始まり(前篇)
この文章は、生徒たち(高校)に向けて、3/4に配信したものを加筆訂正したものです。
Goooood morning ◯◯!
◯◯高校は、今朝もきみが来るのを待っています。
今週の月曜日、3年◯組のA先輩、B先輩が、担任のC先生と一緒にひっそりと教室に入るのをたまたま見かけました。あとでC先生に伺ったら、昨年から2年がかりで集めたペットボトルキャップを、
NPO法人「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」
に寄附するための作業をしに来ていたのだそうです。
その数実に41,118個。
45リットルの大きいゴミ袋で19袋分。
1個あたり約2.5グラムだそうですから、102,795グラム。
㎏に直すと約102㎏。実際に測ったら104.5kgだったそうです。
2㎏でワクチン1本分なので、52.2本分です。
よくやりました。
いろんなことがあったと思います。
全クラスの委員長団に集まってもらって呼びかけたり、学年の先生方の会議でプレゼンして協力を呼びかけたりしたんですよね。
3年◯組からはどーんとまとまってキャップをもらえたとか、◯組の生徒たちは個別でちょくちょく持ってきてくれたとか、他のクラスの生徒たちも個人的に寄付してくれたり、先生方からもいただいたりしたと聞きました。また、
「そんなことするならお金を寄附した方がいいよ」「小中学生がやっているようなことを高校でやるの?」
など、厳しい意見をもらったとも聞いています。
いろんな人たちの協力や意見を引き出したのは、このペットボトルキャップの寄附に、みんなを巻き込んだからこそだと思います。一石を投じるといろんな波紋が起きるものです。すばらしい行動だと思います。お金を寄附するよりも、ずっとずっと価値あることだと思います。
「誰にでもできるけど、誰もやらないこと」ほど尊いものはありません。誰かに褒められるわけでもなく、誰かにお礼を言われるわけでもなく、また、そのためでもなく。
そういう行為を、真に博愛と呼びます。
比喩じゃなく、文字通り自らの手を汚しながら2年がかりで獲得したワクチンです。その行動が51人の子どもの生命を確実に救うのです。
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」のホームページを見てみると、ミャンマー、ラオス、ブータン、バヌアツ、タジキスタン、ソマリア、マダガスカル、シリア、パキスタンのいずれかに届くようですね。
また、みなさんが寄附した2/27(月)時点で121,767,729人の子どもにワクチンが供給されているようでした。みなさんの寄附によって、救われるプラス52.2人の121,767,781.2人になりますね。数字が変わる日が楽しみです。
(つづく)
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