超現実エッセイ #1 生田駅ロータリーから改札まで
バスを降りる頃には、もう雨は止んでいた。ここは生田駅ロータリー。とはいえど、駅から隔離された場所。昔はもっと駅に近かったはずだが、10年くらいの月日をかけて少しずつ追いやられ、移動し、今では人っ子一人見ることはできない。
今日もここでバスを降りたのは僕一人だけだった。駅の反対側に建物は何もなく、地平線までまっさらに見通すことができる。4秒に一回くらいのペースで、大きな空をスキージャンパーが流れ星のように横切っている。まるで砂漠のような生命を感じない大地には、着地に失敗したス