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最新の論文・研究成果を難関試験に活かす勉強法「実験」から「実践」へ

コントロールシートとログシートで、確実に実力を伸ばす
 公認会計士試験・税理士試験・日商簿記1級
司法試験・司法書士・行政書士・社会保険労務士等
あらゆる試験の対策に有効

注:後日公開を有料にする予定なので、一部の項目:1準備編、2最新の学習科学のエッセンス、4実践コントロールシートは、目次を詳細に記載しておりません。ご了承ください。


0:はじめに

 本書は、特定の試験の勉強方法を詳細に解説したものではなく、勉強のための道具(教材のカスタマイズ)と分散学習などの科学的な方法をベースにした著者が独自に開発した管理シートの使い方(コントロールシートログシート)、そして習慣(兵站)の技術について解説しています。通常の書籍であれば、購入に結びつくような自分の体験のような「フック」となる文章を掲載するかと思いますが、本資料では、そんなことはしないで、簡潔に方法論を理解して、いち早く実践していただくために、体験談や著者の物語などは記載していません。ただ、著者がどのように上記の道具を利用し、管理シートを利用していたかを記載します。読み進めるなかで、一つでも役に立つなと思ったものは、実践していただきたいと思います。

 タイトルには、さまざまな資格試験の名称が記載されていますが、そのなかでも著者は、日本の最難関国家資格の一つである日本の公認会計士(その他に、日商簿記1級も取得)として登録しております。(胡散臭いという方は、トップの画像に、国家試験の合格証書と最終的に会計士として会員登録したときにもらえる会計士のバッチの写真を載せていますので、本物であることは確認できるかと思います。)
 本書の方法は、あらゆる試験、特に難関試験には特に有効だと考えております。なぜなら、本資料に記載してある方法は、比較的最新の学習科学や学習心理学という分野の研究で世界的な研究者中長期的に最適と考える方法(最後に参考文献を掲載)を著者が資格試験のために最適化して適用させるために編み出された方法(コントロールシート及びログシート)であり、非常に再現性が高いものだと考えております。よくある書籍は、科学的な研究によって、◯◯という「実験」を△△人に対して行ってXXXXという効果がわかりましたというレベルにとどまっています。本書が異なるのは、その科学的な「実験」をもとに、実験の成果を資格試験用にカスタマイズして、効果的かつ効率的に引き出すためのコントロールシートおよびログシート(両者とも何度も改善して、最終的にいまの形になっております)を利用して、おおよそトータルの勉強時間が3000~4000時間を超えるような国家試験で、実際にそのシートをもとに、学習を「実践」して著者は、試験に合格しており、単に効果を羅列したものとは、一味違うものとなっています。

 これらの学習方法・技術は、あらゆる学習ジャンルに有効ですが、特に、習得までに時間がかかる会計学(財務会計・管理会計)税法科目(法人税・消費税・所得税・相続税など)過去問等の演習問題へ適用すると、特に有効だと思います。著者は、特に会計科目や税法科目が決して得意科目ではなく、どちらかと苦手意識があったのですが、コントロールシートをメインに学習を管理することで、最終的には得点源とすることができました。また、別のアプローチとして、脳科学についても論文等で科学的に明らかになっているものを、細胞レベルで脳によいという実験を実践していました。これらについては習慣(兵站)の技術として解説しています。

本書を類書と比較すると以下の通りになります。

勉強法の書籍の類型

参考資料として、本書(本書というよりこのNOTE)の出典元になっている資料のリストを最後に掲載しています。また、コントロールシートとログシートをファイル形式でダウンロードできます。カスタマイズ可能なようにExcelファイルにて配布いたします。必要に応じて、各自改変して利用してください。

自分でさまざまな学習方法を試すのも、選択肢の一つかとは、思いますがすでに世界中の学者・研究者が、さまざまな学習方法を実験して、効果的な方法が高い精度でわかっておりますし、医学のように、fMRIで脳に良いものはかなり判明しているので、それらの世界の叡智を生かした上で、効率的に国家試験に挑むことをおすすめします。

期間限定で2章まで無料公開しています。
2023年10月末までの限定価格にて安く販売しております。
このため、早めに購入されることをおすすめします。適宜内容は修正加筆を行う予定です。2万4千字を超える文章になっているため、多少読むのに時間がかかりますが、これを読めば、時間の節約にもなりますし、資格試験の勉強を自信をもって進めることができるようになるかと思います。

