や京都でもたまに見かけます。
https://www.christianiabikes.com/
ちなみに日本では大阪のEURO Bikeで扱ってるようですが、最安モデルでも40万円以上してとても手が出せません。。

・廃品リサイクル
家電や生活雑貨が並べてある巨大な倉庫がありました。年中フリーマーケットをやっているぽいです。

・薬物
メインストリートにおそらく大麻と思われるものが売ってました。カメラを向けたら怒られたので写真は撮ってません。

行ってみて思ったこと
どこに行ってもおしゃれな建物や優雅な人が生活していて、物価の高いコペンハーゲンでは、日本人である自分たちは発展途上国から来たと錯覚する（実際そうかも）ような感覚を覚えます。それが中心部からすぐのところにあるクリスチャニアは、半世紀前の格好をしたヒッピーや移民たちがのどかに生活していて、歩いて別の国に来たという印象。クリスチャニアがすごいのではなく、クリスチャニアという異質のコミュニティを（いろいろあったようですが）受け入れたコペンハーゲンがすごいなと思う。何かあったときに逃げ込めるオルタナティブな世界を包含している国は、それだけ余裕があるということであり、その余裕がさらなる余裕を生んでいくんだと思う。いろいろ記事を見ていると、クリスチャニアは最先端国家を形成してく上で欠かせない人たちを排出しているらしい。

Chrisitiania Bikeとこの時4歳だった娘。

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