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あの日のこと

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#日記

あ、先輩

あ、先輩

びっくりした。音も無くいなくなったのに、突然現れた。
とっくに最寄り駅には住んでなくて、家を引き払いに来たタイミングだったらしい。偶然の再会だ。

一緒にお昼ごはんを食べた。
「マジか」を多用する先輩は職場と少し違ってた。
後輩と話すときの、なんていうか、埋めようとしてるときのような気がして、せっかちなのか、気遣いなのか、居心地がよくないときの、だと思う。
先輩は人との居心地の悪さに慣れていなさそ

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さよなら、先輩

さよなら、先輩

好きな先輩がいなくなった。
掛け持ちしているバイト先、久し振りに出勤して、あれ、最近先輩いないな、って。

机の上にお菓子が置いてあって、
「お世話になりました ツカ」
いなくなってしまったんだ。
って気づいた退勤時、動揺を隠す為にお菓子を食べた。袋は上手く開けられなくて割れたクッキーが少し飛び散った。

わたし、連絡不精だし、聞きたい人の連絡先こそ聞けない性格で、だから先輩の連絡先を知らないまま

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レンズとわたし

レンズとわたし

仕事柄カメラを触る。今の店で働き初めてから1年以上経った。

カメラってーのは高価な嗜好品であるから、私物としてはそんなに持ってない。

だが出勤する度に必ずといっていいほどカメラやレンズに触れる。

特技!や仕事!とまではいかないがそろそろ趣味の欄に「写真」と書けるのではないかと思う。

もともと亡くなった祖父の影響でフィルムカメラに興味を持った。

初出勤でMINOLTAのフィルムカメラを見か

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