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40歳、高校教諭免状を取得(その3)

問題となったのは『技術に関する証明書』と『人物に関する証明書』だ。これは学校長(僕の場合は会社員なので組織の長、例えば部長)が職印を押して証明するのだけど、僕の上司がそれを拒んだのだ。

部長いわく『自分は着任したばかりだからあなたの3年間については証明できない』、『人事部が証明するべきじゃないのか?』、『そもそも仕事と何の関係があるのか?』まあ個人の自己啓発や資格取得に最初から協力するつもりがないのが良く分かった。
仕事と関係ないことなどやらずに働け、転職でも考えているのか?とまでは明言はしなかったがニュアンス的にはそのような口調で全否定だった。

人事にも聞いてみたが前例もなく、やっぱり上司が証明するべきじゃないのか?という見解で時間ばかりが過ぎていった。

各署に聞いたりすればするほど『あいつ転職するらしい』と噂が立ったり、上司との関係性も悪くなってしまい、先輩からは『しばらく大人しくしておけ』とアドバイスをもらう事態になってしまった。

もはやここで断念か。。。という段階になってひとつのアイデアが浮かんだ。僕の勤務する事業所の所長なら証明書に押印してくれるのではないだろうか。
事業所長は僕が入社以来ずっと現場やプロジェクトで上司的ポジションでいた人だし相談をしてみた。
『そうか。わかったよ。技術も人物も優秀なのは知ってるから書類持ってきて。』
あっさり解決した。

書類の性質や書きかたについては良く説明をして理解をしてもらった上で職印を押してもらった。
ここまで2~3ヶ月かかった。。。

そして書類を揃えて申請してから2ヶ月ほどで教諭免状が届いた。


もちろんすぐに息子に報告した。
『先生になりましたけど何か?』

息子は『やると思った』という表情でいたが少し効果はあったようだ。
そして彼なりに努力して無事に志望校に合格を果たした。

めでたしめでたし。

P.S.
今は僕も組織をマネジメントする管理職だけど、良い上司になるにはどうしたら良いか未だわからないことも多い。ただし今回の経験でわかったことは『自分がされて嫌だったことは絶対しない』。それだけでも多少マシな上司になれるのではないだろうか。

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