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一足先に始めた求人

均衡が破れる

今年の4月、トップが総務のパートの方を解雇しました。傍から見ても不愉快な切り方でした。2人の管理職が辞める時に顧客を持って出ていったために、収益が落ちたのは分かりますが、パートの方にだって生活があります。まるで職員を駒の如く扱い、自分の都合だけを優先させるトップの態度に呆れたものです。その方を含めて3人で回していた総務は、正社員2人に減りましたが、以前から退職を薄々考えていた私は、これを体制を動かすチャンスと捉えました。

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総務はいずれもアラカン(around還暦=60前後)でした。「このままだと5年後の総務部門は高齢化が進んで、大変なことになってしまいます。今から若い人を入れておくべきです」とトップを言いくるめて、新たに求人を出す許可を取り付けました。パートさんを解雇したばかりにも拘わらず、求人する許可を出してしまうトップの考えの浅はかさにまたもや呆れながらも、ハローワークやengageといった無料のサイトに求人の掲載を始めました。

これで採用できたら、私が退職を申し出る。そんなシナリオでしたが、無料のサイトでの求人はなかなか上手く行きませんでした。これまで長らく採用も担当してきましたが、専門職を採る必要があるため人材紹介サービスを使っていました。ご存知のとおり人材紹介サービスというのは、求職者と求人したい企業の間にエージェントが入って仲介し、採用が成立すると成功報酬を支払うシステムです。採用されなければ報酬が発生しないので、エージェントは企業に合う人材を推薦してくれ、候補者の後押しもします。

しかし、無料のサイトでは広告がすぐに埋もれて、応募もあまりありません。稀に応募が来た!と思っても、こちらからの連絡をスルーする人のなんと多いことか。人材紹介の手数料は高いなあと思っていましたけれど、間を取り持ってくれる業者の存在は大きいのだなと実感しました。総務の採用が一向に進まないのに、私が退職願を出そうと決めた日が刻々と近づいてきます。




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