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内田樹『勇気論』 第1章の同意と反論

上の記事の要約です。

本書第1章では、勇気とは何かについて論じられている。

本章によると、勇気とは、感情的な面と、論理的な面が存在する。

感情的な面は、孤独を恐れず、自分の正しいと思うことを貫くこと。友情は勇気とは相性が悪い。なぜなら、友情とは共感を前提とするからである。

論理的な面は、一見まとまりのないバラバラな事象から、どのように連関を見出し、それらの事象を成立させる仮説を導き出せるか。この仮説を見出す際に、恐れずに論理を飛躍させることである。


これに対して、賛同する点は、内面でこのような勇気を持つことは重要だという点である。

反論は、両者ともに、勇気の内面性を重視するあまり、孤立的で独善的なのではないかという点である。

たとえば、友情は、確かにその維持のみを目的とするならば、勇気の妨げになるだろうが、真の友情とはむしろ相手が正しいと思うことを聞き、率直に話し合い、時にはその行為を援助するものだろう。

また、論理的な面においても、確かに内面的には大胆な飛躍は重要かもしれないが、それだけでは飛躍した論理のままだろう。人に伝える段階においては、その論理の飛躍を埋め、相手に伝わるような論理を組む必要がある。

このような感想をもった。


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