1:準備編

テキスト・問題集・答練を○○せよ

 この方法は、司法試験・予備試験 この勉強法がすごい! 単行本 平木太生 (著) に掲載されている方法で、書籍を裁断した上で、26穴を開けてバインダーに綴じ込む方法が解説されています。もしこれを裁断しないで、メモをはったりするとかさばったり、テキストがだんだん歪な形で膨らんでいき、メモが剥がれたりして、どのメモか分からなくなったりして、トラブルの原因となりますが、この方法は、テキスト・問題集・過去問・答練もすべて裁断した上で、教材を運用するので、管理が統一されており、非常に資料の整理が容易になります。教材を一元化して管理することで、資料へのアクセススピードや検索が容易になったり、完全に平らに開くので書き込みがしやすかったりと、ひと手間加えることで、使いやすさが格段に上昇するので、長時間教材と向き合う必要のある難関試験には、特におすすめの方法になります。

裁断機と多穴パンチ
 
私は、紙の書籍をPDFにする作業を日常的に行うため、専用の裁断機を保有していますが、キンコーズなどのサービス業者も書籍の裁断サービスを行っています。また26穴や30穴を開ける作業は、結構手間なので、私は多穴パンチを購入していますが、これは新品で購入すると高額(5万程度)なので、ヤフオクやメルカリでしばらく出品がないか探してみるとよいと思います。私は1.5万程度で購入することができました。

追記:穴あけサービス
調べたところ、製本サービスなどをおこなっている会社で、穴あけのサービスも行っているところがあるようだ。テキストなどは、まとめて外注で穴あけサービスを利用して、答練なんかは、小型のゲージパンチで対応するなどすれば、大型の多穴パンチは不要かもしれない。

バインダー(大中小)
 
バインダーのおすすめは、3つあり、1つ目は、保管用や自宅等で利用するための信誠堂のテキストバインダー(医師・司法試験・司法書士・会計士・税理士などの難関資格向けに最適として宣伝しています。ファイルできる枚数が500枚程度(1000ページ))2つ目は、マルマンのバインダーがおすすめです。これは、一般的な多穴タイプのものです。そして、3つ目は、出先で利用するバインダーとして、無印良品から販売されているリフィルノートB5版がおすすめです。特に答練の解説は、約一回分が収まるので、持ち運びに最適です。

 無印良品のリフィルノートは、完全に2つ折にできるため、狭いスペースでも広げやすく、カフェや狭い机でも作業しやすいメリットがあります。問題の冊子と解答の冊子を2つ並べてもカフェ等の机で十分に作業可能です。デメリットとしては、背表紙部分がないため、何冊も縦置きすると何のファイルなのかぱっと見わからないというデメリットがあります。このため、私は、B5の2つ穴のフラットファイルのプラスチック部分を外して、無印のファイルに養生テープで無理やり貼り付けて背表紙を作っていました。また会計士試験の場合、TACや大原だと問題は、A4で配布されていので、A4の30穴のファイルも無印から販売されているので、私は購入していました。会計士試験の場合、本番の試験用紙サイズは、A4となるため、問題用紙と下書きは、本番のサイズで行うことがおすすめです。

テキスト・答練等をカスタマイズする

ノートページを追加する
 
なぜ26穴バインダーを使うかというと、専門学校で配布されるテキストや答練の解説は、多くの場合B5のため26穴のバインダーが最適だからです。26穴を開けると良いことがもう一つ、B5サイズのルーズリーフを追加できること。これで、スペースを気にしないでどんどん追加メモを加えることができます。特に会計科目(財務会計・管理会計)および税法の計算は、計算の下書きが、迅速かつ正確に解答するための重要な試験上のテクニックとなるとので、本番と同じような再現された下書きをのこして、ルーズリーフに書き込んだ上で、ファイリングしていました。場合によっては、答練の問題をB5にコピーしたものにメモを追加したものをファイリングしていました。個人的な利用方法を解説すると、もともとテキストや解説にページ番号が付けられているので、例えば24ページだとしたら、ルーズリーフの端に24-1とか24-Aという風にメモして、どこページに紐づいた追加ページなのかわかるようにしていました。一部の専門学校や特定の講座は、もとから26穴が空いてあることを考えると、バインダー形式で教材を管理することが、専門学校側もメリットがあると考えているのでしょう。

