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レッズ初タイトルまでの軌跡①

2003年ナビスコカップ。浦和レッズはチーム発足以来初めてのタイトルを獲得した。
降格まで経験したチームは、いかにして強くなっていったか。
メンバーの移り変わりと、当時の雰囲気を中心に書いていきたい。
まずは1999年。どん底に落ちた「あの年」から。


まず公式の記事を。未読の方はもちろんチェック!


1999年~降格は「長い助走」になるか~

①編成と成績



監督:原博実→ア・デモス
全選手(数字は年齢)
※アンダーバーのある選手は紹介ページに飛べます
34 べギリスタイン
33 広瀬・ペトロヴィッチ
32 福田土田
31 田北
30
29
28 池田伸康
27 西野・ピクン・中村
26 土橋・岡野・福永
25 ザッペッラ大柴・内舘・路木
24 渡辺・安藤
23 山田・桜井
22 盛田・宮沢
21 石井城定
20 三木・河合・永井・中谷
19 小野
18 池田学吉野・高橋・西部
※太字は後述のベストイレブン


出場時間ランキング
①田北雄気
②石井俊也
③山田暢久
④福田正博
⑤城定信次

得点ランキング
①福田正博13
②福永泰3
②永井雄一郎3
②べギリスタイン3

ベストイレブン(出場時間を元に)

悪くない気はする

編成と個人成績を見て頂いたが、どうだろう?

シーズン後半、ザッペッラが退団し同じくCBのピクンを補強している。
まず目立つのが得点の少なさ。
福田正博13点も寂しいが、その下が3点…いかに点が取れなかったかが分かる。

あと年齢が若干アンバランスかもしれない。
心身ともにピークとよく言われる29、30が0人。

小野伸二は年齢関係なく「別格」だとして、フィールドプレイヤーの出場時間1位が石井俊也21歳。同じく21歳の城定も上位だし、池田学(18歳)もルーキーながらレギュラークラスだった。

若手が活躍したシーズンだった…と言えば聞こえはいいが、実際降格しているのだから少なくとも結果的に正解とは言えなかった。


②シーズンを振り返る

開幕スタメン。ポジションに自信がないです。

前年の6位からさらにステップアップを期待されたシーズン。エース福田、天才小野、大学No. 1FW盛田らを擁し、サポーターの期待も高かったと思われる…のに。

1勝しては3敗負けるというペースを繰り返し、1stステージ終了後監督が変わるも立て直しは図れず。代表での小野伸二の重症という不運もあったものの、むしろ監督交代前より成績は落ちていった。

残り5試合になるまで連勝が1度もなく、降格が現実味を帯びる中監督が「ファイナルファイブ」と銘打った最後の5試合へ挑む。

1試合目のアウェイ神戸戦で0-2の敗戦。

2試合目の相手は残留のライバルジェフ市原。
駒場の熱はものすごかった。

控えに岡野やペトロヴィッチ

相手には当時高校生の阿部勇樹や酒井友之がいた。
この試合は福田正博が86分にゴールで1-0勝利。
ペトロヴィッチ→ベキリスタイン→福田正博
と綺麗に崩してのゴールだった。

3試合目
ベルマーレ平塚戦。
ここでもエース福田が先制点。
永井も得点し、2-0で勝利した。
大一番の市原戦と平塚戦。共に制した浦和は、残留に向けて大きく前進することになる。

4試合目
ヴェルディ川崎戦。
開始早々に永井の2試合連続ゴールで先制。
追いつかれるも、67分小野で勝ち越す。
このまま勝てば残留がほぼ手中に…というところで88分北澤に入れられ無念のドロー。まさにガックリ…という言葉がピッタリだった。

5試合目
サンフレッチェ広島戦。駒場スタジアム。
こちらは清尾さんの記事。

「勝たなければいけない試合」なんて良く使われる言葉だけど、この試合も勝ったには勝ったのだ。

いわゆる「世界一悲しいVゴール」。
当時小学生で、まだゴール裏では見始めたばかり。
だから必死さはなかったんだけど、なんか不思議な雰囲気だったのはよく覚えている。

他会場の結果で延長決定した時点で降格が決まり、みんながそれを受け入れられないまま延長戦を見ていたような、そんな感じだ。

あくまでも現地の記憶とイメージなんだけど、福田正博のゴールで一瞬「わっ」という歓声が起こり、すぐに消えた。

目の前で選手たちが闘っている以上、自分たちがサポーターである以上、応援しなくてはいけない…というような感情がそこでピタッと無くなったんだと思う。

普段笑顔で話をしているゴール裏のみんなが泣いていた。
セレモニーのちょっと悲しくも聞こえるBGMに対して「こんな曲流すな!」と怒鳴る人もいた。(多分どんな結果にしろBGMは一種類だっと思うけど)

こういう時僕はクルヴァを見つめる。
「どうするのかな」と思った時だ。
もちろん全ての人がクルヴァに同調して

コールしたらコール
ブーイングしたらブーイング

するわけじゃないと思うけど、やはりクルヴァの、コールリーダーの判断は気になる。

聞こえてきたのはその日1番とも思えるコールだった。
みんなが泣きながらコールを送った。
選手が目の前にきた時は「絶対1年で上がれよ!」というような声が飛び交っていた。

※この試合とは関係ありません

この日サポーターが、福田正博が流した涙は、1年後奇跡とも言えるようなゴールで報われることになる。

②2000年へと続きます。


「何でも良いから浦和のこと書いて下さい」
いや、そんな嬉しいこと言われても何書けば良いんだろう…と思って。

今のチームの分析なんか、僕なんかよりよっぽど詳しく上手く書ける人がいるだろうし…でも小さい頃の記憶はほとんどないし…ということでいつもこの年代くらいに落ち着いちゃいますね。

でも書いていて知ることもあるし、何よりチョロチョロと書いていた選手紹介が活かされて嬉しい!笑

皆さんも懐かしかったり、新発見だったり、こうだったら…なんて妄想したりしながらゆるく読んでいただけたら嬉しいです。

ありがとうございました。
またよろしくお願いします。



筆者プロフィール
父親の仕事の影響で幼少期よりスタジアムに。
一時行かなくなるも、小中高とゴール裏で育つ。
今はおっさんになり家族ができたので「行けるなら現地に行く」を通している。

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