Days 心の在処

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最近の記事

今の気持ちを短歌にしてみた②

我が家の次男猫へ。 「朝昼晩 もりもりカリカリ 食べる君 親孝行と 知ってか知らずか」 かつて我が家にはとても賢い長男猫がいた。心配と言えば食が細い事くらいだったが、これが一筋縄では行かないほどで食べさせるのがとにかく大変。あの手この手と様々な工夫をしてみたが賢いだけに中々な苦労だった。 やがて長男猫は旅立ち、散々泣いた末、もう二度と猫の子と暮らす事はないだろうという思いに至っていた。 しかしそう思いながら、心の片隅にはもしも、もしもの事だけれどこの先、猫の子を育てるよ

    • 今の気持ちを短歌にしてみた

      素直な気持ちをそのままに。 「心無い 君の言葉に 秘められた 思いを共に 背負わせて欲しい 君に言われたひと言に酷く傷付き、一度はもう心配などするものかと思った。 けれどその言葉の中に私には聞かせたくない気持ちがある事に気付く。その口に出せない思いを君だけの心にしまわず、どうか一緒に背負わせてください。 もっと砕けて言うと。 こんなに心配してるのに、人の気も知らないで何でそんな酷い事を言うの!? だけどカッコつけたいのか、心配かけたくないのか?私には言いたくない気持ち

      • 糟糠の妻

        「糟糠の妻」という言葉が使われている本を読んだ。ずっと興味があったのだけれど中々、手が出せない本だった。 1960年代、女性が仕事を持つという事に対する理解が、今よりもっと難しい時代に、ライター、イラストレーター、専業主婦とそれぞれ違う人生を歩んだ女性と、その祖母や孫の世代の女性の生き方を描いた物語。だが、取り敢えず糟糠の妻はテーマではない。 糟糠の妻という言葉は知っていたが、良い機会なので改めて調べてみるとこんな意味だった。 糟糠の妻。 【酒糟や米糠のような粗末な食事をと

        • 『永遠のおでかけ』 益田ミリさん著

          『永遠のおでかけ』 益田ミリさんのお父様が帰る事のないおでかけをしたお話の本。 ‘お別れ‘を‘おでかけ‘という柔らかい優しさが感じられるタイトルと内容。 買おうかやめようか迷った本だった。やっぱり買うと決めて実際に読むまでに一年がかかってしまった。大切な人とのお別れの本だったから。 この本を買う半年程前に大切な人が入院した。夫。 幸い病気は極々、初期の段階で見つかり大事には到らないものだった。過剰な心配は必要ないとはいえ、少なくとも数年の間は定期的な検査が必要。そんな時期

        今の気持ちを短歌にしてみた②

          永遠にともに

          年明け早々、夫は何度目かの内視鏡検査を受けた。一昨年の夏、内視鏡手術で胃の中にある悪いものを取ってからおよそ1年半が経っていた。前日に降った雪が歩道に残る空気が冷たい朝だった。油断すると凍った雪に足を滑らせ転んでしまいそうだったので、早めに家を出てかかりつけの某大学病院にゆっくり歩いて向かった。 半年前、昨年の夏に受けた内視鏡検査で胃内部に出血している箇所が見つかり、今年の年明けにもう一度検査を受ける事になっていた。念のため昨年の秋に血液検査を受け貧血症状がない事(悪いもの

          永遠にともに

          長く長い

          初めて会った日から夫は私を肯定した。 付き合うようになってから、自分では可愛げがないと思い、両親からは決して褒められる事のなかった性格を寧ろそこが良いところだと言った。それは今でも。 ビビビなどという結婚の直感は感じなかったが、ここは自分の居場所なのだと心地良い温かさを感じさせてくれた。何より夫と居ると気持ちがとても楽だった。 それはきっと夫が優しい人だから。 そもそもの性格が優しいのだろうけれど、人の良い優しさではない。何事にもあまり動じず、物事を多方面から見て柔軟に対応