 ちなみにノートは、コーネルメソッドという方法で作成すると効率が良いと思うので、知らない方は、下記をご参照ください。
 ルーズリーフに、定規でさっと線を引いて作成していたので、特に専用の用紙等は利用していません。

 ちなみに、定規は、下記を利用していました。30CMの定規ですが折りたたみ可能なので、便利でした。

インデックスを追加する
 
普段は、前述のテキストバインダーにファイリングしていましたが、持ちあるするときには、無印のリフィルノートに綴じ込んで持ち歩いているため、章ごとにさっと取り外し易くするため、インデックスのページを買って、マジックで章番号をメモした上で、綴じ込むようにしていました。
 マルマンのインデックスは、マジックで書いた部分を消しゴムで擦ると消すことができるので便利です。あと100円ショップで購入したものも利用していました。

メモや付箋を追加する
 
メモのテクニックとして、相互参照できるように、※を相互に振って紐づきの関係がわかるようにしたりして、素早く相互参照できるようにしていました。コーネルメソッドのキーワードの欄に※などを記入。この手のメモテクニックは、いろんな本が出ているので、良さそうなものを1冊ぐらいは読んでもいいと思います。付箋はフィルムタイプのものが、耐久性があり良いと思います。

 会計の論点と税務の論点を同時に考えさせたり、日本の会計基準とIFRSの基準の論点を両方考えさせるなど複合して考える論点や、会計なのか税務なのかもはやよくわからない融合したような問題が出題されることが、会計士の修了考査には、ときどき出題されていましたこのため、テキストに記載されている箇所がかなりことなるため、相互に参照できるように、テキストの番号やページを、それぞれにメモして、相互をできるだけ確認してそれぞれの差異を理解するようにしていました。

メモする内容:思考の補助線・タグ化
 
基本的な考え方:再度確認したときに、思考の補助線となる考えやタグ化された情報を勉強メモする。
 思考の補助線としては、解説文を「要するに◯◯」などと端的に要約したものや類似論点や対立する考え方をメモする。
 タグ化情報として、テキストに掲載されている問題番号の付近に、日付、重要度の独自マーク(◎◯△✗など)、問題で配点が設定されていない形式の問題集の解答に、独自に採点箇所に番号を振り、採点箇所が何箇所あるのかメモしておく、この考え方は、「仕事を加速化する技術」という本で解説されています。

 この書籍のなかで、デコードという言葉で、説明されているものがあり、デコードとは、プログラミング用語で、ある一定の規則に従って別の形式に変換されたデータを元に戻すことをさすが、ここでは、本来ある業務を行うときに気がついたポイントとか自分の頭の中に浮かんだホットな情報や読み解いた情報のことを指している。このデコード情報というのを試験に当てはめると、会計学や税法の試験で言えば、問題分に印を付ける作業や下書きとして、残した情報のことだ、本書では、デコード情報は捨てるなと書いてあり、できるだけ理想的な下書きを完成させて、時には、A4の問題文のサイズからB5の解答解説のサイズに縮小コピーして、デコード情報を残して、2回めやるときに、デコード処理がうまく再現できているか確認していた。

 会計士の試験であれば、連結のときに、この下書きで、法人税であれば、各費目を分類するときに問題文に、このマークを付けて・・・みたいな早く解くためのデコード処理された情報がある。これを丁寧に行うのだ。

国税庁のHPなどから専門情報を印刷する
 
テキストでは、解説が不足している論点は、WEBの情報をA4サイズに印刷する際に、半分にしたものA4に2ページ分の印刷をする設定に変更して、印刷したものを半分にカットして、多穴パンチで処理したものをファイリングしていました。同様に専門書をPDF処理した資料についても同様に、必要箇所だけ印刷してファイリングしていました。

合格したらガバットファイルに保管する
※合格後にテキストが不要になった場合は、ガバットファイルなどの、大容量の2つ穴タイプのバインダーに保存するようにしています。もしくは、全部PDFスキャンしたあとに、紙は処分してしまうのがよいでしょう。

コストは掛かるが、ここは思い切って設備投資を!
 
