主人公はどのような手段で夢を実現するの? 解決までの道のり=物語となる!(ノベルゲーム制作講座27 設定決めの5W1H How編)
設定決めの『5W1H』も、いよいよ最後になりました。
今回ご紹介する『How』は、
『Why』で掲げた夢や目的を実現するための具体的な『方法』、
『What』で設定した事件やネタを処理する『手段』を決める項目です。
■Howとは、『Why?』を実現するために主人公が選んだ道のり
前回の記事で、ユーザーを物語に引き込むために
主人公に夢や目標を持たせ、動機も決めるように書きました。
HOWとは、
夢や目標を実現するために主人公が起こす行動そのものです。
抽象的かなと思うので、具体例を見ていきましょう。
上記の例だと、AとBでは過程と結末が大きく異なります。
Cパターンだと冒険活劇になるので、ジャンルが変わるでしょう。
このように、目的を達成する手段=Howによって、
物語の流れや作品の雰囲気が変わってきます。
企画の主旨に合わせて、ベストな物語の流れを選んでください。
■『How』とは、事件の解決手段、ネタの調理方法
主人公が選んだ道のり=物語の流れを決めたら、
次は具体的な解決手段について考えましょう。
先ほどの『近隣の海賊を仲間に引き入れて海賊王になる』話の場合、
主人公が選択する行動は
などが考えられます。
Aパターンでも、異能力ものと軍記ものでは作風が異なりますし、
軍記ものでも海賊の長、一兵卒、軍師……と主役の立ち位置によって、
物語の描き方が異なります。
誰が(Who)何を(What)どう(How)処理するかで、
物語の中身、おもしろさが見えてきます。
この段階で「パンチが足りない」「思っていた話になりそうにない」
と感じたら軌道修正しましょう。
まだ企画書を書いてる途中です。間に合います。自分を信じてー!
■『How』とは、あらすじのこと
『How』とは、
小説で言うところの『あらすじ』(ログライン)に当たる部分です。
それこそ荒い筋道でもいいので、
企画段階で、シナリオ(ストーリー)の流れを決めてください。
シナリオのおおまかな流れや解決手段を企画書に書くことで
「この企画はこういうお話なのか」と受け手が
全体像を掴みやすくなります。
企画段階で解決手段まで考えないと、
「海賊を仲間にするのはいいけど具体的な行動が書いてないので、
企画の中身=お話がイメージできない」
と否定的な意見が飛び交います。
企画書は相手を納得させて、理解を得るための資料です。
もったいぶらず、どんでん返しやクライマックス、オチまで書きましょう。
見せ場=アピールポイントを記述することで、受け手の興味を引けますよ。
■企画書にあらすじを書く時は1行で
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内勤ライターとして、美少女ゲーム業界で15年以上働いてきた経験と、そこで得たノウハウを文章にまとめています。ゲーム業界特有の謎規則や技術解説、仕事に取り組む際の心構えなどもご紹介。応援してくださると定期的に記事が更新されます(人間だもの)