          長く長い

          『約束の猫』

          『約束の猫』 これは村山早紀さん+げみさん、お二人の本のタイトル。 猫と人との不思議な運命の出会いと別れが綴られている。 短編と中編、読みやすくそれぞれがとても優しい物語。 家族はまだ誰も帰っていない時間、愛猫と二人きりでこたつに入りながらこの本を読んだ。読み終わり本を閉じて家族が帰って来るまでのほんの少しの間だけ仮眠…と愛猫と同じようにこたつにごろんと寝転がった。それなのに目を瞑ると、眠るどころか今まで一緒に暮らした猫たちの事を思い出し、眠れなくなってしまった。 子供の

          『約束の猫』

          君と笑って過ごせるなら 続きの続き

          夫の胃に出来た悪いものの内視鏡手術から2か月半、退院、術後の診察から約2か月が過ぎ、手術の傷痕と検診を兼ねた内視鏡検査の日が来た。 退院後の診察からこの日まで、夫は相変わらず何事もなかったかのように泰然自若と普段の生活を送り、私は夫に確認しながら一つ一つを手探りで、出来るだけ消化や体に良いものを食べさせる事に努める毎日だった。 この間、夫婦でウオーキングも始めた。運動は苦手で歩く事さえもあまり好きではないのに自分自身が一番驚きである。 ウォーキングを始めるきっかけは夫の病

          君と笑って過ごせるなら 続きの続き

          君と笑って過ごせるなら 続き

          予定していた夫の胃の拡大内視鏡検査の日が来た。 前回の内視鏡検査で悪いものが見つかったためだ。 病院に着き受付を済ませると検査前の準備があるらしく、予約時間より早く呼ばれ別室に移動した。別室では従来の内視鏡検査と同じように胃の中の泡を消す薬を飲み、喉の麻酔が行われた。違う事としては検査前からソリューゲンF注という点滴をする事。この間、私はひたすら待合室にて待機。 夫より先に始めた方の検査が長引き(しかも二人)やっと順番が来た。検査用のベッドに横になると、有無を言わさず鎮静

          君と笑って過ごせるなら 続き

          君と笑って過ごせるなら

          そもそもの始まりは一昨年、行われた会社の健康診断だった。 いや、それよりずっと以前から始まっていたのだと思う。 夫はここ10年程の間、会社の健康診断で血液検査をする度にヘモグロビンの数値が下がり続け、強い貧血状態にあったようだ。数値は徐々に下がったため自覚症状もなく、その事を会社の中にある診療所の医師に指摘されても、家族にも話さず病院にも行かずそのままにしていた。医師の忠告も聞かず無視していた訳だから昨年の健康診断も結果は同じ。結局、医師に呼び出され「紹介状を書くのでそれを

          君と笑って過ごせるなら

          長男猫の事

          かつて我が家には賢くて、シャイで、カッコつけたがりで、不器用で、男前な猫がいた。ツヤツヤに光る黒トラ模様がとても綺麗な子だった。実家にいる時も猫はいつも傍にいたけれど、親としての責任を負う初めての猫だった。だから長男猫。 子猫だった長男猫は我が家の子供になる以前から、里親になってくれる人を探していた。生まれた時からずっと。 何人もの人が子猫の里親になろうと自分の家に連れて帰ったが皆、里親にはなれなかった。やっと安住の場所が見つかったかと思うとその家の奥さんが猫が苦手だったり

          長男猫の事

          初めまして

          知り合いからこの〝note〟という存在を教えられ アカウントは作ってみたものの 何かについての記事が書ける訳でもないし 書きたい事も今一つ纏まりませんでした。 何でもいいと言われると余計に迷ったりして。 自由は不自由というやつかな? なのでnoteさんからのアドバイスに従い 簡単に自己紹介をさせてください。 〝桜〟という名前はコブクロの曲「桜」から頂きました。 まだ二人がストリートで別々に歌っていたコブクロ結成以前 黒田さんが小渕さんに声を掛けた事がきっかけとなり 小渕さん

          初めまして