設備投資だけで、裁断機(数千円~4万程度)、多穴パンチ(数千円~5.5万)、テキストバインダー(10冊の場合:2.4万円)、最上級の物を新品で揃えると、10万超えてしまいますが、中古等を利用して購入することをおすすめします。
 特に他穴パンチの大型のものは、穴あけ作業の効率化のためには、必要不可欠であり、裁断機は、カッターとカッターマットだけで代替しても、多穴パンチは、よいものを購入したほうが良いと思います。特に会計士や税理士を目指すのであれば、思い切って、投資しても良いと思います。労働装備率という指標がありますが、受験生装備率の数値をすべて把握できるとすれば、合格者と不合格者の受験生装備率がもし比較できるとすれば、おそらく、合格者の受験生装備率は高いのではないかと思います。

 会計士試験の場合、国家試験のときに26穴を使っている人が多いわけでは有りませんが、修了考査のときは、テキストバインダーを使っている人を何人も見たので、少数派とはいえ一定数いるものと認識してください。私は、範囲が広い学習範囲のものは、この方式が便利なので、継続して他の学習にも活用しています。

 身も蓋もない話ですが、東大生の親の所得が日本の大学生の親のなかで高いというデータを聞いたことがないでしょうか?。会計士や司法試験などの難関資格試験については、主な受験生のベースは、各種の資格専門学校などで受験生教材は均質化されていると考えると、差異を生む勉強時間勉強方法以外で何があるかと考えるとやはり勉強道具であり、生活習慣になると思います。このため、道具にはある程度は、こだわったほうがよいかと思います。本番で利用するボールペンも文房具をたくさん扱っている店で、何種類も試して、自分がしっくりくるものを選ぶ方がよいでしょう。

ADF付きのプリンター&ドキュメントスキャナ
国家試験のときの短答式や論文式のときに力を発揮したのが、ADF付きのプリンター(用紙を自動的に送ってれる装置があるもの)は、効率化の観点で非常に役にたちました。どうしても2回目以降に答練を解くときに、書き込みを消すなどの作業は面倒だったので、問題を解くときに、予めコピーしたものを利用するようにしていました。修了考査のときは、問題文と解説はすべてスキャンしてしてから利用するようにしていたので、必要に応じて、PDFにしたものを印刷していました。

いろいろ道具を紹介していますが、最低限1つあればというのは、やはりADF機能付きのプリンターかとおもいます。これがあれば、一応印刷、コピー、スキャンも全て対応可能です。私は下記のタイプを使っています。

流行のPDF学習は有益か?
 
PDFで勉強するというのも不可能ではないと思いますが、結局アクセススピードや付箋などのタグ処理の効率化で考えると、いまだに紙で勉強したほうが良いと思います。そんなに範囲が広くなく、難易度も難しくない試験であれば、PDF勉強でも大丈夫だと思いますが、範囲が広く、勉強量が膨大な試験はいまだに紙をベースにした勉強がよいのかと思います。外出先で確認したいときには、便利ですが、メインには、今のところならないと感じています。簿記の3級や2級レベルであれば、別にPDFで勉強してもよいかと思います。1級だと内容が難しくなってきて、下書きの書き方などがポイントとなってくるので、資料へのアクセススピードや閲覧時の一覧性も考えるとやはり紙がよいかと思います。ただスキマ時間を有効活用するということを考えると、iPadの利用は必須だと思います。実際わたしも外出先で勉強するときは、PDF化した資料をみるときもありましたし、現在も会計基準や監査委員会報告書などの資料は、PDFで読むことが多いです。学生の方は、中古で十分だと思うので、中古を購入すればよいかと思います。

 また、タブレット学習と紙の学習について、効果を比較した論文があり、紙による学習効果が高いという結果がでていたので、持ち運びのメリットがあるとはいえ、難関試験の場合はやはり紙で学習したほうが良いと思います。(この手の論文は、アプリの進化などにより今後、学習効率がタブレット等のほうが良くなる可能性が十分あると思いますが、何件か調べた感じだとまだ紙に優位性があるようです)

環境を整える
 耳栓とヘッドフォン:モルデックスの耳栓(これは、会計士の修了考査で同じものをしている人を何人か見たので、耳栓にもこだわっている人がいるのだと感じました。)。カフェ等で勉強する場合、できるだけ周囲の音が入らないように、耳栓をした上で、ヘッドフォンで、環境音楽などを流すと、ほとんど周囲の音が気にならなくなりました。BOSEのものを使っていましたが、Ankerのノイズキャンセリング機能を付いたものも、ノイズキャンセリング機能が値段の割に高くおすすめです。流す音楽は、私はジャズが多かったですが、歌詞がない曲であれば、ご自分の好みで何でも良いと思います。これも歌詞があり歌手が歌っているような音楽よりも楽器のみの音楽だけのほうが学習上の集中力が高いということは、何処かで目にされたことがあるかもしれません。お試しのセットを購入して、一番良いものをまとめて購入することをおすすめします。


2:最新の学習科学のエッセンス

分散学習/交互学習/テスト効果/想起学習

 勉強法に関する書籍は、何冊も読んでいたのですが、その殆どが著者の体験談のような話で、科学的な実験等を行って、その研究結果をまとめたような書籍は読んだことがなかったのですが、いろいろと読みんでいると、学習科学と呼ばれる研究分野が有り、『使える脳の鍛え方 成功する学習の科学 ピーター・ブラウン (著)』という書籍があり、この考え方が、コントロールシートとログシートのもとになっています。学習科学や学習心理学の研究分野で科学的にかなり高い効果が認められている学習方法の重要概念を簡単に説明すると以下の通りになります。これらは、すべて手間暇のかかる実験を経ての結果であり信頼性は非常に高いです。詳細は、参考文献を参照していただければと思いますが、コントロールシートやログシートを利用する上で、その主要な概念は理解しておく必要があります。

分散学習(間隔反復)とは
 分散学習とは、分散学習とは「いったん記憶したことを、忘れかけてきたタイミングで反復して学ぶ」という学習法です。簡単なことだと思うかもしれませんが、何百、何千も学習のポイント箇所があると復習のタイミングを調整するのが難しいと思います。復習のタイミングを調整しやすくする方法として、コントロールシートやログシートを活用します。

 またカードでの学習を行う人は、ライトナーシステムと言う仕組みを利用してみるのも良いと思います。国家試験の一部どうしても覚えにくい箇所だけに、京大式カードのサイズのカードを買ってきてカードを作成していましたが、作成の工数がどうしてもかかってしまうので、コピー機を使うなどの工数を削減するための道具を検討したほうが良いかと思います。

交互学習とは
 
様々な、ジャンルの内容を学習するほうが、1つのジャンルを勉強するより定着しやすいというものです。この点、専門学校のカリキュラム等は、教え易さという観点から、ブロック学習(1つの塊の単元を集中的に学習)となっていますが、複数のジャンルを勉強したほうがテストのスコアが良いという結果がでており、意識的に、一度に一つの分野ばかりを深掘りするのではなく、複数の分野を交互に学習するようにしました。

テスト効果とは
 単に文章を何度も読むよりも、テストを行ったほうが最終的な試験のスコアが高いという実験結果がでており、この点、答練は、範囲がいろんなジャンルから出題されかつ頻度も分散するので、答練や過去問をベースに勉強をするのは、非常に効果が高いと思います。テスト効果を計測するために、コントロールシートを活用するようにしました。
 特に過去問を年度ごとに解くのではなく、ある程度の出題ジャンルなどを意識ししながら、さまざまな論点をテスト形式で実施するのは、「ヤマ当て」の場所を探るという意味でも、非常に有効だと思います。

想起学習テキストや問題の解説を利用して、問題&解答を作る
 キーワードを四角で囲ってQとメモして、・・・とは?とメモして、解答となる部分に、Aとメモして、アンダーラインを引く。これだけで、単に文章を読むだけでなく、問題と解答を解いたことになります。Qを読んだときに、一度立ち止まって、自分の中で想起できるかどうか試しながら、読み進めると良いでしょう。会計士試験の国家試験のときは、一部カード学習を取り入れたのですが、修了考査のときは、カードを作る作業が大変なので、単にQとAをメモすることによって、対応するようにしました。時間がある場合は、カード学習のほうが良いかもしれませんが、時間効率を考えると、単にメモで対応するほうがよいかもしれません。

本資料の最後に本資料のもととなった書籍を2冊(②③)を上げており、実施した実験等の詳細が知りたい方は、そちらを参照してください。

3:コントロールシート・ログシートの利用方法

 ここからが、本編と言っても良いかもしれません。1章で、学習のための道具などを整備する方法を解説しました。2章では、分散学習やテスト効果などの科学的に効果が高いとされいる学習方法解説しました。そして3章からは、2章で上げた、学習方法をどのように資格試験に実践するのかを解説していきます。ここからが、本書のコア部分になります。

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15,181字 / 3画像 / 1ファイル

¥ 980

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